海外サマリー(2日)

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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海外主要銘柄の中心限月の相場表(限月、終値、前営業日比)
NY金     2025/12 3,592.2   +76.1  シカゴ大豆  2025/11 1,041.00  -13.50
NY銀     2025/12 4,159.2   +86.9  シカゴコーン 2025/12   423.00  + 2.75
NYプラ    2025/10 1,412.2   +41.7  NY原油   2025/10    65.59   +1.58
NYパラ    2025/12 1,153.30 +29.30  ドル・円               148.37   +1.32
*ドル・円は日本時間の午前5時30分現在。
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◎NY外為=ドル円は149円近くまで上昇
 NY為替市場はドル高が強まり、ドル円も一時149円付近まで上昇する場面が見ら
れた。ロンドン時間に森山幹事長が辞意を表明とのニュースが流れ、円安が進む場面が
見られた。石破政権が崩壊なら、次の首相は積極財政派の人物がなる可能性もあり、日
銀の利上げへのプレッシャーも増すとの思惑から円安シナリオという見方があるよう
だ。
 ただ、基本的にはドル高がドル円を押し上げている。米国債利回りが上昇しており、
ドルをサポート。米連邦控訴裁判所が金曜日に「トランプ大統領の包括的な対外関税の
大半は違法」と判断したことが市場に再び不透明感を与えている。同裁判所は7対4の
判決で「広範な課税権限は議会にのみある」と結論づけたことが要因となっている模
様。
 米国債利回りの上昇については、もし、裁判所の判決通りになった場合、米国が関税
収入で得た数十億ドルを返還しなければならない可能性を懸念している。すでに逼迫し
た財政状況をさらに悪化させるとの見方が利回りを押し上げているようだ。
◎NY貴金属=総じて大幅続伸、金は米株安で安全資産として買われる
 ニューヨーク金、銀は続伸。
 金12月限は大幅続伸。時間外取引は週明けからドル建て現物価格の急伸を受け、一
時、3570ドル台後半まで値を飛ばし、50ドルを超える上昇となった。欧州時間に
入り、ドル高が圧迫要因となり、36ドル超の上昇で推移。日中取引開始後は、序盤、
30ドル超の上昇でもみあった。その後、3連休明け米国株が大幅安となると、安全資
産としての買い意欲が強まり、再度、上げ幅を拡大した。8月のISM米製造業景気指
数が事前予想を下回り、米景気への先行き不安も追い風となった。8月29日に米連邦
控訴裁判所が「トランプ大統領の包括的な対外関税の大半は違法」と判断したことでト
ランプ政権の先行き不安も金買いを後押し、3600ドルを試すまで上げ幅を拡大し
た。米長期金利の上昇でドル高となったが、中盤から後半も高値圏で推移した。
 銀12月限は大幅続伸。時間外取引から続伸し、一時4200セントに接近するまで
上値を伸ばした。日中取引は、金の一段高と足並みを合わせ、一段高となった。時間外
取引の高値を超えられず、上げ幅を縮小したが、続騰で引けた。
 プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナは大幅続伸、パラジウムは大幅高。
 プラチナ10月限は大幅続伸。時間外取引から金、銀の続騰、ドル建て現物相場の
1400ドル乗せを背景に欧州時間も40ドル近い上げ幅を維持した。日中取引開始
後、金、銀が再度、上げ幅を拡大したことにつれ高となり、一段高となった。中盤に米
株が大幅安となり、利食い売りの動きもあり、上げ幅を縮小したが、1410ドル台を
維持して引けた。
 パラジウム12月限は大幅高。先週金曜日の取引で小幅安で引けたが、時間外取引は
一時50ドル高まで急騰。日中取引後も高値を離れたが、他に貴金属の上伸に対して出
遅れ感もあり、堅調に推移した。
◎LME=銅は米関税違法判決や金高を受け大幅反発、ニッケルは大幅反落
 アルミ3カ月物は小幅反発。2619.50ドルで小高く取引を開始。2625ドル
の高値まで浮上したものの、アジア株がハイテク株を中心に利益確定の動きが広がるな
か値を落としたことに追随する売りが見られて軟化。その後の欧州株安も重石となり
一時は2600ドルまで値を落としたが、2600ドルを割り込むことなく買い戻され
た。米国の時間帯にはトランプ関税の大部分は違法とする判決やこれを受けた銅高に追
随する買いが見られて浮上。一時2620ドル台を回復し、戻り待ちの売りも見られた
が、小幅高を維持して引けを迎えた。
 銅3カ月物は大幅反発。9886ドルで小高く取引を開始した後に9940ドル台ま
で浮上する場面が見られたが、前日に上昇したアジア株がハイテク株を中心に利益確定
の売り先行したことに追随する売りが見られて軟化し9844ドルの安値まで下落。安
値を離れた後も財政不安からリスク回避姿勢が強まり、欧州株が軟調となったことで
9890ドルを上値抵抗線とする低迷が続いていたが、米国の時間帯を迎えるとトラン
プ大統領の対外関税の大部分は違法との判決を受けこれまでに得た関税収入の返還が求
められた場合の米財政悪化に対する警戒感からドルの先行き分、銅の相互関税の撤廃の
可能性や金の急伸が買い支援要因となって急浮上し、7月3日以来の高値となる1万
0015ドルの高値まで浮上。100ドル近い上げ幅を維持して取引を終えた。
◎NY原油=反発、ウクライナ軍の攻撃でロシアの生産がさらに減少
 ニューヨーク原油の期近は反発。
 ロシアとウクライナの交戦が続くなか、停戦に応じようとしないロシアに対する米国
の追加制裁が警戒されていることや、ウクライナ軍がロシアの製油所への攻撃を続けて
おり、主に欧州向けの石油製品の供給が減少する見通しであることが相場を押し上げ
た。報道によると、ロシアでは日量120万バレル規模の石油精製能力が失われてい
る。米国がイランに対する新たな制裁を発動したことも買い手がかり。
 改質ガソリンとヒーティングオイルの期近は反発。原油相場に連動した。
◎シカゴ大豆・コーン=大豆は大幅反落、コーンはも豊作織り込み続伸
 大豆は大幅反落。
 米農務省(USDA)が発表した週間輸出検証高は前週を上回る強気な内容だった
が、米産地での順調な生育を受けた豊作見通しが重石となり、売り優勢で運ばれた。
また、世界的な供給増加見通しを受けた小麦の軟調も売りを呼ぶ要因になった。
 コーンは続伸。
 世界的な供給増観測を受けて小麦が軟調となったことに追随する売りも見られたが、
米農務省(USDA)発表の週間輸出検証高が前週を上回る強気な内容だったことに加
え、大豊作観測が強まるなか8月に一代の安値を更新し続けた後に値位置を切り上げた
ことでチャート面で売り一巡の形となっていることが買い支援要因となり浮上し、買い
優勢となった。
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