NY株式10日(NY時間12:11)(日本時間02:11) ダウ平均 41906.77(-728.43 -1.71%) ナスダック 19062.85(-416.03 -2.13%) CME日経平均先物 38755(大証終比:-495 -1.28%) きょうのNY株式市場でダウ平均は大幅安。取引開始前に発表された米雇用統計が米労働市場の底堅さを示し、非農業部門雇用者数(NFP)が25.6万人増と予想を大きく上回ったほか、失業率は4.1%に低下した。 これを受けてFRBの今年の利下げ期待がさらに後退しており、短期金融市場では秋まで利下げはないとの可能性が浮上している。前々日は7月だった。動向が注目されている米国債利回りも急上昇し、10年債は一時4.78%まで上昇し、米株式市場もネガティブな反応を見せている。 米大手銀のエコノミストからは、FRBの利下げサイクルは終了し、次の動きは利上げになるリスクがあるとの分析も出ている。今後、PCEデフレータが前年比3%を超え、インフレ期待が高まった場合、話題は利上げに移るだろうと述べた。 エネルギーが上昇しているほかは、IT・ハイテク株中心にほぼ全面安の状況。エネルギーについては原油相場が一時74ドル台後半まで上昇していることがサポートしている。バイデン政権がロシア石油業界に包括的な新制裁を発表し、取引の締め付けを強化したことが材料視されている。 デルタ航空<DAL>が上昇。取引開始前に10-12月期(第4四半期)決算を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。国際線および法人の増加により、旅客輸送が予想以上に伸びた。 空飛ぶタクシーとして知られるeVTOL(電動垂直離着陸機)株が下落。アナリストが投資判断を引き下げた。同関連株は昨年末から上昇軌道を強め、年始にはその動きが加速していた。同アナリストは大幅に市場全体を上回るパフォーマンスを見せたとしている。 カルフォルニアの山火事が続く中、欧米で保険株が下落。NY市場でもオールステート<ALL>、トラベラーズ<TRV>、AIG<AIG>が下落。山火事関連の損害見通しが拡大していることが重石となっている。 アプリ開発のソリューションを手掛けるペンギン・ソリューションズ<PENG>が決算を受け上昇。1株利益、売上高とも予想を上回った。通期についても従来の見通しを再確認している。 医薬品のアバデル・ファーマ<AVDL>が大幅安。8日の引け後に第4四半期の暫定決算と25年度のガイダンスを公表し、予想を下回る売上高見通しを示した。 ドラッグストアとヘルスケアを手掛けるウォルグリーン・ブーツ・アライアンス<WBA>が決算を受け大幅高。米ドラックストア部門が予想以上に好調だったほか、米ヘルスケアおよび海外部門も好調だった。全体的に警戒していたほどの弱さはなかった印象。 デルタ航空<DAL> 66.92(+5.50 +8.96%) ジョビー・アビエーション<JOBY> 8.90(-0.59 -6.22%) アーチャー・アビエーション<ACHR> 9.23(-1.25 -11.91%) オールステート<ALL> 178.51(-13.29 -6.93%) AIG<AIG> 70.03(-1.41 -1.97%) トラベラーズ<TRV> 232.28(-10.49 -4.32%) ペンギン<PENG> 19.88(+0.75 +3.92%) アバデル・ファーマ<AVDL> 7.86(-2.83 -26.47%) ウォルグリーン<WBA> 11.40(+2.18 +23.64%) アップル<AAPL> 235.55(-7.15 -2.95%) マイクロソフト<MSFT> 417.06(-7.51 -1.77%) アマゾン<AMZN> 217.21(-4.92 -2.21%) アルファベットC<GOOG> 192.96(-2.43 -1.24%) テスラ<TSLA> 389.25(-5.69 -1.44%) メタ<META> 610.36(-0.36 -0.06%) AMD<AMD> 115.19(-6.65 -5.46%) エヌビディア<NVDA> 135.30(-4.81 -3.43%) イーライリリー<LLY> 786.50(-0.72 -0.09%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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