貴金属は、総じて続落して寄り付く見通し。金はニューヨーク安を受けて売り優勢と なろう。銀は夜間取引で先限が変わらずとなった。プラチナ系貴金属(PGM)はプラ チナがニューヨーク安を受けて軟調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は21.98ドル安 の3267.31ドル、銀が50セント安の3595セント、プラチナが43.80ド ル安の1334.20ドル、パラジウムは5.26ドル安の1131.52ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=144.43/45円で、前営業日の 大引け時点から0.19円の円安。 先限の寄り付き目安は、金が1万5350円前後、銀は170.0円前後、プラチナ は5950円前後、パラジウムは5000円前後。 【NY金は手じまい売りが圧迫】 金は前週末の海外市場は、手じまい売りなどが出て軟調となった。 金は手じまい売りが圧迫要因になった。米連邦準備理事会(FRB)の7月の金利据 え置き見通しや中東の緊張緩和が圧迫要因になった。5月の米個人消費支出(PCE) 価格指数は前年比2.3%上昇し、前月の2.2%から小幅加速した。個人消費支出は 前月比0.1%減で市場予想の0.1%増に反しマイナスに転じた。6月の米ミシガン 大学消費者信頼感指数確定値は60.7と速報値の60.5から上方修正された。一 方、米上院は28日夜、トランプ米大統領が掲げる包括的な税制・歳出法案の審議開始 に向けた採決を実施した。51対49の賛成多数で手続き上の最初のハードルをクリア し、可決されるとみられている。また米大統領は、上乗せ関税の一時停止措置に関して 設けた7月9日の期限について、延長する必要はないとの考えを示した。 イランのペゼシュキアン大統領は、イラン各地でイスラエルによる攻撃で死亡した軍 幹部らの国葬が営まれたのを受け「イランは屈服しない。抑圧は容認しない」と述べ た。一方、イスラエルでは、ガザ停戦や人質解放を求めて大規模な抗議デモが実施され た。米大統領は、停戦に向けて「ディール(取引)を交わせ。人質を取り戻せ」と投稿 した。 銀は前週末の海外市場は、金軟調につれ安となった。 【プラチナは踏み一巡で金軟調につれ安】 プラチナは前週末の海外市場では、踏み上げの動きが一巡し、金軟調につれ安となっ た。 プラチナは踏み上げの動きが一巡し、金軟調につれ安となった。米連邦準備理事会 (FRB)の7月の金利据え置き見通しや中東の緊張緩和が圧迫要因になった。ただ米 大統領が中国との貿易協定に署名した。上海プラチナの出来高が増加し、押し目買いが 入っており、引き続き買われるかどうかを確認したい。 <今日の予定> ・鉱工業生産指数 2025年5月速報(経済産業省) ・中国製造業購買担当者景況指数 2025年6月(中国物流購買連合会) ・中国非製造業購買担当者景況指数 2025年6月(中国物流購買連合会) ・英国内総生産 確報値 2025年1-3月期(国立統計局) ・独雇用統計 2025年6月(連邦雇用庁) ・独消費者物価指数 2025年6月速報(連邦統計庁) ・シカゴ購買部協会景気指数 2025年6月(シカゴ購買部協会) MINKABU PRESS 東海林勇行
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