【場況】 金が続落。ニューヨーク安を受けて売り優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相 場の下げ一服が下支えになった。銀は期中以降が下落した。 午前11時3分現在の前営業日比は、金標準が109〜33円安、金ミニが93.0 〜24.5円安、ゴールドスポットが247円高、銀が3.5〜2.0円安。 午前11時3分現在の出来高は、金が1万8063枚、金ミニが6049枚、ゴール ドスポットが687枚、銀が10枚。 【NY金は予想以上の米GDPなどが圧迫】 金は予想以上の米国内総生産(GDP)などが圧迫要因になった。第2四半期の米G DP速報値は年率換算で前期比3.0%増となった。前四半期の0.5%減からプラス に転じ、伸びは市場予想の2.4%を上回った。米連邦公開市場委員会(FOMC) で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を4.25〜4.50%に据え置くと 決定した。ウォラー理事とボウマン副議長(金融監督担当)の2人が反対票を投じた。 ただパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が、9月の連邦公開市場委員会(FOM C)で利下げを実施するかどうかを判断するのは時期尚早だと発言すると、ドル高が進 んだ。 トランプ米大統領はブラジルに追加的に40%の関税を課す大統領令に署名し、同国 に対する関税率を合計50%に引き上げた。トランプ政権が反対するブラジルの政策が 理由としている。米大統領は、インドからの輸入品に25%の関税を課すと明らかにし た。さらにインドによるロシア製の武器と石油の購入に対しペナルティーを科すと言明 した。米大統領は、国家安全保障への影響を理由に、輸入する銅に対し50%の関税を 課す布告に署名した。銅管や銅線が対象で、原料となる鉱石や精鉱などは除外したこと から、予想より限定的な措置となった。米大統領は韓国と関税合意したことを明らかに した。関税率は25%から15%に引き下げられ、韓国は3500憶ドルの対米投資を 行う。 米大統領がウクライナとの停戦合意に応じなければロシアに関税などの制裁措置を発 動する姿勢を示していることに対し、ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官 は、ロシアは既に制裁などへの免疫を得ているとして、効果に疑問を呈した。 金先限は夜間取引で11日以来の安値1万5850円を付けた。ニューヨーク安が圧 迫要因になった。円相場は1ドル=149円台前半の円安に振れた。銀先限は 176.0円に下落した。 【ドル建て現物相場】 金のドル建て現物相場は堅調。きのうの海外市場では、予想以上の米国内総生産(G DP)やドル高を受けて売り優勢となった。アジア市場では、朝方の3279.91ド ルから、ドル高一服を受けて買い優勢となった。 午前11時現在、金が3293.77ドル、銀は3700セントで推移。前営業日の 大引け時点は金が3325.37ドル、銀が3810セント。 MINKABU PRESS
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