【市況】 金が続伸。ニューヨーク高を受けて買い優勢で始まった。その後は、ドル建て現物相 場の堅調を受けて上値を伸ばしたが、買い一巡後は上げ一服となった。銀もニューヨー ク高を受けて先限が買い優勢となった。 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が57〜86円高、金ミニが29.5〜 100.0円高、ゴールドスポットが466円高、銀が3.0円高。 午前11時2分現在の出来高は、金が3万7948枚、金ミニが1万0940枚、ゴ ールドスポットが766枚、銀が4枚。 【NY金は米利下げ見通しが支援】 金は米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しが支援要因になった。8月の米個人 消費支出(PCE)価格指数は前年比2.7%上昇した。7月の2.6%上昇から若干 加速し、市場予想と一致した。インフレは加速しているものの、支出は底堅く、米経済 が第3四半期も堅調を維持している兆候を示唆した。バーキン米リッチモンド地区連銀 総裁は、関税が経済に影響を与え続け、新たな輸入関税の負担を巡り企業と家計が綱引 き状態にある今、インフレ予測に対する信頼は非常に低いと述べた。バーキン米リッチ モンド地区連銀総裁は、多数の人が職を失い始めない限り、米国の消費者支出は持ちこ たえるとの見方を示した。ボウマンFRB副議長(金融監督担当)は、雇用市場の混乱 の拡大を防ぐには断固たる利下げが必要だとの考えを改めて表明した。 トランプ米大統領は29日に与野党の議会指導部と会談する。米大統領はこれまで予 算について民主党のジェフリーズ下院院内総務とシューマー上院院内総務との協議を行 っていない。米政府機関の一部閉鎖を回避できるのかどうかを確認したい。一方、米国 と英国、フランス、ドイツは、イランに対し、交渉を再開し核査察に応じるよう求め た。イランに対する国連制裁が復活したことを受け、外交的関与に改めて取り組む。 金先限は夜間取引で上場来高値1万8362円を付けた。ニューヨーク高が支援要因 になった。円相場は1ドル=149円台前半の円高に振れた。銀先限は216.0円ま で上昇した。 【ドル建て現物相場】 金のドル建て現物相場は、堅調。前週末の海外市場では、米個人消費支出(PCE) 価格指数が予想通りとなり、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しに変わりがな いことを受けて買い優勢となった。アジア市場では、朝方の3768.44ドルから、 ドル安を受けて3786ドル台まで上昇したのち、上げ一服となった。 午前11時現在、3777.42ドルで推移、銀は4627セントで推移。前営業日 の大引け時点は金が3745.61ドル、銀が4509セント。 MINKABU PRESS
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