【↓】日経平均 大引け| 3日続落、中東情勢懸念でリスク回避の売り優勢 (6月23日)

配信元:株探
著者:Kabutan
日経平均株価
始値  38260.69
高値  38368.22
安値  38026.32
大引け 38354.09(前日比 -49.14 、 -0.13% )

売買高  15億7090万株 (東証プライム概算)
売買代金 3兆8328億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は3日続落、中東情勢の緊迫化を懸念視
 2.米国のイラン核施設攻撃でリスクオフムードが高まる
 3.朝方は下値を探ったが、3万8000円を維持し下げ渋る
 4.半導体の一角が軟調も円安追い風に全体は底堅さ発揮
 5.様子見ムードは拭えず、売買代金は低調で4兆円下回る

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前営業日比35ドル高と3日ぶりに反発した。中東情勢を巡る交渉進展期待する買いが優勢となった。

 東京市場では、リスク回避ムードのなか日経平均株価は終始下値を探る動きに。しかし、売り一巡後は押し目買いで下げ渋る展開となった。

 23日の東京市場は、リスク回避目的の売りが先行した。前週末の欧米株市場は高安まちまちの展開で、特に弱気に傾くような地合いではなかったが、21日に米国がイランの核施設に軍事攻撃を仕掛けたことを受け、これが投資家のセンチメントを冷やす格好となった。イラン側も報復措置としてホルムズ海峡の封鎖などを行う可能性があり、原油価格の高騰などで世界経済への影響が及ぶことへの懸念が売りを誘った。ただ、下値では押し目買い意欲が活発で日経平均はフシ目の3万8000円台を下回ることなく下げ幅を縮小、結局0.1%強の下げにとどまっている。半導体関連の一角が軟調だったが、全体への影響は限定的だった。為替市場では1ドル=147円台まで円安が進み、これが全体相場を支えた面もある。なお、プライム市場の売買代金は4兆円を下回るなど低調だった。

 個別では、売買代金首位となったアドバンテスト<6857>が軟調、レーザーテック<6920>、ディスコ<6146>なども売りに押された。サンリオ<8136>、ソニーグループ<6758>が冴えず、フジクラ<5803>は終始売りが優勢だった。日立製作所<6501>も下値を試す展開に。日本新薬<4516>が急落、円谷フィールズホールディングス<2767>も大幅安。SREホールディングス<2980>、東京電力ホールディングス<9501>などの下げが目立った。日本ヒューム<5262>も安い。

 半面、IHI<7013>はわずかながらプラス圏を維持し、ソシオネクスト<6526>も頑強な値動き。キオクシアホールディングス<285A>が急騰、ローム<6963>も高い。良品計画<7453>も値を上げた。ホギメディカル<3593>は値上がり率トップに買われ、三井E&S<7003>は商いを伴い大幅高。ミガロホールディングス<5535>、アステリア<3853>も大きく買われた。低位株ではユニチカ<3103>が物色人気、くら寿司<2695>、ラウンドワン<4680>も上値指向が鮮明だった。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は中外薬 <4519>、ファストリ <9983>、テルモ <4543>、バンナムHD <7832>、ダイキン <6367>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約92円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857>、東エレク <8035>、ソニーG <6758>、TDK <6762>、信越化 <4063>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約90円。

 東証33業種のうち上昇は12業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)精密機器、(3)食料品、(4)医薬品、(5)海運業。一方、下落率の上位5業種は(1)ゴム製品、(2)倉庫・運輸、(3)証券・商品、(4)パルプ・紙、(5)化学。

■個別材料株

△サッポロHD <2501> [東証P]
 「不動産事業売却先が11月にも決定」との報道。
△フォーシーズ <3726> [東証S]
 “青汁王子”が新商品戦略アドバイザーに。
△ホギメデ <3593> [東証P]
 株主提案議案可決で米ダルトンCIOが社外取締役に就任。
△アステリア <3853> [東証P]
 AI搭載エッジコンピューティング用ミドルウェアで需要獲得進む。
△中外薬 <4519> [東証P]
 血友病対象の臨床試験の学会報告を材料視。
△トリプルアイ <5026> [東証G]
 AI関連人気波及しエッジ顔認証などで活躍期待。
△ジーデップ <5885> [東証S]
 大手電子部品メーカーもエッジAIに照準。
△ローム <6963> [東証P]
 日経平均新規採用の決定で需給インパクト期待。
△共栄タ <9130> [東証S]
 中東情勢悪化でホルムズ海峡封鎖リスク意識し思惑。
△デリバリコン <9240> [東証G]
 アクセンチュアと販売代理店パートナーシップ契約締結。

▼メタプラ <3350> [東証S]
 ビットコイン一時10万ドル台割れ。
▼日本酸素HD <4091> [東証P]
 モルガン・スタンレーMUFG証券が投資判断を格下げ。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)ホギメデ <3593>、(2)キオクシア <285A>、(3)三井E&S <7003>、(4)ミガロHD <5535>、(5)アステリア <3853>、(6)YTL <1773>、(7)ユニチカ <3103>、(8)ユアテック <1934>、(9)ベクトル <6058>、(10)飯野海 <9119>。
 値下がり率上位10傑は(1)日本新薬 <4516>、(2)円谷フィHD <2767>、(3)日本酸素HD <4091>、(4)SREHD <2980>、(5)日伝 <9902>、(6)東電HD <9501>、(7)愛知鋼 <5482>、(8)北海電 <9509>、(9)北陸電 <9505>、(10)日ヒュム <5262>。

【大引け】

 日経平均は前日比49.14円(0.13%)安の3万8354.09円。TOPIXは前日比10.08(0.36%)安の2761.18。出来高は概算で15億7090万株。東証プライムの値上がり銘柄数は653、値下がり銘柄数は915となった。東証グロース250指数は751.02ポイント(0.31ポイント高)。

[2025年6月23日]


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