NY金・銀市況=金が反発、予想以下の米雇用統計が支援

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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            始 値   高 値   安 値   帳入値   前日比
   金      (25/ 4)  2880.2     2910.6      2876.1      2887.6     + 10.9
          (25/ 6)  2905.7     2936.1      2902.2      2913.9     + 11.5
   銀     (25/ 3)  3265.0     3316.5      3218.5      3244.3     - 18.3
         (25/ 5)  3294.5     3346.5      3250.5      3275.3     - 17.6
           推定出来高  前日出来高  前日取組高    (前々日比)
  金           198,173       172,860       534,054        (-  6,297)
  銀           90,183        61,015       169,448        (+    183)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。
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・NY為替   円    ユーロ  ・NYダウ          44,303.40  - 444.23
     前日  151.52/54   1.0388/90   ・ナスダック         19,523.40  - 268.59
     本日  151.29/31   1.0327/29   ・10年米国債利回り      4.48  +   0.05
・NY原油  (25/ 3)   71.00 + 0.39  ・SPDR保有金残高    864.19      0.00
注:SPDRの保有金残高は前日発表の数値。本日付けはニューヨーク時間の午後6時(日
本時間の翌日の午前8時)に更新予定。
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 ニューヨーク金は反発、銀は続落。前日比は金が10.9〜15.9ドル高、中心限
月の4月限が10.9ドル高、銀が18.3〜3.6セント安、中心限月の3月限は
18.3セント安。
 金4月限は反発。時間外取引では、米中の貿易戦争に対する懸念が残るなか、押し目
を買われた。欧州時間に入ると、上値を伸ばした。日中取引では、予想以下の米雇用統
計を受けて買い優勢となり、一代高値を更新した。その後は米大統領の相互関税発言を
受けてドル高に振れると、上げ一服となった。
 銀3月限は金堅調につれ高となったが、ドル高を受けて戻りを売られた。
 ニューヨーク金4月限は反発。時間外取引では2879.6〜2897.7ドルのレ
ンジで推移、前日比5.5ドル安の2886.7ドルとなった。4月限は高寄りしたの
ち、米中の貿易戦争に対する懸念が残るなか、押し目を買われた。欧州時間に入ると、
上値を伸ばした。
 日中取引では、2876.1ドルまで下落したのち、予想以下の米雇用統計を受けて
買い優勢となり、一代高値2910.6ドルを付けた。その後は米大統領の相互関税発
言を受けてドル高に振れると、上げ一服となり、2877.8ドルまで下落した。
 1月の米雇用統計によると、非農業部門雇用者数は14万3000人増と前月(25
万6000人増)から伸びが鈍化し、市場予想の17万人増も下回った。しかし、失業
率は4.0%と昨年5月以来の低水準にあり、米連邦準備理事会(FRB)は少なくと
も6月までは利下げを延期できる可能性が高い。一方、トランプ米大統領は日米首脳会
談で大統領執務室で記者団に対し、対日貿易赤字の問題に取り組み、「均衡」に戻した
いと語った。関税が赤字に対処する選択肢とも述べた。
 ニューヨーク銀3月限は、時間外取引で3263.5〜3290.5セントのレンジ
で推移し、前日比4.9セント安の3267.5セントとなった。3月限は高寄りした
のち、金堅調につれ高となった。欧州時間に入ると、押し目を買われた。
 日中取引では、3243.5セントまで下落したのち、予想以下の米雇用統計や金堅
調を受けて買い優勢となり、3316.5セントまで上昇した。その後は米大統領の相
互関税発言を受けてドル高に振れると、戻りを売られ、3218.5セントまで下落し
た。
 2月6日のコメックス指定倉庫在庫は、金が前日比73万4774オンス増の
3459万5400オンス、銀は263万7949オンス増の3億6339万5823
オンス。

今日の材料
・12月の独輸出は前月比2.9%増と、市場予想の0.6%減を上回った。一方、鉱
工業生産は前月比2.4%減と、市場予想の0.6%減以上の落ち込みとなった。
・米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、インフレ率が予想通りに年内に一段と
低下すれば、トランプ政権の関税などの政策で大きなサプライズがない限り、年末まで
に金利を現行水準より「小幅」に引き下げることを支持すると述べた。
・ルビオ米国務長官は今月中旬にイスラエルとアラブ諸国を訪問する。
・1月の米雇用統計によると、非農業部門雇用者数は14万3000人増と前月(25
万6000人増)から伸びが鈍化し、市場予想の17万人増も下回った。しかし、失業
率は4.0%と昨年5月以来の低水準にあり、米連邦準備理事会(FRB)は少なくと
も6月までは利下げを延期できる可能性が高い。
・イングランド銀行のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は、今年予想されるインフ
レ率の上昇は二次的な物価上昇圧力にはつながらないと述べた。
・2月の米ミシガン大消費者信頼感指数(速報値)は67.8と、7カ月ぶりの低水準
を付けた。市場予想は71.1。トランプ政権が掲げる関税措置による購買力の低下を
回避するには遅すぎるとの懸念から、期待インフレ率が急上昇した。1年先の期待イン
フレ率は4.3%と、前月の3.3%から上昇し、2023年11月以来の高水準。
・12月の米卸売在庫は0.5%減と、前月発表された速報値と変わらずだった。市場
予想と一致した。前年同月比は0.1%減だった。
・米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は、連邦準備理事会(FRB)の政策金利は1
年〜1年半後には「相当程度」低下するとの見方を示した。ただ、利下げペースはイン
フレ率が低下する速度のほか、トランプ政権が掲げる関税政策の影響次第になるとの認
識を示した。
・1月のカナダの失業率は6.6%と、2024年12月の6.7%から改善した。市
場予想を覆し、2カ月連続で改善した。純雇用者数は前月比7万6000人増えた。純
雇用者数の伸びは24年12月改定値の9万1000人からは減速したものの、引き続
き堅調だった。
・米連邦準備理事会(FRB)のクーグラー理事は、今四半期も堅調な経済成長が続く
とみており、利下げを急いでいないとの考えを示した。インフレ進展の鈍化やトランプ
政権の政策が経済に与える影響を巡る不透明さなどにも言及した。
・トランプ米大統領は日米首脳会談で大統領執務室で記者団に対し、対日貿易赤字の問
題に取り組み、「均衡」に戻したいと語った。「かなり簡単にできるはずだ」とし、日
本側も公平さを求めているという認識を示した。関税が赤字に対処する選択肢とも述べ
た。
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