<金> NY金期近4月限は今月20日まで5150ドルを抵抗線になっていたが。23日に 5150ドルを上抜いて5200ドル台に到達。26日に至るまで5200ドルを前後 する高もちあいとなっている。5200ドル前後の価格水準までNY金が値位置を切り 上げたのは、トランプ米政権の不確実性に対する警戒感や米離れの動きが背景となって いる。 米最高裁は2月20日にトランプ米政権がこれまで発動した相互関税などの国際緊急 経済権限法 (IEEPA)を根拠にする関税に対し違法との判決を下した。これに対 しトランプ大統領は全世界に対し通商法122条を根拠として相互関税などの代替とな る10%の新関税賦課を発表し、その後すぐに関税率を15%に引き上げている。 最高裁による違法判決が出るとすぐに新たな関税の賦課を発表したことに加え、その 関税率を引き上げるなど、トラ ンプ米政権の打ち出す政策の不確実性や不透明性が再 認識される状況となっている。 また、これまでの関税が違法とされたことで、すでに関税の返還を求める動きも見ら れている。 今期トランプ米政権による関税政策が違法との判決を受けたことで還付すべき税金の 額は最高で1700億ドル前後に達すると見られるが、米政府がこの還付を実施するか どうかの見通しにも不透明感が強い。 関税政策に対する懸念に加え、イランに対する軍事攻撃を米政府が検討している、と 予想されていることも米トランプ政権に対する懸念要因になっている。 一方で米経済に関しては強気な経済指標の発表に加え、米雇用情勢に関しても極端な 悪化は見られておらず、利下げ観測は後退していることが重石ながら、トランプ米政権 の不確実性や世界的な地政学不安が安全資産を求める動きを刺激するなか、NY金4月 限は引き続き5200ドル前後を維持した堅調な値動きが予想される。 <銀> NY銀5月限は今月20日までは8300セントを上値抵抗線として高下していた が、週明け23日に地合いを引き締めて25日には9000セントを上抜き9198. 5セントまで浮上。その後も9000セント前後での高下が続いている。 トランプ米政権の不確実性に対する警戒感からNY金が値位置を切り上げた動きに追 随するもので、人工知能(AI)インフラ構築や太陽光発電システムなどの工業用需要 増期待の根強さも下支え要因になっている。 1月末の急落で目先の高値確認感が強いだけに、ここから先の上値は限られそうだ が、金の堅調な値動きが見込まれることもあり、9000セント前後の値位置を維持し て高下か。 <白金> NY白金4月限は2200ドルの上値抵抗線を25日に上抜き、その後は2200ド ルを下値支持線にしての高下となっている。 トランプ米政権の不確実性が嫌気されるなか、NY金が値位置を切り上げている動き に追随する買いが見られたものの、独自の需給の弱さが重石となっている。 25日に2300ドル台まで値を伸ばしながらも26日には反落するなどチャート面 の頭の重さが感じられた。ただ27日のアジア時間の時間外取引が大幅反発となり、 2400ドル台まで急騰していることから、押し目買い意欲の強さはうかがえる。 <パラジウム> NYパラジウム6月限は25日に1935ドルまで浮上しながらも転売に値を落とし 目先の高値を確認した形となった。 独自の手掛かりに欠けるなか白金の上伸に追随したものの、騰勢を維持するほどの手 掛かりが見当たらないなかで値を落としたが、27日の時間外取引で急反発し1870 ドル台まで切り返している。白金と同様に押し目は買いが喚起されるとみる。 MINKABU PRESS
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