貴金属4品週間見通し=金は米追加利下げ観測の後退が重石も底意は強い

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
<金>
 NY金12月限は今月13日から18日にかけて軟化し、18日に3997.4ドル
まで下落したが、4000ドル水準では買い戻し、安値拾いの新規買いの動きが強く、
下値堅く推移した。
 米追加利下げ観測が後退したことや、米政府機関の一部閉鎖解除を受けて値位置を落
としたが、4000ドル台を保つ底堅さを見せているのは、安全資産を求める動きの根
強さが背景となっている。
 米政府機関の一部閉鎖が解除になったとはいえ、その期間が過去最長となったことで
今年10月〜12月の米国内総生産(GDP)が1.5%程度押し下げられる影響をも
たらすとの試算を議会予算局 (CBO)が発表している。
 また、政府機関一部閉鎖の解除に伴い米経済指標の発表が開始されているものの、現
時点で発表されているのは9月分など過去の内容がほとんどで、米経済や雇用情勢の現
状把握が難しい状況が続いている。
 20日に発表された9月の米雇用統計は事前予想を上回る強気な内容だったとはい
え、これが現状を表しているわけではない。米政府機関の一部閉鎖期間中に発表された
ADP週次雇用統計は10月に大幅な雇用者数の減少が見られた可能性が示されてお
り、米雇用情勢の軟化に対する警戒感は強い。
 その一方で12月9〜10日に開催される米公開市場委員会(FOMC)での追加利
下げに対する当局者による消極的な発言は20日も聞かれた。米経済の最新の状況を知
るための手掛かりに乏しい状況下では、金融政策を決定するには十分な根拠に欠ける。
 米経済不安や雇用情勢軟化懸念、また米経済の現状把握が困難という状況が安全資産
需要を支える要因となる一方、追加利下げ観測の後退が重石になると見られ、NY金
12月限は強弱材料に挟まれるなか4000ドルを下値支持線にしてのもみあい継続が
見込まれる。
<銀>
 NY銀12月限は13日に5441.5セントの高値を付けた後に軟化したものの、
5000セントを割り込むと買い戻される底堅さを示した。
 太陽光発電と電子機器分野での旺盛な需要が銀価格上昇の背景となっているがAI関
連への過剰投資に対する警戒感が強まっている。
 工業用としての需要増観測や21日移動平均線(4934.7セント)が下値支持線
になるなどチャート面でも底堅さを示した。しかし21日のアジア時間の時間外取引で
大幅安となり、銀12月限は4900セント割れまで値を崩している。今月18日の安
値4911.5ドルを下抜いており、投げ売りが膨らむ可能性ありとみる。
<白金>
 NY白金1月限は11月14日までは1600ドルを前後する動きとなっていたが、
17日の週を迎えるとやや値位置を落とし1550ドル前後でのもちあいとなった。
 工業用としての需要増期待も織り込んだことで新規の手掛かりに乏しくもちあいにシ
フトした状態となっている。ワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル(W
PIC)が今年のプラチナ需給が5トンの供給不足と発表したが、今年も供給不足が続
くことは織り込み済みもよう。WPICは2026年は需給が均衡すると予想している
が、需給均衡予想は、貿易摩擦の緩和を想定したもの。貿易摩擦が続く場合、2026
年もプラチナの供給が需要に追い付かない可能性が高いとしている。
、
 ニューヨークプラチナは金相場に左右されやすいが、期近1月限は1500ドルの節
目、10月22日の安値1481.2ドルが支持線になるかの見極めが必要。
 ドル建て現物相場は21日のアジア時間に1500ドル割れまで軟化している。21
日の欧米時間から11月最終週に1500ドル割れで推移した場合、安値拾いの買いが
喚起されるかに注目したい。
<パラジウム>
 NYパラジウム12月限は1400ドルを下値支持線とするもちあいとなっている。
金、白金共にこう着状態にあり、独自の材料に乏しいことから現在の水準での高下が続
くと見られるが。
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