NY株式5日(NY時間11:18)(日本時間00:18) ダウ平均 45312.62(-308.67 -0.68%) ナスダック 21611.89(-95.80 -0.44%) CME日経平均先物 42650(大証終比:-420 -0.99%) きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。一時400ドル近く下げ幅を拡大する場面も見られた。この日発表の8月の米雇用統計を受けて序盤は買い先行で始まり、ダウ平均も一時148ドル高まで上昇した。しかし、その上げ維持できずに逆に見切り売りを呼び込んでいるようだ。 ナスダックも同様の動き。こちらについては、決算を発表したブロードコム<AVGO>が「2026年からオープンAIのAIアクセラレーターの設計製造を支援し、エヌビディアが主導する収益性の高い分野に参入する」と表明したことで、エヌビディア<NVDA>やAMD<AMD>が売られていることも指数を圧迫している。 米雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)が2.2万人増と予想を下回る内容となり、労働市場の冷え込みを示す内容となった。短期金融市場では今月の利下げの確率を完全に織り込んだほか、9月を含めて年内3回の利下げの確率を80%超まで引き上げている。一部からは、9月の0.50%ポイントの大幅利下げの可能性も指摘されている。FOMC委員は明日以降、発言を控えるブラックアウト期間に入り、直接的な手掛かり材料はない。 米国債利回りも急低下しており、金融政策面では株式市場にとっては追い風となるが、同時に景気の先行き不透明感を示す内容でもある。「雇用増加の鈍化に加え、失業率の上昇と賃金上昇ペースの鈍化は、労働市場の改善が大きく減速していることを示している」といった声も聞かれる。 投資家は利下げが景気減速に歯止めをかけると期待する一方、今回の数字は景気後退懸念を呼び起こす可能性も警戒している。特に今回の数字で6月分のNFPがパンデミック以降初めての減少に改定されていたことも懸念を呼び起こしている可能性もありそうだ。 IOTのサムサーラ<IOT>が大幅高。通期の見通しを上方修正した。案件獲得や顧客開拓での優位性も指摘されている。 ヨガウエアのルルレモン・アスレティカ<LULU>が決算を受け大幅安。米州の既存店売上高が予想以上の減収だったほか、通期の見通しも下方修正した。 電子署名のドキュサイン<DOCU>が決算を受け上昇。ビリング(未収請求を考慮した売上高)が予想を上回ったほか、売上高の大半を示すサブスクが好調だった。ガイダンスも公表し、通期見通しを上方修正した。 顧客エンゲージメント・ソフトウエア開発のブレイズ<BRZE>が決算を受け大幅高。通期の1株利益の見通しを大幅に上方修正した。現在の株価は有望な参入機会との指摘も。 損保向けシステムのガイドワイア<GWRE>が決算を受け大幅高。1株利益、売上高とも予想を上回った。通期についても予想を上回る見通しを示した。今回も見事な業績との評価も出ている。 ブロードコム<AVGO> 333.90(+27.80 +9.08%) サムサーラ<IOT> 42.08(+6.24 +17.40%) ルルレモン<LULU> 168.81(-37.28 -18.09%) ドキュサイン<DOCU> 81.03(+4.79 +6.28%) ブレイズ<BRZE> 31.05(+3.39 +12.24%) ガイドワイア<GWRE> 254.59(+37.60 +17.33%) アップル<AAPL> 239.59(-0.19 -0.08%) マイクロソフト<MSFT> 496.50(-11.47 -2.26%) アマゾン<AMZN> 233.03(-2.65 -1.12%) アルファベットC<GOOG> 233.63(+0.97 +0.41%) アルファベットA<GOOGL> 233.27(+0.97 +0.42%) テスラ<TSLA> 347.20(+8.67 +2.56%) エヌビディア<NVDA> 165.51(-6.15 -3.58%) メタ<META> 750.02(+1.37 +0.18%) AMD<AMD> 151.10(-10.69 -6.61%) イーライリリー<LLY> 726.87(-16.04 -2.16%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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