日中取引開始後、原油の2026年5月限は5万7100円まで下げ幅を縮小。 トランプ米大統領は、米海軍にベネズエラに出入りするすべての制裁対象の石油タン カーに対して完全な封鎖を維持するよう命じた。ベネズエラのギャングなどが米国にも たらした損害をベネズエラ政府が支払うまでこの措置を継続するという。 米国はベネズエラを出発した船舶を麻薬密輸船であると決めつけて攻撃・破壊し、ベ ネズエラの石油タンカーを拿捕し、やりたい放題である。国際法は存在しないようだ。 トランプ米大統領はベネズエラへの軍事侵攻は踏みとどまっているものの、ベネズエラ のマドゥロ政権を転覆させたいがために、手段を選んでいない。ベネズエラ次期大統領 候補は、ノーベル平和賞を受賞した野党指導者のマリア・コリナ・マチャド氏。マチャ ド氏は米国とのつながりが深い。 産油国ベネズエラにとって原油の輸出収入は生命線である。また、国内製油施設が不 足しているため石油製品を輸入しなければならず、石油タンカーが完全に封鎖されると なすすべがない。制裁対象の石油タンカーについては米国が制裁リストを変更するた め、自由自在である。マドゥロ大統領は大人しく亡命するのだろうか。あるいは正義を 振りかざす厄介なトランプ米大統領に怯まず、まだ居座るのだろうか。 時間外取引でニューヨーク原油1月限は前日比0.81ドル高の56.08ドルで取 引されている。本日これまでのレンジは55.20ドルから56.19ドル。 原油5月限の予想レンジは5万6500円から5万7500円、ガソリン先限は7万 1500円から7万2500円、灯油先限は8万5500円から8万6500円。 MINKABU PRESS
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