シカゴ大豆市況=期近から反落、米輸出の低調と米関税政策懸念から

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値    帳入値     前日比
  2025/03    1,060.00    1,060.50    1,042.00     1,044.00      -16.50
  2025/05    1,074.50    1,076.00    1,057.75     1,059.75      -15.50
  2025/07    1,087.75    1,089.25    1,072.50     1,074.50      -14.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高 (前々日比)
   先物        329,448        264,977         875,248   (+ 11,479)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(1月16日までの週)
 大 豆:44万2500トン(事前予想レンジ:40万〜130万トン)
 大豆粕:41万0300トン(事前予想レンジ:15万〜 40万トン)
 大豆油: 1万2500トン(事前予想レンジ: 2万〜  6万トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(2月5日−2月9日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜平年並。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 大豆は期近から反落。前日比は16.50〜6.00セント安。3月限は前日比
16.50セント安の1044セント。
 米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高が前週を大幅に下回ったうえ、トランプ
政権が2月1日から中国からの輸入品に対する関税を実際に賦課するようであれば米中
関係が悪化し米国の大豆輸出が低迷する恐れが懸念されたこと、ブラジルが大豆の収穫
期を迎えていることも弱材料視された。3月限はこの日の下落で前日の上昇を相殺し
た。
 3月限は1060セントで取引を開始。直後に1060.50セントの高値を付けた
後に値を落としたが、欧州の時間帯を終えるまで1052セントを下値支持線にしての
もちあいとなった。米国の時間帯を迎えると急速に値を落とし終盤は1046セントを
上値抵抗線とする安もみとなり、安値に近い水準のまま終了。
 米農務省(USDA)が発表した1月23日までの大豆週間純輸出成約高は44万
2500トンで前週の149万2700トンを大幅に下回った。今年度の累計純輸出成
約高は4268万2900トンと前年度同期の3811万3300トンを約12%上回
っている。
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 この24時間は散発的な降雨が発生。気温は平年並だった。
 今後は2月2日まで北部を中心に局地的〜散発的な降雨が続くだろう。気温は2月2
日まで平年並〜平年を上回るもよう。
 今週は週末にかけて慈雨が続いているものの、少雨が続いていたリオグランデドスル
州の雨量は概ね平年を下回っている。雨量不足が結実期を迎えているコーンの作柄低下
を促すことが警戒される。
<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 この24時間は局地的な降雨が発生。気温は平年並だった。
 今後は2月1日まで局地的な降雨が続き、気温は2月1日まで平年並が予想される。

 雨が降り続いている影響で、来週にかけて大豆の収穫やサフリーニャコーンの作付は
停滞する見込み。降雨過多による大豆の品質低下や運送問題などが懸念される。
<アルゼンチン北部のコルドバ州、サンタフェ州、ブエノスアイレス州北部>
 この24時間は局地的な降雨が発生。気温は平年を上回った。
 今後は週末の2月2日にかけて降雨は概ね見込まれず、降雨になっても局地的なもの
にとどまりそう。週末にかけて気温が上昇する見通しで雨量不足が続くなかでの高温が
穀物への影響が警戒される。2月3日の週には再び降雨となると予測されるが、十分な
雨量がもたらされる可能性は低い。

<アルゼンチン南部のラパンパ州、ブエノスアイレス州南部>
 この24時間は概ね降雨は発生せず。気温は平年を上回った。

 今後は31日まで概ね降雨は発生しないだろう。一方の気温は31日まで平年を上回
る見込み。
 降雨が発生しても多くの地域で期待外れの少雨にとどまっている。多くの地域ではこ
の数週間降雨は発生しておらず、土壌水分の乾燥が進んでいる。
 大豆製品は、大豆粕は大豆の軟調に追随安となった。大豆油は大豆の下落が原油高で
相殺されたため、期近3限月以外は小幅高となった。
 大豆粕3月限は前日比5.10ドル安の304.70ドルで終了。
今日の材料
・ブラジル産地南部ではリオグランデドスル州で少雨傾向が続き乾燥による作柄低下
 が警戒される。
・ブラジル中部産地では降雨過多 による大豆収穫およびサフリーニャコーン作付け
 などが遅延懸念が高まる。
・アルゼンチン産地中部および南部では土壌水分の乾燥が続く。気温も上昇し作柄低下
 の可能性が強まる。
・1月23日までの大豆週間純輸出成約高は44万2500トンで前週の149万
 2700トンを大幅に下回る。
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