シカゴコーン市況=総じて大幅反落、米関税不安やドル高などで売り優勢に

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2025/07    426.00      426.00      417.00      418.00      -13.50
   2025/09    412.25      413.00      402.50      403.50      -16.75
   2025/12    429.50      429.75      419.75      420.75      -16.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       424,921         424,215        1,501,661 (+  1,708)
注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(7月3日までの週)
 コーン:149万1062トン(前週改定値:138万0943トン)
 小 麦: 43万6628トン(前週改定値: 47万6581トン)
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*米農務省発表の週間コーン作付け進度報告(7月6日までの週)
 コーン:シルキング:18%(前週 8%、前年22%、平年15%)
     ド  ウ : 3%(前週 − 、前年 3%、平年 2%)
     「良」以上:74%(前週73%、 前年68%)
     「劣」以下: 5%(前週 5%、 前年 9%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(7月13日−7月17日)
 コーンベルト西部の気温は平年並。雨量は平年を上回る
 コーンベルト東部の気温は平年並〜平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 コーンは総じて大幅反落。終値の前日比は16.75〜4.50セント安。中心限月
の12月限は前日比16.25セント安の420.75セント。
 米産地では開花〜受粉と生産量に最も影響する時期を迎えるなか、天候に恵まれてお
り、順調な生育が見込まれることが弱材料となった。また、米大統領によるBRICS
諸国の反米政策に同調する国に対する追加関税賦課の姿勢やドル高も重石となった。
12月限はこの日の下落で今月2日〜3日にかけて記録した上げ幅をあっさりと相殺し
た。

 12月限は429.50セントで取引を開始。アジアの時間帯のほとんどを420セ
ント台後半で高下した後に軟化しながらも425セント前後の値位置を保っていたが、
シカゴの時間帯後半に急速に軟化し一時は419.75セントの安値まで値を落とし
た。安値で買い戻されて420セント台は回復したものの、この日の安値圏を脱するこ
となく終了した。
 USDAによると、米国の7月3日時点の週間輸出検証高は149万1062トン
で前週の138万0943トンを上回った。一方の累計は5644万6111トンで
前年同期の4352万3109トンを約30%上回っている。
 USDAによると7月6日時点のコーンのシルキング率は18%で前年の22%は下
回ったものの、平年の15%は上回った。またドウ率は前年と同率の3%で平年の2%
をやや上回った。
 一方の作柄のうち良以上の比率は74%で前週の73%から1%上昇、劣以下の比率
は5%で前週と同率。

 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは暖かななか湿度が高く、土壌水分は概ね適度から十分となってい
る。これによりコーンと大豆は順調なペースで生育中。中西部の気温は開花〜受粉の
時期を迎えているコーン・大豆にとって適度となる26〜32℃となっている。

 今後、数日間は南部〜中部にかけて乾燥した天気となりテキサス州中部では洪水後の
復旧作業が進む見通しとなっている。ただ、東部では五大湖周辺地域以外では不安定で
雨がちな天気が続く見込み。ミシシッピーバレーから大西洋沿岸部にかけての地域で
は、今後5日間に25〜75ミリの雨量が見込まれる。この雨にもかかわらず、中部〜
東部にかけての地域の気温は平年並〜平年を上回るだろう。
 6〜10日間予報に関しては、7月12〜16日にかけて全国的に気温及び雨量は
平年並〜平年を上回る見込み。
 シカゴ小麦は大幅続落。米国による新たな関税措置の可能性が浮上するなか、ドル高
が進行したことを受けコーンと同様に軟調で運ばれた。12月限は一時は7月1日以来
の水準まで値を落としたものの買い戻す動きが広がり、安値からは大きく値を戻して取
引を終えた。
 12月限は前営業日比8.00セント安の570.25セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 プレーンズでは散発的な雨または雷雨が発生し、局地的に農作業に遅れが発生してい
るが、夏穀物にとって土壌水分は適度を維持している。乾燥が懸念される地域は北半分
の地域に限られている。
 米国南部では、テキサス州中部では散発的な降雨が続くなか、洪水発生後の復旧作業
が続けられている。一方熱帯性低気圧のシャンタルは大西洋沿岸中部に雨をもたらし続
ける見込みだが、雨量は減少すると見られる。
今日の材料
・コーンベルトでは暖かななか湿度が高く、土壌水分は概ね適度から十分。
・中西部の気温は開花〜受粉の時期を迎えているコーン・大豆にとって適度となる
 26〜32℃。
・7月3日時点の週間輸出検証高は149万1062トンで前週の138万0943
 トンを上回る。
・7月6日時点のコーンのシルキング率は18%で前年の22%は下回るも、平年の
 15%は上回る。
・7月6日時点のドウ率は前年と同率の3%で平年の2%をやや上回る。

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