【本日の見通し】ドル円は158円の防衛ライン意識 昨日の市場でドル円は東京午後に急落する場面が見られた。直前に円売りが優勢となり157.75円前後を付けたところで急落となり、156.78円を付けた。値幅は1円未満にとどまっており、介入なのか、レートチェックに留まったのか、そもそも介入ではなく、介入と見まがうような機関投資家などの大口の売りだったのかは定かではない。ただ、片山財務相とベッセント財務長官の会談直後で、高市首相との会談前というタイミングもあり、介入だったのではとの見方が出ている。 大きな値幅がなく、その後の追撃売りもなかったことから、押し下げ介入を避けている当局の姿勢が見られる。一方で158.00円前後が防衛ラインとしてかなり強く意識されている。160円台から売りが入った今回の介入サイクルの始まりと見られる30日の動きはともかく、その後は1日、4日、5日、6日と大きな円買いはいずれも157円台で入っており、特にもっとも値幅があり、30日と並んで介入であると市場がほぼ確信している6日の売りは157.90円台を付けた後となっていることから、無理な押し下げはしないが、158円超えの円安進行も許容しないという当局の姿勢ではと見られている。 今日この後も158円を意識する展開が見込まれる。東京午後の下げ分はその後すべて解消。もっとも東京市場で付けた高値付近からのドル買いには慎重で、介入警戒感が見られる状況となっている。ただ、地合いはかなり堅調で、押し目もあまり見られない。中東情勢をにらんだドル全面高の流れもあり、ドル円は158円トライの機会を窺う展開になる可能性がある。大台にしっかり乗せると、ドル買いが加速する可能性がある。 昨日の米消費者物価指数(CPI)もドル買いに寄与した。CPIは予想を超える伸びを示し、原油高を受けたインフレ圧力拡大が意識されている。こうした物価高の流れは、米FRBの当面の利下げ見送り観測を正当化させるものとなりそうで、ドル買いの材料として意識されている。 なお、米上院は昨日の本会議でウォーシュ元FRB理事を理事として承認した。本日、議長としての承認決議が行われ、可決が確実視されている。すでに織り込み済みで新味のある材料ではないが、金曜日で任期満了となるパウエル議長の後任人事の流れが滞りなく進んだことはドル買いの安心材料となる。 ユーロドルはドル高の流れを受けて1.17ドル台後半から一時1.1722ドルまで下げた。その後も1.17ドル台前半推移となっており、上値が重くなっている。動き自体は落ち着いており、この後も流れは下方向を意識となるが、一気の動きにはなりにくいとみられる。 ユーロ円は昨日のドル円の急落で高値から売りが出たが、その後反発。ただ、対ドルでのユーロ売りもあり、急落前の水準に戻せていない。この後も地合いは堅調と見られるが、動きは限定的に留まりそう。ドル円の158.00円前後が上値を抑えるようだと、いったん調整の動きが強まる可能性もありそう。 ポンドドルはドル高の流れに上値が重い展開となっているが、1.3500ドル前後がしっかりとしたサポートとなっており、下押しにも慎重。この後も上値が重い展開が継続すると見られるが、値動きは限定的なものに留まりそう。 ポンド円はユーロ円同様に昨日のドル円の下げで急落した後、ある程度反発も、対ドルでのポンド売りもあって、急落前の水準に戻していない。212円台では買いが出る展開を見込んでいるが、上値も重くなりそう。 MINKABUPRESS 山岡
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