修正:シカゴコーン市況=期近から急落、米国の天気やシカゴ全面安の流れで

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/05     461.00      461.00      447.25      446.50      -14.75
  2025/07     469.00      470.75      453.25      454.25      -14.75
  2025/09     439.75      440.50      431.75      432.75      - 7.25

   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物        未入電        未入電         未入電

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(5月1日までの週)
 コーン:160万8350トン(前週改定値:166万6415トン)
 小 麦: 31万0326トン(前週改定値: 64万9200トン)
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*米農務省発表の週間コーン作付け進度報告(5月4日までの週)
 コーン:作付け:40%(前週24%、前年35%、平年39%)
     発 芽:11%(前週 5%、前年11%、平年 9%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(5月11日−5月15日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は下回る〜平年並み
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を下回る。
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 コーンは期近から急落。終値の前営業日比は14.75〜0.75セント安。中心限
月の7月限は14.75セント安の454.25セント。
 週間輸出検証高が160万トン台と引き続き高水準だったものの、事前予想通りとし
て強気の反応とはならず、原油がさらに崩れたことや米国の時間帯のドル高、さらには
米国産地の生育に適した天気などが弱気された。
 受渡期間に入っている5月当限が崩れたことで、期近2本が2ケタ安の急落となっ
た。

 7月限はこの日は469.00セントで取引を開始。しかしその後は米国の時間帯ま
でほぼ右肩下がりの値動きとなり、米国の時間帯の後半に460セント台を割り込ん
だ。引けは454.25セントとこの日の安値だった。

 米農務省(USDA)発表の5月1日までのコーン週間輸出検証高は160万
8350トンと、前週改定値の166万6415トンを下回った。累計輸出検証高は
4251万5495トンと、前年同時期の3300万5911トンを約29%上回って
いる。
 USDAによると、5月4日時点のコーン作付進捗率は40%と、前年の35%、平
年の39%をともに上回った。また、発芽率は11%と、前年と同レベル。平年の9%
を上回った。

*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは、ミシシッピ川の東側では低めの気温で雲が多く、雨模様の天気と
なり、5日の最高気温は16〜18℃となろう。対照的にコーンベルト西部では高めの
気温で降雨がなく、先週降雨が発生したコーンベルト北部でもコーンや大豆の作付け作
業が進展しそうだ。
 テネシー川流域にある低気圧は今後北東に進み、7日遅くには米北東部のニューイン
グランド地域に抜けるだろう。米北東部を中心にさらに25〜50ミリの降雨が見込ま
れる。また米国南西部から新たな低気圧が東進して来るため、ハイプレーンズの南半分
〜米大西洋岸南部にかけて、50〜100ミリの降雨となろう。降雨は週半ばにピーク
を迎えそうだ。また6〜8日にかけてメキシコ湾岸中部ではさらに100〜200ミリ
の大雨となる可能性がある。一方、コーンベルト北部では今後5日間降雨はない見込
み。
 6〜10日天気予報については、5月10日〜14日にかけて、プレーンズ南部を除
きや米国南東部の大半を除き、全米で平年並み〜上回る気温が見込まれる。雨量は米国
南部の中央部、コーンベルト、プレーンズ、米国北東部で平年を下回る見込み。

 シカゴ小麦は急反落。週末にウクライナがロシアの黒海沿岸の穀物積み出し港である
ノボロシースク港の施設を空爆したものの、シカゴ穀物全面安の流れに抗し切れずに反
落した。調査会社、IKARが2025年のロシア産小麦生産高見通しを8380万ト
ンと、前回から上方修正したことも圧迫材料。
 期近の主要限月7月限は前日比11.75セント安の531.25セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、気温が低下して降雪の可能性があるモンタナ州のハイプレーンズ、
降雨が見込まれるプレーンズ南部以外の地域では降雨はない見込み。
 プレーンズ南部では河川の水位が上昇しており、テキサス州のゲインズビル付近のレ
ッド川では洪水危険水位をを超えた。

 米国南部では、テネシー川の低気圧の影響で低めの気温で曇りがちの天気となり、散
発的な降雨も発生している。大西洋分の諸州でも降雨が発生してるいところがあるが、
降雨は発生していないところは高めの気温で湿度も高く冬小麦の成熟に良好な環境にあ
る。
今日の材料
・コーンベルト東部では雨勝ちの天気。西部では降雨はなく、先週降雨に見舞われた北
 部でもコーンや大豆の作付け作業が進展する見込み。

MINKABU PRESS
*本文第1パラグラフの前営業日比のレンジを上記に修正します。

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