貴金属4品週間見通し=NY金はくすぶる中東不安や米国離れの動きで底堅い

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
<金>
 NY金6月限は4800ドルを前後する動きが続き、引き続き中東情勢を睨みながら
の一進一退の動きとなっている。
 イランと米国の争いは、パキスタンが仲介役となって4月7日に2週間の停戦で合意
に至った。その後、11日にパキスタンの首都イスラマバードで米国とイランの和平協
議が開催された。この時は双方の主張の妥協点を見出すには至らなかったものの、14
日にトランプ米大統領が近日中に米国とイランとの間で和平協議が再開される可能性に
ついて言及しており、水面下で戦闘の終結に向けた動きが進められている様子が示唆さ
れている。
 また、16日にイスラエルとレバノンが10日間の停戦で合意に至ったことが伝えら
れており、中東情勢が和らぐ可能性が次第に高まっている。
 目先は22日までとなっている米国とイランの停戦期間の期限を前に米国とイランと
の間で戦闘終結に向けてどのような歩み寄りが見られるかが注目される。NY金市場は
模様眺めの雰囲気が強まるなか、限られたレンジで高下する可能性がある。
 その一方では今回の米国によるイラン攻撃は、トランプ米政権の不確実性を改めて意
識されるものとなっている。これは米国への信認低下を促し得る要因であり、米国の資
産離れの動きを促しかねない。
 また、イラン戦争を受けてイランがホルムズ海峡を実質的に封鎖し原油価格が高騰し
ていることで、3月米消費者物価指数(CPI)の前年同月比は2月時点の+2.4%
を大幅に上回る+3.3%となった。
 3月の米雇用統計は予想以上の雇用者増が報告されるなど、強気な内容となったが、
その一方で賃金が伸び悩んでいる可能性も示唆されている。
 米国の国内総生産(GDP)は7割程度が個人消費で占められているだけに、インフ
レが高進するなかで物価高が進行すれば、個人消費が落ち込み、米国の経済成長率に影
響を与える可能性もある。
 また、22日までの停戦期間内に米国とイランが和平合意に達しない可能性も依然と
してくすぶっている。
 目先はNY金5月限は4800ドルを前後する動きが見込まれるが、くすぶる中東情
勢不安や米国離れの動きは金を支える要因となり、4770〜4850ドルの値位置で
推移し、底堅い動きになると予想。
<銀>
 NY銀5月限は、米国とイランの停戦合意もあってじり高で運ばれていたが8000
セントが上値抵抗線として意識されて伸び悩みに転じている。
 中東情勢に対する意識が強まる一方、米国ではハイテク関連株が堅調となっているこ
とで、産業用としての銀需要の底堅さも想定される。
 引き続き8000セントを前後する展開が見込まれる。
<白金>
 NY白金7月限は2100ドル台に達したところで伸び悩んでいる。
 16日の米株式市場では半導体関連株が大きく値を伸ばした。その一方で米国による
イラン攻撃やイランによるホルムズ海峡の実質的な封鎖を受けた原油高がインフレ高進
を招き、これが世界経済の重石になると予想されている。17日の時間外取引は続落
し、2100ドル割れで推移。当面の安値は14日の安値2074.4ドルと節目の
1050ドル。強弱材料が入り混じるなか、2050〜2080ドルのレンジの下落場
面で押し目買い意欲が喚起されうかに注目したい。
<パラジウム>
 NYパラジウム6月限は1600ドルを上値抵抗線にしてのもちあいとなっている。
独自の手掛かりに乏しいなか、金や白金に連動する動きが見られている。
 米国とイランの交渉の行方を睨みながらの一進一退の動きのなか、同値圏での高下が
続くと予想される。
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