CFTC大口投機資金動向(7/1時点):金・原油買いが拡大

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【概略】
 米商品先物取引委員会(CFTC)建玉明細報告によると、主要市場における7月1
日時点の大口投機家の売り越しは475万0433枚となり、前週の450万6174
枚から拡大した。取組高合計は4676万1151枚となり、前週から30万9491
枚(0.7%)増加した。
 項目別では証券市場(株式、債券、為替)の取組高は、株式合計が1.0%増、債券
合計が0.8%増、為替合計が2.1%増となった。商品市場の取組高は、穀物合計が
0.1%減、エネルギー合計は1.2%増、金属合計は0.8%減となった。
 項目ごとに大口投機家の動向を見ると、証券市場では、株式で新規買い、買い戻しが
入って売り越しを縮小、債券で手島売り、新規売りが出て売り越しを拡大した。為替は
新規売りが新規買いを上回って買い越し(ドル売り)を縮小した。

【現在の市場テーマと大口投機家の動向】
 前週は、米国の大型減税・歳出法案が可決された。米大統領が4日に署名し、成立し
た。6月の米雇用統計が予想以上となり、米連邦準備理事会(FRB)の7月の金利据
え置きが見込まれた。一方、上乗せ関税の一時停止措置が終了する9日を控え、米大統
領は各国に関税率を通知するとした。
 シカゴ為替市場の大口投機家は日本円が12万7338枚買い越し(前週13万
2277枚買い越し)、ユーロは10万7537枚買い越し(同11万1135枚買い
越し)、英ポンドは3万1399枚買い越し(同3万4395枚買い越し)となった。
ユーロは新規売りが新規買いを上回って買い越しを縮小した。

 商品市場では、原油がイランが国際原子力機関(IAEA)への協力を停止したこと
や需要増加が見込まれるなか、押し目を買われた。金は米国の財政不安やドル安が支援
要因になったが、予想以上の米雇用統計を受けて上げ一服となった。
 今回報告で大口投機家の取組は、ニューヨーク原油が23万4693枚買い越し(前
週23万2969枚買い越し)に拡大した。買い戻しが手じまい売りを上回った。ニュ
ーヨーク金は20万1980枚買い越し(同19万5004枚買い越し)に拡大、ニュ
ーヨーク・プラチナは2万2642枚買い越し(同2万5212枚買い越し)に縮小し
た。金は新規買い、買い戻しが入り、プラチナは手じまい売りが買い戻しを上回った。

 穀物市場で大口投機家は今回、コーンが15万5526枚売り越し(前週13万
0570枚売り越し)に拡大、大豆は4万1333枚買い越し(同5万5870枚買い
越し)に縮小した。コーンは新規売りが新規買いを上回り、大豆は手じまい売り、新規
売りが出た。前週のコーンは、小麦堅調や好調な輸出成約高を受けて買い優勢となっ
た。
MINKABU PRESS 東海林勇行

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