ドル売り継続、有事のドル買いの巻き戻しで ドル円一時144円台=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル売り継続、有事のドル買いの巻き戻しで ドル円一時144円台=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、ドル売りが継続している。東京朝方にトランプ米大統領がイランとイスラエルの停戦合意に言及した。これを受けて前日までの有事のドル買いが巻き戻されている。ドル円は144円台後半まで安値を広げている。ユーロドルは1.16台を回復する場面があった。ポンドドルはロンドン時間に一段と買われており、高値を1.36台前半に伸ばしている。この日はユーロ対ポンドでもユーロ買いに対する巻き戻しが入っていた。ドル売り主導の展開となるなかで、クロス円は通貨ごとにまちまち。ユーロ円は168円手前まで下落と軟調推移。ポンド円は売り先行も、197円後半に下げ渋る場面があった。豪ドル円は94円台前半を中心とした揉み合いが続いている。トランプ大統領はイラン、イスラエルともに停戦に関して違反したと不満を示している。ただ、全般的には市場は停戦合意を歓迎しており、原油や金が下落、欧州株や米株先物・時間外取引は堅調に推移している。このあとはパウエルFRB議長の半期議会証言が注目される。

 ドル円は145円台前半での取引。イランとイスラエルの停戦合意を受けて終日ドルが売られている。前日までみられた有事のドル買いを巻き戻す動きが続いている。東京朝方の146.19近辺を高値に、ロンドン序盤には安値を144.85近辺まで広げた。

 ユーロドルは1.16付近での取引。東京早朝の1.1575近辺を安値に、ドル売り圧力とともに高値を1.1622近辺に伸ばした。ロンドン時間にはレンジ内での上下動を繰り返している。ユーロ円は軟調。東京早朝の169.28近辺を高値に、ロンドン序盤には168.06近辺まで下押しされた。対ポンドではユーロ売りが優勢。前日までのユーロ買い・ポンド売りに調整が入る格好となっている。6月独Ifo景況感指数は予想以上の改善を示したが、ユーロ相場に目立った反応はみられなかった。

 ポンドドルは1.36台前半での取引。東京早朝の1.3506近辺を安値に買われ続けている。ロンドン午前には高値を1.3618近辺まで伸ばしている。ポンド円は下に往って来い。東京朝方の197.75近辺を高値に、ロンドン朝方には196.96近辺まで下押しされた。しかし、ロンドン時間には買戻しが入っており、197円台半ば付近で推移している。ユーロポンドは軟調。0.8567付近から0.8521付近まで下落している。前日までのユーロ買い・ポンド売りに調整が入っている。6月英CBI製造業受注指数は予想外に悪化したが、ポンド売り反応はほとんど見られなかった。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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