【前週のレビュー】ニューヨーク原油6月限は、2月末の米国とイスラエルのイラン攻 撃以降、80ドル台後半〜100ドルとび台前半(ともに10ドル単位)のコアレンジ として乱高下を繰り返しており、現在はそのレンジの下方エリアに位置している。17 日が新月のため、その1営業日前の16日に目先の安値を付けたか否かに注目したいと した。 【NY原油は新月底から満月天井か】 ニューヨーク原油5月限は結局、新月だった17日の78.97ドルを底値に急反発 して、新月底となった。直近は98.39ドルの戻り高値を付けたあと上げ幅を縮小し て、本稿執筆時の24日午後には96ドル〜97ドル台で広めのもみ合いとなってい る。今後98.39ドルを上抜いた場合、100ドルの節目、7日の高値101.17 ドル辺りが次の上値目標となる。 なお、営業日(取引日)ではないが、5月2日が次の満月のため、その辺りで天井を 打つ可能性を考慮しておきたい。 材料的には、17日の暴落はイランがホルムズ海峡の開放で合意との報道を受けてパ ニック売りが強まったことによるものだが、その後、米国とイランが拿捕合戦を繰り返 すなど、ホルムズ海峡を巡る緊張はまったく緩和せず、また米国とイランの再協議実施 に関しても混迷していることで、原油はV字型の切り返しとなった。 22日にはイランが再協議に参加しないことを決定したことが報じられる一方、米国 が停戦期限の無期限延長を発表したが、肝心のホルムズ海峡の自由航行は停止したまま のため、供給懸念が相場を押し上げた。 仮にこのまま停戦状態が続いても、この供給懸念が払しょくされなければ、原油のジ リ高基調は続く可能性が高く、当面は前述のコアレンジでのもみ合いが続き、突発的に 100ドル台に乗せるイメージで見て置いた方がいいだろう。 なお、軍事面では米空母、「ジョージ・H・W・ブッシュ」が21日、南アフリカの 喜望峰を回り、インド洋に入ったことが確認されており、このまま中東に展開する可能 性が高いと見られている。また、イスラエルも国防相が「イランを暗黒時代に戻す」と 発言するなどイラン再攻撃の準備を進めており、再び一触即発ムードとなってきた。 唯一、目先暴落する可能性は。イランが再協議に応じた場合で、これは報道を注視し て行くしかないが、これも和平合意ないしはそのプロセスが示されなければ、下落は一 時的ものに終わり、次の上昇の肥やしになる可能性がある。また、トランプ米大統領の 自らのSNSの投稿は一方的なものが多いが、多分に市場がそれに反応して動くため注 視ぜざるを得ない状況だ。 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は3月末の安値からの反発がさらに続 き、ついに4万9000ドル台まで戻り高値を更新してきた。 ドルインデックスは4月下旬に入り再び上昇基調となり、中旬の98ポイント台割れ から98ポイント台後半まで戻している。 【メキシコが日本に100万バレルの原油を輸出することで合意】 日本関連では、メキシコのシェインバウム大統領が23日、日本に100万バレルの 原油を輸出することで合意したことを明らかにした。ただ期日などの言及はなかった。 同国は日量180万バレルの産油国。なお、日本の年間原油輸入量は8.6億バレル。 その95%程度が中東産原油。 【東京原油のテクニカル分析】 東京原油の6番限である9月限は結局、7万5000円の節目やその上のボリンジャ ーバントの−2シグマ(7万6850円辺り)に支持されて大きく切り返して、24日 には高値でボリンジャーバンドの2シグマ(8万7490円辺り)に迫った。 【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】 ニューヨーク原油6月限は17日の暴落でボリンジャーバントの−2シグマ (83.37ドル辺り)や80ドルの節目を割り込んだが、その日の日足は下ひげを付 けてその後は急反発。23日にはボリンジャーバントの1シグマ(92.00ドル辺 り)を上回った。 ブレント原油6月限は同じような展開。17日の大陰線で90ドルの節目やボリンジ ャーバントの−2シグマ(96.31ドル辺り)を割り込んだが、その後は急反発して 100ドルの節目を大きく上回り、23日にはボリンジャーバンドの1シグマ (106.00ドル辺り)を試した。 MINKABU PRESS *投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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