石油週間見通し=レンジ取引続く、EUや中国との貿易交渉に注目

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【前週のレビュー】ニューヨーク原油9月限は4月9日の一代安値54.01ドルから
6月23日の一代高値75.98ドルまでの上げ幅に対する半値押しがちょうど
65.00ドルとなっており、このところはその上の38.2%押し(67.59ドル
辺り)との間でのもみ合いで推移している。したがって、目先はこのもみ合いレンジを
どちらに放れるのか、あるいは当面このもみ合いが続くのかがチャート上の焦点となる
とした。

【NY9月限は半値押し〜38.2%押しの間のもみ合い続く】
 ニューヨーク原油9月限は、前回の当欄で指摘した半値押しの65.00ドル〜
38.2%押しの67.59ドルのレンジ内でのもみ合いが続いている。直近は下限レ
ンジの65ドルを試した(安値は64.71ドル)後に戻しており、本稿執筆時の25
日午後時点で66ドル台前半で推移している。
 引き続き目先はこのもみ合いレンジをどちらに放れるのか、あるいはさらにもみ合い
が続くのかがチャート上の焦点となる。

 材料的には、中東地域の地政学的リスクは新たなニュースの報道がないという意味で
ひとまず材料としては沈静化しているが、これは火種が燻っているため、新たなニュー
スがあればいつでも材料視される状況にある。

 ただ差し当たり最大の焦点となるのは、8月1日からの米国の関税発動を前にした交
渉で、米国と他国の動向、とくに欧州連合(EU)と中国との交渉状況である。
 トランプ米大統領がEUとの通商協議はうまくいっているとの認識を示し、中国に関
しても合意の最終段階にあると述べたことが直近の支援材料になっており、これについ
ては成り行きを見守りたい。EUに対しては基本関税率を15%に設定することで合意
する可能性が指摘されている。

 中国関連では、ベセント米財務長官が28〜29日にストックホルムで予定されてい
る中国との貿易交渉で「中国が制裁対象のイラン産原油やロシア産原油を購入している
事実を議論の俎上に載せる」として、購入停止を求めることを示唆していることにも注
目したい。同長官は 「中国が原油購入を3〜6カ月やめれば、ロシアの軍事力は停止
し、イランとの交渉も容易になる」と述べている。
 中国側が簡単にこれに従うとは考えにくいが、仮に同国がこれらの国からの原油購入
停止を発表すれば、原油の供給減少につながるため、原油にとっては大きな上昇要因に
なり得る。7月最終週はこの動向にも注目したい。

 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は引き続き4万4000ドル台で高値
圏のもみ合いとなっている。
 ドルインデックスはこのところ下落していたが、直近は97ポイント台割れで底入れ
した後で97ポイント台前半まで戻している。

【ロシア、ガソリンの輸出規制を発表へ】
 ロイター通信によると、ロシア政府は国内のガソリン価格の高騰に対応するため、同
国のガソリンの輸出規制をここ数日間のうちに導入する見込み。関係筋によると、28
日に発表される可能性が高いという。
 なお、旧ソ連5カ国のグループであるユーラシア経済連合(EAEU)加盟国や、ロ
シアが燃料供給に関する政府間協定を結んでいるモンゴルなどへの供給は規制対象から
除外される見込み。。

【東京原油のテクニカル分析】
 東京原油の6番限である12月限は引き続き21日移動平均線でもあるボリンジャー
バンドの中心線(5万9430円辺り)を下値支持として、その上の1シグマ(6万
0940円辺り)の間のもみ合いが続いている。

【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】
 ニューヨーク原油9月限はボリンジャーバンドの中心線(65.72ドル辺り)を挟
んだもみ合いが続いているが、直近は上昇して1シグマ(66.53ドル辺り)を試し
ている。

 ブレント原油9月限もほぼ同様の展開。70ドルの節目に近いボリンジャーバンドの
1シグマ(69.79ドル辺り)を上値抵抗として、中心線(68.95ドル辺り)に
支持される展開が続いている。


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