ドル安優勢もドル円は買い戻し 一時155円ちょうど付近まで急落し介入観測が広がる=NY為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル安優勢もドル円は買い戻し 一時155円ちょうど付近まで急落し介入観測が広がる=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル安が優勢となったものの、ドル円はNY時間に入って買い戻されている。きょうの為替市場は円高の動きが再びが強まっていた。連休中の東京時間にドル円は急速に下落し、一時155円ちょうど付近まで急落していた。市場では日本の当局による断続的な介入観測が広がっている。

 ストラテジストからは「最近の値動きは、日本の当局が160円を阻止しようとすると同時に、投機筋が円売りポジションを取る意欲をそごうとしていることを裏付けている」との指摘が出ていた。

 市場が再度の介入と見ているのであれば、連休明けに日本のトレーダーに円買いを促す可能性があり、重要なサポート水準である153円まで円高が進む可能性もあるとの見方も出ている。ただし、あくまで短期的な動きで、根本的に円安の流れに変化が出るとは見ていない。

 また、原油や米国債利回りが低下していることもドル円を圧迫している。前日にトランプ大統領が「イランとの完全かつ最終的な合意に向けて大きな進展があった」と述べていたが、本日は、ホワイトハウスが戦闘終結と核交渉の枠組みを定める1ページの覚書について、イランと合意に近づいていると伝わった。米国とイランが和平合意に近づいているとの期待がドルの戻り売りに繋がっている模様。

 ユーロドルは買いが優勢となり、一時1.18ドル手前まで上昇する場面が見られた。一方、ユーロ円は東京時間に182円付近まで急落したものの、183.75円付近に戻す展開。

 ECBが本日公表したデータによると、中東紛争に伴うエネルギー価格上昇にもかかわらず、ユーロ圏の賃金上昇率は今年鈍化する見通しを示している。労働組合や類似の労働者団体が交渉した賃金協定のトラッカーによると、2025年に3.0%上昇した賃金は、今年は2.6%の上昇に留まる見通しを示した。ECB理事らは、エネルギー価格急騰が2%目標を上回るインフレの持続的な上昇を引き起こすかを判断する上で、賃金交渉の結果を重要な指標として強調してきた。

 現時点で賃金トラッカーは、労働市場の冷え込みを背景に賃金の伸びが抑制されていることを引き続き示している。ただ、企業によるAI導入が賃金上昇の重しになる可能性があるとし、多くの労働者が新技術によって職を失うことを恐れているとする調査結果を引用した。

 ポンドドルは一時1.3640ドル近辺まで上昇。ただ、1.36ドル台に入ると売り圧力も強まるようで、1.35ドル台に伸び悩んでいる。4月以降のリバウンド相場は堅持しているものの、更なる上値追いには慎重になっている模様。一方、ポンド円は東京時間に210円台まで急落していたものの212円台に戻す展開。

 アナリストは、英国の投資家は国内資産へのエクスポージャーが大きく、経済動向にさらされていると指摘。こうした投資家は成長を求めているが、不確実性に対するより多くの保護も求めていると述べている。

 その意味では明日の英地方選挙は「政策の安定性、信頼できる成長、より明確な経済の方向性」を必要とする投資家にとって重要なイベントだと指摘。英国の国債借り入れコストは先進国の中で最も高く、投資家が英国債への投資に対してより高いリスクプレミアムを要求していることを示している。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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