金・銀週間展望=軟調、米大統領はイラン提案を拒否

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
             [5月4日からの1週間の展望]
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
   週間高低(カッコ内は日)   2027 年  2 月限  4 月 27 日〜 5 月 1 日
        始 値   高 値    安 値    帳入値   前週末比
  金          24,762    24,979 (28)   23,815 ( 1)     23,815         -831
  銀           380.0     380.0 (28)    375.0 (30)      375.0         +6.0
 プラチナ      10,063    10,287 (28)    9,550 (30)      9,800         -211
 パラジウム     7,900     7,900 (28)    7,600 (29)      7,600         -300
======================================
  NY貴金属(カッコ内は限月)      | 東京外為・株式/NY原油
         1  日終値  前週末比  |        終 値      前週末比
  金       ( 6) 4,644.5     -96.4   | ドル・円    157.05      2.64 円高
  銀       ( 7) 7,643.1     -50.9   | 日経平均  59,513.12       -203.06
 プラチナ   ( 7) 2,011.9     -18.5   | NY原油 ( 6)  101.94        +7.54
 パラジウム ( 6) 1,546.10    +36.20  |* ドル・円は15時45分現在、原油は 1日
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【前回のレビュー】
 金はイラン戦争長期化の見方が圧迫要因、とした。
 金はイランが米国に対して新たな提案を行ったが、トランプ米大統領が拒否し、海上
封鎖を継続する方針を示したことを受けて売り優勢となった。ただ円主導でドル安に振
れると、下げ一服となった。現物相場は3月31日以来の安値4511.89ドルを付
けた。金先限も3月31日以来の安値2万3940円を付けた。
 イランのアラグチ外相はパキスタンやオマーン、ロシアを訪問し、米国との停戦協議
について、意見を交わした。同外相はパキスタンを通じて米国に新たな提案を行った
が、戦闘が終結し、ペルシャ湾の海上輸送を巡る対立が解消されるまでイランの核開発
計画に関する協議を棚上げするというものだった。トランプ米大統領はイランの提案を
拒否し、核開発問題に対処する合意を引き出すまで、海上封鎖を継続する方針を示し
た。また米中央軍は交渉の行き詰まりを打開するための短期的な攻撃計画を準備してお
り、米大統領に説明するとしている。一方、イランの新最高指導者モジタバ・ハメネイ
師は、核およびミサイル技術を放棄しないと誓うとともにホルムズ海峡の支配を維持す
ると宣言した。
 米連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を
3.50〜3.75%に据え置くと決定した。据え置きは3会合連続で予想通りだっ
た。一方、米上院銀行委員会は、ケビン・ウォーシュ氏の米連邦準備理事会(FRB)
議長指名を13対11で承認した。米司法省がパウエルFRB議長に対する刑事捜査を
打ち切っており、上院本会議で承認されるとみられている。ただパウエルFRB議長は
米FOMCの最後の記者会見で、5月15日以降も理事として留任する、適切だと判断
した時点でFRBを去るとした。トランプ米大統領の発言と米FRBの独立性に対する
見方を確認したい。
【金ETF残高は減少】
 世界12カ国に上場している金ETF(上場投信)の現物保有高は30日時点で
1217.55トンとなり、前週末比7.12トン減少した。米国で7.43トン減
少、英ETFSで0.25トン、オーストラリアで0.06トン増加した。米イランの
停戦協議停滞を受けて投資資金が流出した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)
の建玉明細報告によると、4月21日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは
16万4006枚となり、前週の16万2526枚から拡大した。今回は新規買いが
2884枚、新規売りが1404枚出て、1480枚買い越し幅を拡大した。
 ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)のゴールド・デイマンド・トレンズによ
ると、第1四半期の金需要は前年同期比2%増の1231トンとなった。金地金と金貨
の需要が同42%増の474トンとなり、過去2番目の高水準となった。金ETF(上
場投信)購入は62トンだが、3月に米国のファンドから投資資金が流出しており、前
年同期の230トンから減少した。中央銀行の金購入は同3%増の244トンとなっ
た。一方、宝飾需要は同23%減の335トンとなった。価格高騰で需要が減少した。
ただテクノロジー分野の需要は人工知能(AI)インフラの拡大で同1%増の82トン
となった。今後の見通しとして、地政学的リスクが投資需要や中央銀行の需要を支援
し、インフレ高止まりによる金高騰が投資の追い風になるとされた。
【銀は米イランの停戦協議停滞や金軟調が圧迫】
 銀の現物相場は米イランの停戦協議停滞や金軟調を受けて売り優勢となり、4月7日
以来の安値70.96ドルを付けた。トランプ米大統領がイランの提案を拒否し、海上
封鎖を継続するとした。またイスラエルがレバノン南部でイスラム教シーア派組織ヒズ
ボラを攻撃した。互いに停戦違反を非難しており、中東情勢の先行き懸念が強い。
 30日のニューヨークの銀ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比90.09ト
ン減の1万5064.60トンとなった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の
建玉明細報告によると、4月21日時点のニューヨーク銀の大口投機家の買い越しは
2万3720枚となり、前週の2万3562枚から拡大した。
当面の予定(イベント・経済統計)
4日 ●みどりの日、中国(労働節)、英国(アーリー・メイ・バンク・ホリデー)
   ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2026年4月確報(Markit)
   米耐久財受注 2026年3月確報値(商務省)
   米製造業新規受注 2026年3月(商務省)
5日 ●子供の日、中国(労働節)
   キャッシュレートターゲット公表(オーストラリア準備銀行)
   米貿易収支 2026年3月(商務省)
   米新築住宅販売 2026年3月(商務省)
   米非製造業景況指数 2026年4月(ISM)
6日 ●国民の祝日
   中国サービス業購買担当者景況指数 2026年4月(RatingDog)
   ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2026年4月(RatingDog)
   ユーロ圏生産者物価指数 2026年3月(EUROSTAT)
   全米雇用報告 2026年4月(ADP)
7日 金融政策決定会合議事要旨公表 3月18-19日分(日本銀行)
   独製造業受注 2026年3月(経済技術省)
   ユーロ圏小売売上高 2026年3月(EUROSTAT)
   米新規失業保険申請件数(労働省)
   米建設支出 2026年3月(商務省)
   米消費者信用残高 2026年3月(FRB)
8日 ●仏(第二次世界大戦戦勝記念日)
   独貿易収支 2026年3月(連邦統計庁)
   独鉱工業生産指数 2026年3月(経済技術省)
   米雇用統計 2026年4月(労働省)
   米卸売在庫 2026年3月確報値(商務省)
   米消費者信頼感指数 2026年5月速報値(ミシガン大)
   建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行
※投資や売買については御自身の判断でお願いします。

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。