【↑】日経平均 大引け| 続伸、中東リスクの後退で買い優勢 (6月17日)

配信元:株探
著者:Kabutan
日経平均株価
始値  38366.68
高値  38581.25
安値  38333.35
大引け 38536.74(前日比 +225.41 、 +0.59% )

売買高  15億8764万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆412億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は続伸、4ヵ月ぶりの高値水準に浮上
 2.中東の地政学リスクへの懸念後退、リスク選好続く
 3.日銀決定会合は現状維持、株価面では織り込み済み
 4.日米間の関税交渉に動きなく、相場への影響限定的
 5.前日に続き半導体関連が買われ、全体指数を支える

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前週末比317ドル高と反発した。地政学リスクの沈静化や原油先物相場の下落が投資家心理を支えた。

 東京市場では、リスク選好の地合いが続き、日経平均株価は続伸で3万8000円台半ばまで上値を伸ばし、約4ヵ月ぶりの高値水準に浮上した。

 17日の東京市場は、朝方買い優勢で始まった後も日経平均は次第に水準を切り上げる展開で、3万8500円近辺で推移した。中東での地政学リスクに対する過度な不安が後退するなか、為替も円安方向に振れたことで輸出株を中心に追い風となった。日銀の金融政策決定会合は現状維持であったが、これについては事前に織り込まれており、全体相場への影響は軽微だった。一方、日米間の関税交渉に関しては足もとで目立った進展は見られず、上値を積極的に買い進む動きにはつながらなかった。ただ、前日に続き半導体の主力銘柄への買いが目立っており、指数押し上げに寄与している。プライム市場の値上がり銘柄数は後場に入って増加したが1000には届かず、全体の6割弱を占めるにとどまった。なお、売買代金は前日に続きかろうじて4兆円台をキープした。

 個別では、前日に続いて本日も4000億円強と断トツの売買代金をこなしたアドバンテスト<6857>が上値指向を継続、売買代金2位となったディスコ<6146>も大幅高。東京エレクトロン<8035>が上昇、ソフトバンクグループ<9984>、任天堂<7974>も強さを発揮した。ソシオネクスト<6526>も高い。オリエンタルランド<4661>も買われた。CARTA HOLDINGS<3688>が1本値でストップ高に買われ、プロレド・パートナーズ<7034>、エンプラス<6961>が急騰、ワコム<6727>も値を飛ばした。

 半面、三菱重工業<7011>が冴えず、キーエンス<6861>も軟調。日本製鉄<5401>が下値を探り、良品計画<7453>、ファーストリテイリング<9983>も売りに押された。第一三共<4568>も値を下げた。チヨダ<8185>が大幅安、神戸物産<3038>、ミガロホールディングス<5535>の下げも目立つ。SGホールディングス<9143>、日野自動車<7205>、エイチームホールディングス<3662>なども売られた。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035>、アドテスト <6857>、SBG <9984>、任天堂 <7974>、コナミG <9766>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約198円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、中外薬 <4519>、ダイキン <6367>、ニトリHD <9843>、第一三共 <4568>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約64円。うち40円はファストリ1銘柄によるもの。

 東証33業種のうち上昇は22業種。上昇率の上位5業種は(1)その他製品、(2)非鉄金属、(3)ガラス・土石、(4)不動産業、(5)ゴム製品。一方、下落率の上位5業種は(1)倉庫・運輸、(2)輸送用機器、(3)卸売業、(4)その他金融業、(5)保険業。

■個別材料株

△トランスGG <2342> [東証G]
 延期していた前期決算は最終赤字も今期黒字回復へ。
△アセンテック <3565> [東証S]
 オリックス <8591> 系がTOB。
△カルタHD <3688> [東証P]
 ドコモによるTOB価格2100円へサヤ寄せ。
△ドリコム <3793> [東証G]
 中国ワンダー・シネマズと「Wizardry」最新作のライセンス契約締結。
△ジーネクスト <4179> [東証G]
 アルメニア企業と戦略的業務提携契約を締結。
△ディスコ <6146> [東証P]
 AI半導体向け傾注しアドテスト <6857> の異彩人気が刺激材料。
△鉱研工業 <6297> [東証S]
 ヒューリック <3003> によるTOB価格にサヤ寄せ。
△中野冷 <6411> [東証S]
 三菱商事 <8058> 系ファンドが7900円でTOB実施。
△ライトアップ <6580> [東証G]
 中小企業向け「人事7領域 AIエージェント構想」に着手。
△リーダー電子 <6867> [東証S]
 画像生成AI企業買収で業容拡大に向けた期待膨らむ。

▼テラドローン <278A> [東証G]
 2~4月期最終赤字。
▼Syns <290A> [東証G]
 ロックアップ解除で需給悪化懸念。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)カルタHD <3688>、(2)プロレド <7034>、(3)エンプラス <6961>、(4)ワコム <6727>、(5)SWCC <5805>、(6)東京精 <7729>、(7)ヨコオ <6800>、(8)大和冷 <6459>、(9)東洋炭素 <5310>、(10)ナブテスコ <6268>。
 値下がり率上位10傑は(1)チヨダ <8185>、(2)神戸物産 <3038>、(3)ミガロHD <5535>、(4)SGHD <9143>、(5)トランザク <7818>、(6)日野自 <7205>、(7)日本製鉄 <5401>、(8)エイチーム <3662>、(9)栄研化 <4549>、(10)山善 <8051>。

【大引け】

 日経平均は前日比225.41円(0.59%)高の3万8536.74円。TOPIXは前日比9.82(0.35%)高の2786.95。出来高は概算で15億8764万株。東証プライムの値上がり銘柄数は955、値下がり銘柄数は593となった。東証グロース250指数は761.20ポイント(1.54ポイント安)。

[2025年6月17日]


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