シカゴコーン市況=続落、米関税政策不安やドル高、南米の天候回復などで

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/03     465.50      468.00      453.00      453.50      -11.25
  2025/05     481.25      483.75      469.00      469.50      -11.50
  2025/07     486.75      489.25      475.25      475.75      -11.00
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       517,485         641,797       1,886,387 ( -23,189)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
=======================================
*米気象庁発表の6−10日予報(3月6日−3月10日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は下回る〜平年並。
 コーンベルト東部の気温は平年並。雨量は平年を下回る〜平年並。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 コーンも続落。前日比は11.50〜0.25セント安。期近の5月限は前日比
11.50セント安の469.50セント。
 トランプ政権によるカナダおよびメキシコからの輸入関税引き上げが3月4日とされ
ていることに加え、対中輸入関税を現行の10%にさらに10%上乗せされるとの見
方、そして南米の天候回復が重石となった。

 5月限は481.25セントで取引を開始。シカゴの時間帯を迎えるまで481セン
トを下値支持線とする高もみとなり、この中で483.75セントの高値を付けた。シ
カゴの時間帯を迎えると急速に値位置を落として一時は469セントと今年1月10日
以来の水準まで軟化。安値からの戻りも浅く、安値に近い水準で取引を終了。

 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 パラナ州、サンパウロ州などではこの24時間は局地的な降雨となり、気温は平年を
上回った。今週は3月2日まで局地的な降雨となるが3〜4日は降雨は発生しないだろ
う。気温は3月4日まで平年並〜平年を上回る見込み。
 少雨傾向は作付されたばかりの穀物にとって好ましい状況ではない。

<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 西部〜中部を中心に雨季の降雨が続いている。今週に入ってからの降雨の影響で大豆
の収穫及びサフリーニャコーンの作付けを適時に終わらせることが困難となっている。
3月3日の週も同様の状況が続く見通し。

<アルゼンチン全域>
 降雨が続いているため2月上旬の高温乾燥による影響を受けた作柄が悪化が避けられ
ている。この週末から来週にかけて引き続き前線が接近するため、引き続き降雨になる
と予想される。ただ、前線が停滞し雨量が増加し過ぎた場合、3月後半に迎える収穫期
を前にして土壌水分が過剰な状態になるリスクもある。

 シカゴ小麦は続落。米産地での寒波の緩みや大豆およびコーンの大幅安が上値抑制要
因となった。米貿易戦争の激化に対する警戒感も重石となり、5月限は一時、今年1月
28日以来の水準まで軟化し、この水準のまま取引を終えた。
 期近の主要限月5月限は前日比6.75セント安の555.75セント。
今日の材料
・ブラジル産地南部では少雨傾向となる見込み。作付されたばかりのサフリーニャ
 コーンにとっては降雨が望ましい。
・ブラジル産地中部は雨がちな天気に。一部で大豆の収穫やサフリーニャコーンの作付
 遅れが発生。
・アルゼンチン産地では雨勝ちの天気となり大豆やコーンの生育には適した状態に。

MINKABU PRESS

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。