[10月6日からの1週間の展望] −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 週間高低(カッコ内は日) 2026 年 8 月限 9 月 29 日〜 10 月 3 日 始 値 高 値 安 値 帳入値 前週末比 金 18,244 18,674 (30) 18,225 (29) 18,495 +277 銀 214.9 221.0 ( 3) 214.9 (29) 218.0 +5.0 プラチナ 7,135 7,491 (29) 6,915 ( 3) 7,057 -100 パラジウム 5,800 6,000 (30) 5,800 (29) 6,000 +200 ====================================== NY貴金属(カッコ内は限月) | 東京外為・株式/NY原油 2 日終値 前週末比 | 終 値 前週末比 金 (12) 3,868.1 +59.1 | ドル・円 147.55 2.21 円高 銀 (12) 4,636.9 -28.7 | 日経平均 45,769.50 +414.51 プラチナ ( 1) 1,586.0 -17.5 | NY原油 (11) 60.48 -5.24 パラジウム (12) 1,259.30 -51.80 |* ドル・円は15時45分現在、原油は 2日 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【前週のレビュー】 プラチナは米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しや金上昇で踏み上げの動き、 とした。 プラチナは米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しや金堅調を受けて一段高とな ったが、米政府機関閉鎖が確実視されると、利食い売りが出て上げ一服となった。現物 相場は2013年2月以来の高値1625.80ドルを付けた。プラチナ先限は上場来 高値7491円を付けた。一方、パラジウムの現物相場は7月18日以来の高値 1299.02ドルを付けたのち、上げ一服となった。 米上院は9月30日、民主党と共和党のつなぎ予算案をいずれも否決した。米政府機 関の一部が10月1日から閉鎖された。トランプ米政権は、野党民主党の地盤州に対す る総額260億ドルの予算を凍結した。凍結される予算は、ニューヨーク州とニュージ ャージー州を結ぶハドソン・トンネルの修繕プロジェクトと、ニューヨーク市の2番街 地下鉄の建設プロジェクト向けの180億ドルと、カリフォルニア州やイリノイ州など 16州でのグリーンエネルギー計画向けの80億ドルの資金。米大統領は2日目に突入 した政府機関の一時閉鎖が長引けば、政府職員の解雇やプロジェクトの削減が行われる 可能性があると警告した。 8月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年比2.7%上昇した。前月の2.6 %上昇から加速したが、事前予想と一致した。9月の米消費者信頼感指数は94.2と なり、前月確報値の97.8から低下し、5カ月ぶりの低水準となった。事前予想の 96.0を下回った。9月のADP全米雇用報告によると民間雇用者数は予想に反し、 3万2000人減となった。2023年3月以来、最大の落ち込みとなった。事前予想 は5万人増だった。9月の米ISM製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.1と なった。前月の48.7から回復したものの、7カ月連続で分岐点である50を下回っ た。事前予想は49.0だった。再就職あっせん会社チャレンジャー・グレイ・アン ド・クリスマスの調査でも人員削減と採用計画が縮小し、労働市場の停滞が示された。 米連邦準備理事会(FRB)の利下げ見通しに変わりはなかった。米政府機関閉鎖を受 けて各省庁が発表する経済指標は延期されており、不透明感も残っている。 【プラチナETF残高は合計で増加】 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、1日のロンドンで10.40トン(前 週末11.00トン)に減少、2日のニューヨークで38.78トン(同37.79ト ン)に増加、1日の南アで7.78トン(同8.05トン)に減少した。またパラジウ ムETFの現物保有高はロンドンで5.37トン(同5.27トン)、ニューヨークで 15.67トン(同15.11トン)に増加、南アで0.33トン(同0.33トン) と変わらずとなった。プラチナETF残高は銘柄ごとにまちまちとなるなか、合計で 0.12トン増加した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によ ると、9月23日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは2万 2042枚(前週1万5203枚)に拡大、パラジウムの売り越しは3840枚(同 4012枚)に縮小した。米政府機関閉鎖を受けて今後の建玉明細報告の発表は延期さ れる見通しである。 【中国の製造業PMIは6カ月連続で50割れ】 9月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.8と前月の49.4から 上昇したが、分岐点となる50を6カ月連続で下回った。製造業者が内需押し上げに向 けた追加刺激策を待ち、米国との貿易交渉を見極めようと様子を見ていることが示され た。事前予想は49.6。非製造業PMIは50.0に減速し、昨年11月以来の低水 準となった。製造業と非製造業を合わせた総合PMIは前月の50.5から50.6に 小幅上昇した。一方、輸出志向の民間企業の割合が大きいレーティングドッグ製造業P MIは51.2と前月の50.5から上昇し、3月以来の高水準となった。事前予想の 50.2を上回った。最近の輸出低迷に対する市場の懸念を和らげるものとの見方も出 ているが、今後発表される経済指標を確認したい。中国の国慶節の大型連休でプラチナ 宝飾品の売り上げも確認したい。 当面の予定(イベント・経済統計) 6日 ●オーストラリア(勤労感謝の日)、中国(国慶節、中秋節) ユーロ圏小売売上高 2025年8月(EUROSTAT) 7日 ●中国(国慶節)、香港(中秋節) 独製造業受注 2025年8月(経済技術省) 米貿易収支 2025年8月(商務省) 8日 ●中国(国慶節) 国際収支(経常収支) 2025年8月(財務省) 政策金利公表(NZ準備銀行) 独鉱工業生産指数 2025年8月(経済技術省) 米FOMC議事録公表 9月16-17日(FRB) 9日 独貿易収支 2025年8月(連邦統計庁) 米新規失業保険申請件数(労働省) 米卸売在庫 2025年8月確報値(商務省) 10日 企業物価指数 2025年9月(日本銀行) 米消費者信頼感指数 2025年10月速報値(ミシガン大) 米財政収支 2025年9月(財務省) 建玉明細報告(CFTC) ※米政府機関閉鎖の影響で米経済指標の発表が延期になる可能性があります。 MINKABU PRESS 東海林勇行 ※投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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