<金> NY金12月限は7月18日から22日にかけて浮上し3500ドル台に到達したも のの、その後は反落に転じている。 米トランプ政権による相互関税の上乗せ分が、日本に対しては15%で合意に至った うえ、欧州連合(EU)に対しても前回通達分の30%に対して日本と同様の15%が 見込まれていることが安心感を強め、安全資産を求める動きが後退した。 相互関税の上乗せ分は8月1日から発動される。発動後、輸入品に対する関税はこれ までよりも引き上げられた状態となり、その結果として米国内の物価の上昇が促される 可能性が高い。 また、米関税政策の見通し不透明感や不確実性から長期的な事業計画や設備投資の動 きが停滞している様子が窺われる内容の発表が続くなど製造業に関税政策が与えている マイナスの影響が見られている。 6月の米消費者物価指数(CPI)の前年同月比は前月に記録した伸び率+2.4% を上回る+2.7%だったが、相互関税の上乗せ分の発動以降はインフレが加速化する 可能性がある。 インフレの加速化により消費意欲が停滞しなければ米経済に対する安心感も強まるた め、今後も引き続き雇用情勢、賃金上昇率、小売売上高を注視する必要がある。 一方 では米大型減税法案が可決したことによる米財政悪化に対する警戒感も根強く、これが 米国離れの動きを生みだしている。 金12月限は6月30日の安値3307.40ドルが底値となり、7月に入り、再上 昇局面となった。23日から調整局面入りしているが、安全資産を求める材料が目立つ 状態にあるだけに底意は強い。一代高値を更新するほどの勢いには乏しいが、3400 ドルの節目、17日の安値3370.4ドルを支持線に下値堅く推移する可能性が高い とみる。 <銀> NY銀はNY金と相関性が強い商品だが、今月23、24日にかけて全限月が一代高 値を更新となり、金以上の上伸力を示した。期近9月限は3991セントの一代高値を つけ、4000セントを意識する動きを見せた。 米トランプ政権の影響から米製造業が停滞していることは工業用としての需要の減退 をもたらしかねず、NY銀にとっては弱材料になるものの、金との連動性に下支えられ ている。17、18日と二度にわたり、3830セント台で買い支えられており、今後 3830セントが支持線として意識されるとみる。 <白金> NY白金10月限は今月18日から22日にかけて1500ドルを試す動きを見せた 後に軟化に転じている。 世界的な供給不足が見込まれていることが依然として買い支援要因となっているう え、金との値開きを修正する動きが続いていることで買い優勢となる場面が多く見られ ている。 10月限は1500ドル台に達したことで上げ一服感が強まり、利食い売りが優勢と なり、調整局面入り。米国・中国、また米国・欧州間での関税交渉の進展期待が支援材 料。 今年も供給不足が続く見通しが強材料としてあるだけに再び1500ドル台に乗せる 可能性がある。24日、1419.4ドルの安値をつけたが、20ドル以上、安値から 戻して引け、当面の安値出尽くし感のあるチャート。1440ドル台での値固めが出来 れば、月替わり後、1450ドル〜短期線の5日間移動平均線が通る1466ドルのレ ンジに上昇か。 <パラジウム> NYパラジウム9月限は今月11日に大きく上昇した後は1300ドルを上値抵抗線 とする場面が見られていたが、17日にこれを突破した後はじり高で運ばれている。 NY白金が下値堅い値動きが続けば、7月21日の安値1278ドル割れから下げ幅 は限定的と予想。 MINKABU PRESS
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