株価指数先物【引け後】 +1σと+2σによるレンジをキープ

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪9月限
日経225先物 38810 +410 (+1.06%)
TOPIX先物 2784.5 +22.5 (+0.81%)

 日経225先物(6月限)は前日410円高の3万8810円で取引を終了。寄り付きは3万8800円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万8590円)を大きく上回って始まった。現物の寄り付き直後には、3万8970円まで上げ幅を広げる場面もみられた。買い一巡後は前場中盤にかけて3万8640円まで上げ幅を縮めている。前場終盤にかけて再び3万8860円辺りまで切り返す動きをみせたが、ロングの勢いは強まらず、後場は概ね3万8640円~3万8830円処でのレンジ推移が続いた。

 寄り付き前に、トランプ米大統領が「イスラエルとイランが暫定的な停戦に合意した」と自身のSNSに投稿したことが伝わった。中東情勢に対する警戒が和らぐなかで、ロングの動きが強まったようである。ただし、ボリンジャーバンドの+2σ(3万8970円)を捉えた後は利食いも入りやすく、オプション権利行使価格の3万8625円から3万8875円でのレンジ推移が続いた。

 その後、トランプ大統領が「停戦はいま発効した」とSNSに投稿したが、両国の正式発表を見極めたいとして積極的な売買は手控えられたとみられる。なお、イスラエルのネタニヤフ首相は、トランプ大統領が提案したイランとの停戦に合意したと発表。加えて、イラン外交筋がイスラエルとの停戦に合意したことを明らかにしたとも報じられているが、停戦が実現するかは不透明である。

 日経225先物は上向きで推移する+1σと+2σによるレンジをキープしている。グローベックス米株先物は、ナスダック100先物が1.0%ほど上昇して推移していることもあり、24日の米国市場でこの流れを引き継ぐ形となれば、改めてロングの動きが強まる可能性はありそうだ。また、+1σを割り込んだとしても、足もとでは中心値となる25日移動平均線(3万8020円)が支持線として機能しているため、同水準に接近する局面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

 週間形状においても+1σ(3万8390円)を上回って推移していることで、+2σ(4万0060円)とのレンジが意識されやすい。バンドは拡大傾向をみせているため、トレンドとしては1月27日につけた4万0300円を射程に入れたスタンスになりそうだ。

 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は24日、米下院金融サービス委員会で議会証言を行う予定である。ウォラー理事やボウマン副議長は最近の講演で、早ければ7月に利下げを支持する考えを示しており、早期の利下げ期待が高まっている。パウエル議長がこれまでの見解から変化を示すのかが注目されよう。

 NT倍率は先物中心限月で13.93倍に上昇した。4月7日の戻り高値(13.91倍)を突破し、一時13.95倍まで上げている。上向きで推移する+2σ(13.92倍)に沿ったトレンドを継続しており、NTロングでのスプレッド狙いに向かわせやすいとみられる。

 手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万6810枚、ソシエテジェネラル証券が1万1615枚、サスケハナ・ホンコン証券が3284枚、バークレイズ証券が1841枚、SBI証券が1578枚、野村証券が1489枚、JPモルガン証券が1321枚、ゴールドマン証券が1251枚、モルガンMUFG証券が1230枚、日産証券が1016枚だった。

 TOPIX先物はABNクリアリン証券が1万6393枚、ソシエテジェネラル証券が1万6156枚、バークレイズ証券が6712枚、モルガンMUFG証券が2572枚、ゴールドマン証券が2475枚、ビーオブエー証券が1984枚、みずほ証券が1827枚、UBS証券が1775枚、シティグループ証券が1437枚だった。

株探ニュース

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