貴金属4品週間見通し=金はイラン情勢巡り一喜一憂も底意は強い

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
<金>
 NY金6月限は3月18日に5000ドルを割り込んで以降、23日に4128.5
ドルと昨年11月21日以来の安値まで値を落とした。その後、反発に転じているもの
の、4600ドルが抵抗線として意識される頭重い動きが続いている。米連邦準備理事
会(FRB)の次期議長にウォーシュ氏が示されたことによる米利下げ観測後退するな
かで米国によるイラン攻撃が行われたことにより、金利による差益を産まない金よりも
金利が付くドルが安全資産として買われたことが金急落の背景となっている。
 米国はイランに和平案を提示したと伝えられているものの、イランが米国が提示した
停戦提案を拒否しており、米国とイランの和平交渉は難航する可能性が高い。
 中東情勢不安は安全資産としての金への需要を刺激する要因にもなり得るが、イラン
情勢不安を受けた原油高がインフレ高進を招くことが警戒されている。
 なお、FRBは3月の連邦公開市場委員会(FOMC)で2会合連続で金利据え置き
を決定した。また、今回のFOMCでは2026年内のフェデラルファンド(FF)金
利の据え置き予想が増加しており、インフレ高止まり警戒感がFRB内で高まっている
様子が示されている。
 この利下げ観測の後退と、安全資産としてドルを求める動きが重石となり、NY金は
引き続き上値の重い動きが続くことになりそうだ。
 ただ、金には安全資産としての役割に加え、インフレ・ヘッジとしての役割もある。
これまでの下落は5000ドルを超えて一代の高値を更新し続ける水準まで金が高騰し
た後の反動安という側面もある。それだけに、高騰後の修正が一巡すれば安全資産を求
める資金が金市場に再流入してくる可能性がある。NY金6月限は目先は4600ドル
が上値抵抗線として意識される一方で下げ余地は限られそう。
 米国とイランの和平交渉にイラン情勢巡り一喜一憂するが、4400ドル前後が支持
線になり、底意は強い展開が見込まれる。
<銀>
 NY銀5月限は急落となった金と同様に3月17日から23日にかけて軟化した後は
反発に転じた。ただ25日に7480セントまで浮上しながらも翌26日に反落してお
り、イラン情勢を睨んだうえでの高下が続いている。
 米国とイランの和平交渉については難航する可能性が高いことが、引き続き重石にな
ってきそうだ。その一方で産業用としての銀需要は旺盛を保つと予想され、これが下支
え要因になってくると見られる。米国とイランの和平交渉に大きな動きが見られなけれ
ば、6500〜7000セントを中心とした動きが想定される。
<白金>
 NY白金7月限は今月19日に2000ドルを割り込んだ後、23日は昨年12月
11日以来の安値となる1725.1ドルまで軟化。その後、下値を切り上げたが、
2000ドルが抵抗線として意識される動きが続いている。
 銀と同様に産業用としての需要の底堅さが意識されながらも、イラン情勢を巡り一喜
一憂するなかで26年は供給緩和が見込まれていることが上値抑制要因になっている。
 イランと米国の和平交渉に進展がない限り、2000ドルを上値抵抗線にしてのもち
あい継続となると予想。強気相場を回復にはまず1900ドル台を回復する必要があ
る。
<パラジウム>
 NYパラジウム6月限は下値探りとなった後、1400ドル前後での低迷となってい
る。
 独自の要因に乏しいなか、1月下旬にかけて他貴金属の急騰に追随高となった後の
修正安が続いている。1月の高騰直前の水準まで値を落としたことで目先の売り一巡感
が強まっていると見られる。ただし1400ドル台では戻り売り圧力が強いとみる。
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