シカゴコーン市況=続落、米産地の乾燥懸念やブラジル供給増観測で安値更新

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/07    415.50      417.50      408.00      410.25      - 6.00
  2025/09    412.00      413.75      404.00      405.00      - 7.25
  2025/12    429.25      430.50      421.00      422.50      - 6.50
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       522,586        526,102        1,534,968 (-  4,389)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
=======================================
*米エネルギー省発表の週間エタノール統計(6月20日までの週)
 生産量:日量108万1000バレル(前週比 2万8000バレル減)
 在 庫: 2440万4000バレル(前週比28万4000バレル増)
*米気象庁発表の6−10日予報(7月1日−7月6日)
 コーンベルト西部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 コーンは揃って続落。終値の前営業日比は7.25〜0.75セント安。中心限月の
12月限は6.50セント安の422.50セント。

 米産地で乾燥が懸念されていた地域で降雨が発生し、夏場の高温乾燥に対する懸念が
後退すると同時に豊作観測が強まったうえ、ブラジルのサフリーニャコーンの供給増加
見通しも重石となった。この日の下落で12月限を含む期近4本が一代の安値を更新。
主要限月のつなぎ足としては昨年11月以来の安値に達した。
 12月限は429.25セントで取引を開始した後に値を落としながらもしばらく
429セント台で高下。アジアの時間帯後半にこれを割り込んだ後は下値を探る動きに
転じシカゴの時間帯には421セントの安値を付けた。一代の安値を更新したことで
買い戻す動きも見られたものの戻りは限られ、低迷したまま取引を終了。

 米エネルギー省が発表した6月20日までの週における1日当たりの平均エタノール
生産量は前週比2万8000バレル減の108万1000バレルだった。また、6月
20日時点のエタノール在庫量は前週比28万4000バレル増の2440万4000
バレルだった。

 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは中西部北部で局地的に散発的な雨または雷雨が発生。この降雨は土
壌水分の乾燥が懸念されている地域であるため、干ばつ懸念が和らいでいる。
 今後は西部から東部にかけて広がる上昇気流の影響で気温は上昇するものの、過度な
暑さにはならない見込み。一方、北部のほとんどの地域では比較的低温になると予想さ
れる。また、メキシコ湾岸東部では低気圧の影響で50〜200ミリの雨量を伴う降雨
となる見込み。
 6〜10日間予報に関しては、6月30日〜7月4日にかけて全体的に気温、雨量共
に平年を上回る見込み。
 シカゴ小麦は続落。米産地で降雨となり乾燥による作柄悪化懸念が後退していること
が引き続き弱材料となった。また、中東情勢の緊張が緩和していることで、中東情勢不
安から大きく値を伸ばした後の転売が見られたことも下押し要因となり、12月限は
イスラエルによるイランへの武力攻撃が行われた13日以来の水準まで低下。中東情勢
不安によって記録した上げ幅を完全に相殺した。
 中心限月の12月限は前日比8.25セント安の567.50セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 プレーンズでは南西部での発達した低気圧、寒冷前線、高気圧の影響から散発的な降
雨または雷雨が発生。ネブラスカ州及びサウスダコタ州では最も雨量が多く、農作業の
ペースが鈍化しているが、夏穀物などにとって恵みの雨となっている。
 南部ではフロリダ州南部およびメキシコ湾岸西部で散発的な降雨が発生。気温が上昇
するなか農作業が進行し穀物も速いペースで生育が進んでいる。またゆっくりで開始し
た冬小麦の収穫ペースも上昇している。
今日の材料
・コーンベルトでは中西部北部で局地的に散発的な雨または雷雨が発生し干ばつ懸念
 が緩和。
・ネブラスカ州及びサウスダコタ州で慈雨。
・6月20日までの週における1日当たりの平均エタノール生産量は前週比2万
 8000バレル減の108万1000バレル。

MINKABU PRESS

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。