【↑】日経平均 大引け| 4日ぶり急反発、中東リスクが後退し買い優勢 (6月24日)

配信元:株探
著者:Kabutan
日経平均株価
始値  38779.18
高値  38990.11
安値  38665.61
大引け 38790.56(前日比 +436.47 、 +1.14% )

売買高  15億8002万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆2040億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は4日ぶり急反発、中東リスク後退しリスクオン
 2.トランプ大統領がイスラエルとイランの停戦合意発表し急展開
 3.ボウマンFRB副議長の7月利下げに前向きな姿勢も追い風に
 4.レーザーテクなど半導体主力への買い顕著、全体相場押し上げ
 5.日経平均は430円強上昇も個別株の値上がりは64%にとどまる

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前週末比374ドル高と続伸した。中東のエネルギー供給混乱への警戒感が後退し、原油相場が下落したことで投資家心理が改善した。

 東京市場では、中東有事に対する懸念が急速に改善に向かうなか、リスク選好の地合いが鮮明となった。半導体関連などを中心に全体相場が押し上げられ日経平均株価は400円を超える上昇をみせた。

 前日の米国株市場でNYダウ、ナスダック総合指数いずれも上昇し、本日の東京市場もリスクオンの流れが意識されたが、日本時間朝方の取引開始前にトランプ米大統領が自身のSNSでイスラエルとイランが停戦で合意したと発表したことで、これを材料視する形で投資資金の流入が加速した。先物主導で空売り筋の買い戻しが顕著となり、日経平均は朝方に630円あまりの上昇で3万9000円台を目前に捉える場面もあった。その後は伸び悩む場面もあったが、前場取引後半から再び買い直される展開に。米国では前日にボウマンFRB副議長が7月利下げに前向きな姿勢を示したこともあって、東京市場でも米株価指数先物の強調展開を横にらみに強気優勢の地合いが継続した。ただ、値上がり銘柄数は64%にとどまり、プライム市場全体の3分の2に届かなかった。売買代金は4兆円台をキープした。

 個別では、断トツの売買代金をこなしたレーザーテック<6920>が13%超の急騰をみせたほか、売買代金2位のアドバンテスト<6857>、3位のディスコ<6146>と半導体製造装置関連株への買いが目立つ。また、ソフトバンクグループ<9984>も活況高。フジクラ<5803>も大きく値を飛ばした。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも堅調だった。リズム<7769>が1本値でストップ高に買われ、セレス<3696>、テラスカイ<3915>も大幅高。ブレインパッド<3655>も物色人気となった。

 半面、サンリオ<8136>が軟調、ソシオネクスト<6526>も冴えない。IHI<7013>、三井E&S<7003>が売りに押された。INPEX<1605>が大幅安、商船三井<9104>も軟調。大幸薬品<4574>が値下がり率トップに売られ、大平洋金属<5541>、ミガロホールディングス<5535>の下げも目立つ。GMOインターネット<4784>も下値を試した。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はSBG <9984>、東エレク <8035>、アドテスト <6857>、ファストリ <9983>、レーザーテク <6920>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約292円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は住友不 <8830>、NTTデータ <9613>、ホンダ <7267>、菱地所 <8802>、デンソー <6902>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約18円。

 東証33業種のうち上昇は20業種。上昇率の上位5業種は(1)非鉄金属、(2)空運業、(3)証券・商品、(4)その他製品、(5)電気機器。一方、下落率の上位5業種は(1)電気・ガス、(2)食料品、(3)倉庫・運輸、(4)水産・農林業、(5)輸送用機器。

■個別材料株

△学びエイド <184A> [東証G]
 東証が信用規制の臨時措置を解除。
△ダイナマップ <336A> [東証G]
 日本マイクロソフトと連携し「AI for Data」の取り組みを加速。
△倉元 <5216> [東証S]
 販促機能搭載の清掃ロボットが「ファミマ」向け導入進む。
△ABEJA <5574> [東証G]
 生成AI関連の物色人気リード役として上値追い。
△日鋳造 <5609> [東証S]
 「3Dプリンターで高純度の鉄の積層造形技術を開発」との報道。
△ぷらっと <6836> [東証S]
 次世代L2ブロックチェーン「INTMAX」のノード運用を開始。
△レーザーテク <6920> [東証P]
 みずほ証券が投資判断を格上げ。
△壱番屋 <7630> [東証P]
 卸売価格改定効果などで第1四半期2ケタ営業増益。
△リズム <7769> [東証P]
 大幅増益見通しや株主還元拡充策を好感。
△マイクロアド <9553> [東証G]
 ANAと提携しインバウンドプロモーションサービス強化。

▼INPEX <1605> [東証P]
 中東の緊張緩和期待でWTI価格は64ドル台に下落。
▼GFA <8783> [東証S]
 「ケンコー・トキナー会長が最高顧問に就任した事実ない」とコメント開示。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)リズム <7769>、(2)レーザーテク <6920>、(3)セレス <3696>、(4)テラスカイ <3915>、(5)古河電 <5801>、(6)インフォMT <2492>、(7)ブレインP <3655>、(8)ミマキエンジ <6638>、(9)フジクラ <5803>、(10)SBG <9984>。
 値下がり率上位10傑は(1)大幸薬品 <4574>、(2)INPEX <1605>、(3)石油資源 <1662>、(4)大平金 <5541>、(5)Aクリエイト <8798>、(6)ミガロHD <5535>、(7)GMOインタ <4784>、(8)富士石油 <5017>、(9)コスモHD <5021>、(10)エンプラス <6961>。

【大引け】

 日経平均は前日比436.47円(1.14%)高の3万8790.56円。TOPIXは前日比20.17(0.73%)高の2781.35。出来高は概算で15億8002万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1044、値下がり銘柄数は509となった。東証グロース250指数は756.77ポイント(5.75ポイント高)。

[2025年6月24日]


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