シカゴコーン市況=概ね続落、米国産コーンの順調な生育などで売り優勢に

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/07    452.25      453.00      443.50      447.00      - 4.00
  2025/09    431.00      431.25      425.75      427.25      - 2.50
  2025/12    444.50      444.75      439.25      441.25      - 2.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       280,884        383,610        1,663,150 (+  8,336)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米エネルギー省発表の週間エタノール統計(5月23日までの週)
 生産量:日量105万6000バレル(前週比 2万バレル増)
 在 庫: 2428万1000バレル(前週比66万3000バレル減)
*米気象庁発表の6−10日予報(6月4日−6月8日)
 コーンベルト西部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 コーンは概ね続落。終値の前営業日比は4.00セント〜2.00セント安。中心限
月の7月限は4.00セント安の447セント。
 米産地での作付け、発芽が順調に進行していることに加え、来週は降雨が続くことで
夏場の高温乾燥による作柄悪化リスクが低下するとの見方が強まり売り優勢となった。
米エタノール生産は増加し、在庫は減少するなど強気なエタノール需要が報告されたも
のの、市場の反応は限られた。7月限が終値ベースで450セントを割り込むのは5月
19日以来。
 7月限は452.25セントで取引を開始した直後に453セントの高値を付けた。
高値を離れた後もアジアの時間帯は450セントを下値支持線とする高もみとなったが
欧州の時間帯に軟化。450セントを割り込んだ後は448.50セントが上値抵抗線
として意識される安もみに転じたが445セント割れに対する抵抗も強く443.50
セントの安値を付けたが一時的な動きにとどまった。終盤は445セントを下値支持線
とするもちあいとなり、この水準のまま引けを迎えた。

 米エネルギー省が発表した5月23日までの週における1日当たりの平均エタノール
生産量は前週比2万バレル増の105万6000バレルだった。また、5月23日時点
のエタノール在庫量は前週比66万3000バレル減の2428万1000バレルだっ
た。

 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは概ね降雨は止んだが、気温が低下するなか曇天が広がっている。現
在、最も作付が遅れているのはオハイオ州で、5月25日時点の作付率はコーンが
54%、大豆が52%。
 今後は低気圧の影響で大西洋沿岸北部は31日まで降雨となる見込み。一方プレーン
ズおよび中西部では気温が上昇し、穀物の発芽や生育が促されるだろう。
 6〜10日間予報では、6月3〜7日にかけてハイプレーンズ北部などでは気温が平
年を下回るだろう。一方、米中部の雨量は平年を上回る見込みだが、東部では平年を下
回ると予想される。
 シカゴ小麦は続伸。前日に続いて降雨にもかかわらず、米産地の冬小麦、春小麦の作
柄が低迷した状態が続いていることが懸念され、買い優勢となった。ただ、一方でコー
ンが続落となったことが上値抑制要因となり7月限の取引レンジは前日とほぼ同じレン
ジにとどまった。
 中心限月の7月限は前日比3.75セント高の534.00セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 プレーンズではロッキー山脈北部からモンタナ州にかけての地域、およびノースダコ
タ州で気温が上昇し農作業や穀物の生育が促されている。一方、プレーンズ南部では散
発的な雨または雷雨が発生。ここ最近の雨で土壌水分は改善しているものの、作柄は
低迷した状態が続いている。
 また南部では広い範囲で降雨が発生し、農作業が停滞しているが、5月25日時点の
作付進捗率はコットン以外は平年を上回っている。
今日の材料
・コーンベルトでは概ね降雨は止んだが、気温が低下するなか曇天が広がる。
・プレーンズおよび中西部では気温が上昇し、穀物の発芽や生育が促される見込み。
・中西部、プレーンズなどでは来週は降雨発生か。
・5月23日までの週における1日当たりの平均エタノール生産量は前週比2万
 バレル増の105万6000バレル。

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