CFTC大口投機資金動向(8/5時点):金・原油買いが縮小

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【概略】
 米商品先物取引委員会(CFTC)建玉明細報告によると、主要市場における8月
12日時点の大口投機家の売り越しは533万5269枚となり、前週の536万
0190枚から縮小した。取組高合計は4965万0115枚となり、前週から88万
2918枚(1.8%)増加した。
 項目別では証券市場(株式、債券、為替)の取組高は、株式合計が3.8%増、債券
合計が2.5%増、為替合計が2.5%増となった。商品市場の取組高は、穀物合計が
1.3%減、エネルギー合計は0.1%減、金属合計は1.1%減となった。
 項目ごとに大口投機家の動向を見ると、証券市場では、株式で新規売りが新規買いを
上回って売り越しを拡大、債券で新規買い、買い戻しが入って売り越しを縮小した。為
替は新規売りが新規買いを上回って売り越し(ドル買い)に転じた。

【現在の市場テーマと大口投機家の動向】
 前週は、米財務長官の発言を受けて米連邦準備理事会(FRB)の大幅利下げの見方
も出たが、予想以上の米生産者物価指数(PPI)を受けて大幅利下げ観測は後退し
た。今週は21〜23日に年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開催され
る。
 シカゴ為替市場の大口投機家は日本円が7万4234枚買い越し(前週8万2006
枚買い越し)、ユーロは11万5431枚買い越し(同11万5959枚買い越し)、
英ポンドは3万9093枚売り越し(同3万3303枚売り越し)となった。ユーロは
手じまい売りが買い戻しを上回って買い越しを縮小した。

 商品市場では、原油が供給過剰見通しを受けて売り優勢となったが、米ロ首脳会談を
控えて買い戻される場面も見られた。金は米国の金関税が否定されたことや米連邦準備
理事会(FRB)の大幅利下げ観測後退を受けて売り優勢となった。
 今回報告で大口投機家の取組は、ニューヨーク原油が11万6742枚買い越し(前
週14万1829枚買い越し)に縮小した。手じまい売り、新規売りが出た。ニューヨ
ーク金は22万9485枚買い越し(同23万7050枚買い越し)に縮小、ニューヨ
ーク・プラチナは1万7788枚買い越し(同1万6662枚買い越し)に拡大した。
金は手じまい売り、新規売りが出て、プラチナは新規買いが新規売りを上回った。

 穀物市場で大口投機家は今回、コーンが13万3174枚売り越し(前週10万
7968枚売り越し)に拡大、大豆は1万5575枚売り越し(同3万9160枚売り
越し)に縮小した。コーンは新規売りが新規買いを上回り、大豆は買い戻しが手じまい
売りを上回った。前週のコーンは、需給緩和見通しを受けて売り優勢となった。
MINKABU PRESS 東海林勇行

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