金・銀午前=金は反落、米裁判所はトランプ関税を違法と判断

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【場況】
 金は反落。ドル建て現物相場の急落を受けて売り優勢で始まった。その後は、円安や
ドル建て現物相場の下げ一服が下支えになったが、戻りは売られた。銀の商いは成立し
なかった。
 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が81〜14円安、金ミニが82.0〜
36.5円安、ゴールドスポットが494円高、銀が出来ず。
 午前11時2分現在の出来高は、金が2万0837枚、金ミニが9462枚、ゴール
ドスポットが1136枚、銀が0枚。
【NY金はドル高が圧迫】
 金はドル高が圧迫要因になった。欧州連合(EU)のシェフチョビッチ欧州委員(貿
易・経済安全保障担当)は、ラトニック米商務長官およびグリア通商代表部(UST
R)代表と29日に協議を行う予定だと述べた。関税を巡る楽観的な見方を受けてドル
高に振れた。また欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が、二転三転するトランプ米
大統領の政策の混乱は、ユーロの国際的な役割を強化する「絶好の機会」と述べていた
が、ドルの基軸通貨としての見方に変わりはなかった。
 米連邦準備理事会(FRB)が公表した5月6〜7日の連邦公開市場委員会(FOM
C)議事要旨で、今後数カ月でインフレと雇用悪化という「難しいトレードオフ」に直
面する可能性があると認識していたことが分かった。トランプ政権が提案した関税の引
き上げを受け、「ほぼ全ての参加者が、インフレが予想以上に持続するリスクがあると
コメントした」という。

 米国際貿易裁判所は、トランプ大統領の世界的な関税措置を巡り、違法だとして阻止
する判断を下した。トランプ米政権は判決に対して控訴すると表明した。
 金先限は1万5348円まで下落した。ドル建て現物相場の急落が圧迫要因になっ
た。円相場は1ドル=146円台前半まで円安に振れた。
【ドル建て現物相場】
 金のドル建て現物相場は、軟調。きのうの海外市場は、関税協議に対する楽観的な見
方やドル高を受けて売り優勢となった。アジア市場では、米国際貿易裁判所がトランプ
大統領の関税措置を違法だとして阻止する判断を下したことから、売り優勢となり、
3246ドル台まで下落した。
 午前11時現在、金が3262.78ドル、銀は3311セントで推移。前営業日の
大引け時点は金が3305.57ドル、銀が3320セント。

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