[今日の視点]貴金属=金が反落、米中の通商協議で進展

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金が反落して寄り付く見通し。金はドル建て現物相場の急落を受けて売り
優勢となろう。銀はドル建て現物相場の上昇と円安を受けて買い優勢となろう。プラチ
ナ系貴金属(PGM)はプラチナがドル建て現物相場の上昇と円安を受けて堅調となろ
う。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は54.71ドル安
の3267.73ドル、銀が14セント高の3262セント、プラチナが11.88ド
ル高の999.60ドル、パラジウムは0.50ドル高の978.31ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=145.86/88円で、前営業日の
大引け時点から0.58円の円安。
 先限の寄り付き目安は、金が1万5420円前後、銀は156.5円前後、プラチナ
は4500円前後、パラジウムは4400円前後。
【NY金は米中の通商協議の進展が圧迫】
 金は前週末の海外市場は、ドル安を受けて買い優勢となった。
 金はドル安が支援要因になった。週末の米中の通商協議を控えてドル安に振れた。米
ホワイトハウスのレビット報道官は、米国が中国側の譲歩なしに一方的に関税を引き下
げるつもりはないという考えをトランプ大統領が維持していると述べた。トランプ大統
領は「中国に80%の関税をかけるのは正しいようだ」と述べていた。
 ベセント米財務長官は、スイスのジュネーブで前日から行われた米中の貿易問題を巡
る閣僚級協議で2国間の貿易戦争の緩和に向けて「大きな進展」があったと述べた。詳
細は12日に説明するとした。週明けはドル高に振れ、金の戻りを売られた。
 銀は前週末の海外市場は、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。
【週明けのプラチナは押し目を買われる】
 プラチナは前週末の海外市場では、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。
 プラチナはドル安や金堅調が支援要因になった。週末の米中の通商協議に対する楽観
的な見方も支援要因になった。ベセント米財務長官は、スイスのジュネーブで前日から
行われた米中の貿易問題を巡る閣僚級協議で2国間の貿易戦争の緩和に向けて「大きな
進展」があったと述べた。週明けはドル高に振れたが、プラチナの押し目は買われた。
 中国の4月の乗用車販売台数は前年同月比14.8%増と3カ月連続で増加した。政
府の「買い替え補助金」が、米国の関税による消費者心理への影響を緩和した。
<今日の予定>
・国際収支(経常収支) 2025年3月(財務省)
・米財政収支 2025年4月(財務省)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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