【これからの見通し】全般に一進一退の局面、ポンド売りがドル高のきっかけとなるか注目 市場全般に一進一退の局面となってきている。動きが目立つのが高騰を続けた金相場に調整圧力が強まっていることだ。株式市場では金鉱株などが大きく売り込まれており、全体相場の調整につながるのかどうか注意したい動きになっている。ただ、米利下げ観測が根強い中で、調整一巡を待って押し目買いを推奨する声も多い。 ドル円にとっては、高市首相が誕生したことで、目先の材料としては一巡感もあるようだ。152円付近では売りに押されがちとなっている。ただ、来週の日銀決定会合での利上げ観測は急速に後退しており、絶対的な日米金利差は円キャリー取引の誘因となりやすい状況にある。高市内閣がインフレ対策を前面に押し出すなかで、今後、円安けん制を強めてくるのかどうかが注目ポイントとなろう。 足元での新鮮な値動きとしては、ポンド売りが挙げられよう。先ほど発表された9月の英消費者物価指数は、前月比変わらず、前年比+3.8%といずれも事前予想を下回る伸びにとどまった。インフレ高進を予測していたトレーダーはポンド売りを強めている。ポンドドルは1.3380台まで買われたあと、結果を受けて1.3330付近まで急落した。この動きが全般的なドル買いのきっかとなるのか、このあとのロンドン市場を注視したい。今週に入ってからは、ドル指数が水準を上げる動きとなっており、ドルが買われやすい局面となっているようだ。 この後の海外市場で発表される経済指標は、南アフリカ消費者物価指数(9月)、米MBA住宅ローン申請指数(10/11 - 10/17)など。それほど市場注目度が高くない指標に限定される。 発言やイベント関連では、デギンドスECB副総裁が不動産関連の会議、ラガルドECB総裁が金融関連の会議に出席する。米週間石油在庫統計が発表される。米20年債入札(130億ドル)が実施される。米主要企業決算は、テスラ、IBM、AT&T、アルコアなどが注目される。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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