プラチナ週間展望=もみ合い、イランの回答を確認

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
             [5月11日からの1週間の展望]
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   週間高低(カッコ内は日)   2027 年  4 月限  5 月  7 日〜 5 月 8 日
        始 値   高 値    安 値    帳入値   前週末比
  金          23,768    24,736 ( 8)   23,469 ( 7)     24,651         +760
  銀           380.0     400.0 ( 8)    380.0 ( 7)      400.0        +20.0
 プラチナ       9,750    10,438 ( 8)    9,614 ( 7)     10,272         +478
 パラジウム     7,600     7,600 ( 8)    7,600 ( 8)      7,600            0
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  NY貴金属(カッコ内は限月)      | 東京外為・株式/NY原油
         7  日終値  前週末比  |        終 値      前週末比
  金       ( 6) 4,710.9     +66.4   | ドル・円    156.73      0.32 円高
  銀       ( 7) 8,018.0    +374.9   | 日経平均  62,713.65      +3200.53
 プラチナ   ( 7) 2,062.3     +50.4   | NY原油 ( 6)  94.81         -7.13
 パラジウム ( 6) 1,523.50    -22.60  |* ドル・円は15時45分現在、原油は  7日
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【前週のレビュー】
 プラチナはトランプ米大統領がイランの新たな提案を拒否し、海上封鎖を継続する方
針を示したことが圧迫要因、とした。
 プラチナはホルムズ海峡の緊張が圧迫要因になる場面も見られたが、米国がイランに
対して1ページの覚書を提示し、戦争終結期待が高まったことを受けて堅調となった。
現物相場は4月20日以来の高値2100.50ドルを付けた。プラチナ先限は4月
23日以来の高値10438円を付けた。一方、パラジウムの現物相場は4月22日以
来の高値1561.42ドルを付けたのち、上げ一服となった。
 米国はイランに対して戦争終結に向けた1ページの覚書を提示した。イランの核濃縮
停止や対イラン制裁解除、ホルムズ海峡の自由な航行など14項目のメモという。イラ
ンの議員は「米国の願望リスト」としたが、戦闘の正式な終結、ホルムズ海峡の開放、
より広範な合意に向けた30日の交渉期間の設定という3段階を想定しているとも伝え
られており、イランの回答を確認したい。またイランのペゼシュキアン大統領は、最高
指導者モジタバ師と約2時間半にわたり会談したという。一方、トランプ米大統領は4
日にホルムズ海峡の船舶を退避させるための「プロジェクト・フリーダム」を開始した
が、イランの回答待ちで一時停止した。サウジアラビアとクウェートが米軍による域内
基地の使用制限を解除しており、週内に再開することを検討している。ただアラブ首長
国連邦(UAE)や韓国の貨物船、米駆逐艦が攻撃されており、イランの動きも確認し
たい。14〜15日に米中首脳会談が予定されており、それまでにまとまるかどうかが
当面の焦点である。
 4月の米ISM製造業購買担当者景気指数は52.7と前月から横ばいとなった。約
4年ぶりの高水準となり、節目の50を4カ月連続で上回った。ただホルムズ海峡封鎖
に伴う輸送混乱でサプライヤーの納入遅延が長期化したほか、投入価格指数は4年ぶり
の高水準となった。事前予想は53.0。米ISM非製造業総合指数は53.6とな
り、前月の54.0から低下した。低下は2カ月連続。事前予想は53.7。新規受注
指数は前月の60.6から53.5へ低下した。4月の全米雇用報告で民間雇用者数は
前月比10万9000人増加し、2025年1月以来の大幅な伸びとなった。事前予想
の9万9000人増加を上回った。
【NYのプラチナETF残高が増加】
 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、6日のロンドンで10.27トン(前
週末10.27トン)と変わらず、7日のニューヨークで38.34トン(同
38.22トン)に増加、6日の南アで5.03トン(同5.03トン)と変わらずと
なった。またパラジウムETFの現物保有高はロンドンで4.64トン(同4.64ト
ン)と変わらず、ニューヨークで16.95トン(同16.96トン)に減少、南アで
0.68トン(同0.68トン)と変わらずとなった。米イランの戦争終結期待を受け
てニューヨークのプラチナETF(上場投信)残高が増加した。一方、米商品先物取引
委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、4月28日時点のニューヨーク・プラチ
ナの大口投機家の買い越しは1万8550枚(前週2万0536枚)に縮小、パラジウ
ムの売り越しは1464枚(同985枚)に拡大した。
【ECBはインフレ加速で6月に利上げの可能性】
 4月のユーロ圏の消費者物価指数(HICP)速報値は前年比3.0%上昇し、前月
の2.6%から伸びが加速した。エネルギー価格が押し上げ要因。4月のユーロ圏の製
造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は52.2で速報値と一致し、前月の
51.6から上昇した。イラン情勢に起因した価格上昇や供給制約への懸念による「駆
け込み」がPMIを押し上げており、実態を正しく反映しなくなっている。ユーロ圏の
サービス部門PMI改定値は47.6で速報値の47.4から若干上方修正されたもの
の、前月の50.2からに低下し、5年2カ月ぶりの低水準となった。需要減退と輸出
事業の悪化が打撃となった。欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事は、原油
高騰と供給の滞りに対し企業や家計が反応するにつれ、ユーロ圏のインフレ率上昇リス
クが高まっているとし、6月にも金利引き上げが実施される可能性が高いとの見方を示
した。
当面の予定(イベント・経済統計)
11日 中国消費者物価指数 2026年4月(国家統計局)
    中国生産者物価指数 2026年4月(国家統計局)
    米中古住宅販売統計 2026年4月(全米不動産協会)
12日 全世帯家計調査・消費支出 2026年3月(総務省)
    独消費者物価指数 2026年4月確報(連邦統計庁)
    独景況感指数 2025年5月(ZEW)
    米消費者物価指数 2026年4月(労働省)
    米財政収支 2026年4月(財務省)
13日 国際収支(経常収支) 2026年3月(財務省)
    ユーロ圏域内総生産 2026年1-3月期改定(EUROSTAT)
    ユーロ圏鉱工業生産 2026年3月(EUROSTAT)
    米生産者物価指数 2026年4月(労働省)
14日 ●仏スイス(キリスト昇天祭)
    マネーストック 2026年4月(日本銀行)
    英国内総生産 速報値 2026年1-3月期(国立統計局)
    英貿易収支 2026年3月(国立統計局)
    英鉱工業生産指数 2026年3月(国立統計局)
    米小売売上高 2026年4月(商務省)
    米新規失業保険申請件数(労働省)
    米輸出入物価指数 2026年4月(労働省)
    米企業在庫 2026年3月(商務省)
15日 企業物価指数 2026年4月(日本銀行)
    米製造業景況指数 2026年5月(ニューヨーク連銀)
    米鉱工業生産・設備稼働率 2026年4月(FRB)
    建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行
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