石油週間見通し=週明けは週末のOPECプラス会合、米ウ和平協議次第か

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【前週のレビュー】ニューヨーク原油1月限は10月中旬以降続いていた58.29〜
61.08ドルのエリアのもみ合いを下放れて、ここまでの安値は58.02ドルとな
っている。1カ月以上続いたもみ合いもみ合いレンジを下放れたことで、目先の下値目
標は10月20日の55.99ドル、それを割り込んだ場合、一代安値の54.72ド
ルとなるとした。

【NY原油1月限は直近は戻して60ドルの節目試しの可能性も】
 ニューヨーク原油1月限は上値は重いものの、さらに大きく崩れるわけでもなく、こ
こまでの安値は25日に付けた57.10ドルで、下値目標とした55.99ドル、
54.72ドルにはかなり余裕を残している。
 なお、上表の週間4本値には反映されていないが、米サンクスギビンクデー(感謝
祭)の祝日で帳入値が出ず、28日分の時間外取引扱いとなっている27日の取引で上
表の高値59.06ドルをすでに上回っており、本稿執筆時点の28日午後時点で、こ
こまでの高値は59.17ドルとなっている。チャート的にはこのまま60ドルの節目
に向かうか否かが注目される。

 材料的には、今週末の30日に石油輸出国機構(OPEC)プラスの閣僚級会合が実
施される予定だが、1月も生産枠の変更はないとみられている。11月の月報で、消費
国側と言える米エネルギー情報局(EIA)、国際エネルギー機関(IEA)に続き、
生産国側のOPECも2026年の世界石油需給が供給過剰になる見通しとなったこと
で、OPEC側にも供給過剰に対する危機感が強まっているようだ。ただ、サウジアラ
ビアを中心とする主要加盟国が既に2026年の第1四半期の増産停止を決定している
ことで、30日の会合自体は無風となり、週明けの波乱材料になる可能性は低いか。

 前週から焦点となっている米国主導のロシアとウクライナの和平交渉の進展に関して
は、和平を合意すればロシアからの供給増加観測で圧迫要因となり得るが、プーチン露
大統領が27日、停戦にはロシアが領有を主張する地域からウクライナ軍の撤退が必要
として、到底ウクライナが受け入れられない条件を提示している。一方、ウクライナの
イエルマーク大統領府長官は28日、ロシアによる領土割譲を拒否する考えを明らかに
している。
 今週末にウクライナと米国の代表団の協議が予定されており、仮に電撃的にウクライ
ナが和平案を受け入れれば、週明けの圧迫要因となり得るものの、状況を考えると、そ
の可能性は限りなく低いだろう。

 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は高値圏で反発基調.4万7000ド
ル台に再び乗せる展開。
 ドルインデックスはほぼ横ばい。99ポイント台半ばのもみ合いとなっている。

【ロシアの原油輸出、中国頼みの現状】
 ロシアのノバク副首相は25日、同国産石油の対中輸出拡大について中国側と協議し
ていることを明らかにした。インドが米国の圧力により、ロシア産から他国産への輸入
シフトを加速していることで、ロシア側も危機感を強めている。
 中国税関総署の統計によると、10月の中国の原油輸入は前年同月比8.2%増の
4836万トンだった。うちロシアからの輸入は前年同月比7.3%減911万トンと
なった。ただ、今年の月次ベースでは最高となっている。

【東京原油のテクニカル分析】
 東京原油の6番限である4月限は21日移動平均線でもあるボリンジャーバンドの中
心線(6万0720円辺り)、−1シグマ(6万0190円辺り)、−2シグマ(5万
9640円辺り)を挟んだ高下となっていたが、直近は中心線を上抜けてきた。

【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】
 ニューヨーク原油1月限はこのところ日替わりで陽線と陰線を繰り返し、実体がボリ
ンジャーバンドの−1シグマ(58.68ドル辺り)と−2シグマ(57.80ドル辺
り)の間に収まっている。

 ブレント原油2月限もほぼ同様にボリンジャーバンドの−1シグマ(62.50ドル
辺り)と−2シグマ(61.67ドル辺り)の間のもみ合いだったが、27日には−1
シグマを上抜いた。


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