シカゴ大豆市況=急騰、バイオ燃料油用需要期待や米越間の通商協議を受け

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2025/07   1,027.25    1,050.75    1,027.25    1,050.50     +25.75
   2025/08   1,032.00    1,054.25    1,029.50    1,053.50     +23.75
   2025/11   1,027.00    1,048.50    1,024.75    1,048.00     +20.75
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       443,107         270,643         846,236  (+ 15,395)

 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米気象庁発表の6−10日予報(7月8日−7月12日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜平年並。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 大豆は急騰。終値の前日比は13.75〜25.75セント高。中心限月の11月限
は前日比20.75セント高の1048セント。
 前日に続いてバイオ燃料に対する税額控除の延長案を含んだ大きい法案(OBBB
A)の上院通過を受け、トランプ大統領が求める7月4日までの法案成立期待が高まる
なかバイオ燃料需要の増加期待を受けた大豆油価格が続伸したうえ、大豆油生産用とし
ての需要増加期待が高まり大豆も急伸した。ベトナムと米国の貿易協議の合意も今後の
通商協議の進展期待を高める強気材料となった。
 11月限は1027セントで取引を開始。直後に軟化し1024.75セントの安値
を付けたが、その後は値位置を切り上げ、シカゴの時間帯を迎えると1035セント台
に到達。1037セントを上値抵抗線とする動きが続いたが、これを突破すると売り方
の踏み上げと見られる動きもあって1040セント台後半まで急伸。1048.75
セントの高値を付けたほか、高値圏を維持したまま引けを迎えた。

 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは概ね降雨の発生はなく、コーンと大豆の生育に適した状態が続いて
いる。ミシシッピーリバー西部では散発的な降雨が発生。2日の中西部の最高気温は
28〜32℃前後となっているが、気温の上昇と十分な土壌水分のおかげで大きなスト
レスが発生することなくコーンと大豆は生産量に最も影響する時期を迎えている。
 今後は現在大西洋沿岸部に広がる寒冷前線は南東に向けて移動しながら勢力は弱まる
見込み。独立記念日の週末は低気圧が発達するが、熱帯性サイクロンが発生する可能性
は40%程度となっている。一方、プレーンズ、中西部北部では散発的な降雨が発生
し、特に中西部北部では25〜50ミリの雨量が見込まれる。
 6〜10日間予報に関しては7月7〜11日にかけて気温及び雨量はほぼ全国的に平
年並〜平年を上回る見込み。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 オクラホマ州およびテキサス州では気温が低下するなか曇天や散発的な降雨となり、
冬小麦の収穫ペースが鈍化。対照的にハイプレーンズ北部では高温乾燥となっており、
モンタナ州東部の最高気温は36℃に達している。
 一方の南部出は散発的な降雨はリオ・グランデ・バリーにとどまっているが、これま
での降雨で土壌水分は十分な量を維持。ただ、降雨の影響で農作業のペースは鈍化して
いる。

 大豆製品は、大豆粕・大豆油ともに堅調。大豆油は米国でのOBBBAの成立期待が
高まると同時にバイオ燃料油の需要増期待が買いを支援した。また、大豆油と大豆の大
幅高を受けて大豆粕も堅調となった。
 大豆粕12月限は前日比3.20ドル高の290.8ドル。
今日の材料
・コーンベルトではコーンと大豆の生育に適した状態が続く。
・2日の中西部の最高気温は28〜32℃前後まで上昇。
・米小麦産地では一部で高温乾燥、他の地域では十分な土壌水分を保持。

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