[今日の視点]貴金属=続落、NY安を引き継ぐ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、続落して寄り付く見通し。金はニューヨーク安を受けて売り優勢となろ
う。銀は夜間取引で先限が変わらずとなった。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナ
がニューヨーク安を受けて軟調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は97.28ドル安
の4083.94ドル、銀が226セント安の5056セント、プラチナが44.79
ドル安の1548.00ドル、パラジウムは26.78ドル安の1404.50ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=154.49/51円で、前営業日の
大引け時点から0.06円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が2万0760円前後、銀は255.0円前後、プラチナ
は7230円前後、パラジウムは7100円前後。
【NY金は米利下げ観測後退が圧迫】
 金は前週末の海外市場では、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測後退を受けて
売り優勢となった。
 金は米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測後退が圧迫要因になった。米カンザス
シティー地区連銀の シュミッド 総裁 は、「過熱」したインフレに対する懸念は関税
の影響だけにとどまらないと述べ、米連邦準備理事会(FRB)が12月に開催する米
連邦公開市場委員会(FOMC)で再び利下げに反対意見を表明する可能性を示唆し
た。米ダラス地区連銀のローガン総裁は、12月の米FOMCでの利下げにも反対する
姿勢を改めて示した。インフレ率が高すぎることや上昇傾向にあること、さらに米FR
Bの目標である2%の達成に時間がかかりすぎることを懸念した。CMEのフェドウォ
ッチで、12月利下げ確率は44.4%(前日44.4%)となった。
 米労働統計局(BLS)は9月の米雇用統計について、20日に公表するとした。ま
た9月の物価調整済み賃金データを21日に公表するとした。10月の消米費者物価指
数(CPI)と雇用に関するデータを完全には収集できなかったことを明らかにし、B
LSは「正確性を評価し、十分なデータが集まっていることを確認する必要がある」と
した。

 銀は前週末の海外市場は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測後退や金軟調を
受けて売り優勢となった。
【プラチナは米利下げ観測後退や金軟調が圧迫】
 プラチナは前週末の海外市場は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測後退や金
軟調を受けて売り優勢となった。
 プラチナは米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測後退や金軟調が圧迫要因になっ
た。米金融当局者の利下げに慎重な発言が目立った。一方、10月の中国の住宅価格の
下落ペースがさらに加速した。中国では不動産不況が経済全体の足を引っ張っている。
個人消費にも影響するようなら、中国勢はプラチナの高値での買いを見送ることになり
そうだ。今週は米小売り大手の決算発表があり、米国の個人消費に対する見方も焦点に
なりそうだ。
<今日の予定>
・国内総生産 2025年7-9月期1次速報 (内閣府)
・米製造業景況指数 2025年11月(ニューヨーク連銀)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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