株価指数先物【引け後】 ハイテク株安を受けてシグナルが悪化

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪3月限
日経225先物 39480 -460 (-1.15%)
TOPIX先物 2751.5 +1.5 (+0.05%)

 日経225先物(3月限)は前日比460円安の3万9480円で取引を終了。寄り付きは4万0290円と、シカゴ日経平均先物先物清算値(4万0480円)にサヤ寄せする形で、買いが先行して始まった。寄り付き直後につけた4万0360円を高値にロング解消の動きが強まり、前場中盤にかけて4万円の大台を割り込み、下落に転じた。その後も前場終盤にかけて下げ幅を広げ、3万9680円まで売られた。売り一巡後は下げ渋りをみせ、後場中盤までは3万9680円~3万9860円辺りでのレンジ推移を継続。ただし、終盤にかけてレンジを切り下げ、3万9480円と本日の安値で取引を終えた。

 週末の米国市場でエヌビディアなど半導体株の一角が売られたほか、時間外でグローベックスのナスダック100先物がマイナス圏で推移するなか、アドバンテスト <6857> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への持ち高調整の動きが強まった。

 また、中国の新興企業が開発した生成AIの新モデル「DeepSeek」が、米テック企業の脅威になる可能性との一部報道を受けて、ショートも入ったとみられる。日経225先物は24日取引終了後のナイトセッションでボリンジャーバンドの+2σを上抜け、昨年12月27日につけた戻り高値4万0460円を突破したことで利食いが入りやすいところではあった。ただし、その後の下げで支持線として意識されていた+1σ(3万9830円)を割り込んだことで、ショートの動きが強まった。

 本日はアドバンテスト <6857> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]、東京エレクトロン <8035> [東証P]の3社で日経平均株価を530円あまり押し下げた。東証プライムの騰落銘柄は値上がり数が1280と全体の78%を占めており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が日経平均型の重荷になった。週明けの米国市場でハイテク株の弱い値動きが継続するようだと、下へのバイアスが強まることになりそうである。

 なお、グローベックスのナスダック100先物は現在、2.7%超下げており、この影響から日経225先物はナイトセッションで一時3万9230円まで売られる場面もみられた。25日移動平均線(3万9300円)を明確に下放れてくるようだと、75日線が位置する3万9050円が射程に入る。さらに、同水準を割り込むと、-1σ(3万8790円)辺りがターゲットになりそうだ。一気にシグナルが悪化する可能性があり、米国市場の動向が注目されよう。

 NT倍率は先物中心限月で14.34倍に急低下し、25日、75日線が位置する14.36~14.37倍辺りを割り込んだ。両線が抵抗線として機能してくるようだと、200日線が位置する14.23倍辺りを想定したNTショートでのスプレッド狙いに向かわせそうだ。

 手口面(3月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万5641枚、ソシエテジェネラル証券が2万2210枚、サスケハナ・ホンコンが4750枚、日産証券が4280枚、SBI証券が4214枚、モルガンMUFG証券が3589枚、ゴールドマン証券が3220枚、JPモルガン証券が2833枚、バークレイズ証券が2799枚、野村証券が2012枚だった。

 TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万1154枚、ソシエテジェネラル証券が1万8140枚、日産証券が5197枚、バークレイズ証券が4815枚、ゴールドマン証券が3709枚、JPモルガン証券が3682枚、モルガンMUFG証券が2166枚、ビーオブエー証券が1753枚、みずほ証券が1080枚、野村証券が1080枚だった。

株探ニュース

このニュースの著者

Kabutan

有望株(銘柄)の発掘・選択をサポートするサイトです。株価 ニュース 決算 テーマや企業情報などが満載。 株価変動要因となる情報や株式の売買タイミングに役立つ情報、迅速な投資判断ができる仕組みを提供します。