今週の日経225先物は戻り待ち狙いのショートが入りやすい需給状況のなかで、前週に値幅を伴って下げが目立っていた半導体やAI(人工知能)関連株の下げ止まりを見極めながら、押し目狙いのタイミングを探ることになりそうだ。前週は7日の急伸(3710円高)後の反動が意識されるなか、連日で日中の値幅が1000円を超える形で強弱感が対立した。14日には一時6万3860円まで買われたものの、週後半はロングの解消とショートを仕掛ける動きが強まり、15日には6万1000円まで売られる場面もみられた。 この下落のトリガーになったのが、指数インパクトの大きい半導体やAI関連株の下げである。決算評価から買われたソフトバンクグループ<9984>[東証P]が下落に転じた影響は限定的だったが、その後は予想に届かなかったフジクラ<5803>[東証P]がストップ安まで急落したほか、決算前に利益確定の動きを強めたキオクシアホールディングス<285A>[東証P]の大幅な下げがセンチメントを冷ました。これを受け、他の半導体やAI関連株の利食いに向かわせ、日経平均型の弱さにつながった形だろう。 ただ、キオクシアホールディングスについては、15日の取引終了後に発表した決算が予想を上回ったことで、PTS(私設取引システム)およびADR(米預託証券)で大きく買われている。ADRでは20%近く上昇していることもあり、前週の急落分を埋めてくる強い上昇をみせるようだと、他の半導体やAI関連株への支援材料になる可能性がある。 また、今週は20日にエヌビディアが決算を発表する。米商務省が同社のAI向け半導体「H200」について、中国企業約10社への販売を許可したと報じられた。納入はまだゼロと伝えられており、見通しに織り込むことはないだろうが、期待感が高まる可能性はあろう。 もっとも、米国とイランによる戦闘終結に向けた協議が進まず、緊張状態が続いている。15日のWTI原油先物は1バレル=105ドル台と大幅に上昇した。また、先週発表された4月の米消費者物価指数(CPI)と米卸売物価指数(PPI)は、いずれも市場の予想を大きく上回る伸びとなり、インフレへの警戒から米長期金利が上昇し、相場の重荷となった。イラン情勢が不透明ななか、半導体やAI関連株の戻りが限られるようだと、ショートを誘うことになりそうだ。 日経225先物は先週後半の弱い値動きによって、これまで続いていたボリンジャーバンドの+1σと+2σとのレンジを割り込んできた。ナイトセッションで+1σは6万2060円に位置しているが、一時6万2190円まで買われた後は同バンドを下回っての推移が目立っていた。+2σは6万4210円に位置しているが、14日時点の6万4570円をピークに下向きに転じてきている。バンドが徐々に収斂してくるなかで、+1σに上値を抑えられる状況が続くと、中心値(25日移動平均線)が位置する5万9910円水準を試してくることになろう。 週足では+1σ(6万1080円)をキープしていることで、まずは6万1000円固めが意識されるほか、いったんはリバウンド狙いのロング対応に向かわせやすいタイミングではある。ただ、同水準を割り込んでくる局面では、戻り待ち狙いのショートスタンスが意識されそうだ。そのため、オプション権利行使価格の6万1000円(週足の+1σ)から6万2000円(日足の+1σ)で強弱感が対立するなか、ブレイク方向にトレンドが出やすくなるとみられ、5万9500円から6万3500円のレンジを想定する。 15日の米VIX指数は18.43(14日は17.26)に上昇した。週間(8日は17.19)でも上昇している。25日線(18.08)、200日線(18.36)を挟んで攻防が続くなか、下向きで推移する25日線に上値を抑えられる形をみせていたが、両線を上回ってきた。依然としてボトム圏での推移でリスク選好に向かわせやすいトレンドではあるものの、25日線、200日線を明確に上抜けてくる局面では、75日線(21.00)が射程に入ってくる展開から慎重姿勢を強めそうだ。 15日のNT倍率は先物中心限月で15.98倍(14日は16.15倍)に低下した。週間(8日は16.39倍)でも下落している。指数インパクトの大きい半導体やAI関連株の不安定な値動きが続くなかで、11日につけた16.57倍をピークとしたリバランスの動きが強まった。+1σ(16.21倍)水準での攻防をみせていたものの、週末には同バンドを明確に下抜ける形になった。約1カ月ぶりに+1σを割り込んだことでリバランスが意識されやすい一方で、中心値(15.73倍)が射程に入ってくる。 5月第1週(5月7日-8日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算で2週ぶりの買い越しであり、買い越し額は1兆1349億円(4月第5週は5763億円の売り越し)だった。現物は1兆2351億円の買い越し(同3576億円の買い越し)と6週連続の買い越しであり、先物は1001億円の売り越し(同9339億円の売り越し)と2週連続の売り越しだった。個人は現物と先物の合算で6082億円の売り越しと、4週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で440億円の売り越しとなり、2週ぶりの売り越しだった 主要スケジュールでは、5月18日に中国4月鉱工業生産、中国4月小売売上高、G7財務相・中央銀行総裁会議(~19日)、19日に1-3月期GDP、日韓首脳会談、20日FOMC議事録(4月28日~29日開催分)、エヌビディア決算、21日に3月機械受注、4月貿易収支、米国4月住宅着工件数、22日に4月全国消費者物価指数、米国4月コンファレンスボード景気先行指数などが予定されている。 ――プレイバック・マーケット―― ●SQ値 06月限 日経225 38172.67 TOPIX 2776.06 07月限 日経225 40004.61 TOPIX 2830.46 08月限 日経225 41368.58 TOPIX 3004.82 09月限 日経225 45016.28 TOPIX 3175.61 10月限 日経225 48779.14 TOPIX 3241.66 11月限 日経225 50323.66 TOPIX 3339.97 12月限 日経225 50536.54 TOPIX 3393.48 01月限 日経225 51525.23 TOPIX 3491.09 02月限 日経225 57045.65 TOPIX 3854.29 03月限 日経225 52909.45 TOPIX 3568.56 04月限 日経225 56572.89 TOPIX 3752.89 05月限 日経225 62628.64 TOPIX 3828.17 ◆日経225先物(日足) 始値 高値 安値 終値 前日比 26/06 05月15日 62680 63280 61000 62040 -680 26/06 05月14日 63330 63860 62660 62720 -590 26/06 05月13日 62620 63440 61800 63310 +650 26/06 05月12日 62660 63260 62200 62660 +260 26/06 05月11日 62880 63810 62360 62400 -440 終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示 ◇TOPIX先物(日足) 始値 高値 安値 終値 前日比 26/06 05月15日 3884.5 3932.0 3833.5 3881.5 -1.5 26/06 05月14日 3915.0 3936.0 3877.5 3883.0 -32.5 26/06 05月13日 3866.5 3930.0 3855.5 3915.5 +46.5 26/06 05月12日 3851.0 3895.5 3840.5 3869.0 +27.0 26/06 05月11日 3833.5 3870.5 3824.5 3842.0 +9.5 終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示 ●シカゴ日経平均 円建て 清算値 前日大阪比 05月15日(06月限) 61825 -215 05月14日(06月限) 63045 +325 05月13日(06月限) 63420 +110 05月12日(06月限) 62500 -160 05月11日(06月限) 62935 +535 ※前日比は大阪取引所終値比 □裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額) 売り 前週末比 買い 前週末比 05月08日 1597億円 -702億円 2兆3055億円 +1328億円 05月01日 2299億円 +128億円 2兆1726億円 -3540億円 04月24日 2171億円 +241億円 2兆5266億円 -1兆0836億円 04月17日 1930億円 +435億円 3兆6103億円 -1089億円 □裁定取引に係る現物ポジション(株数) 売り 前日比 買い 前日比 05月13日 447万株 -140万株 7億4319万株 -2620万株 05月12日 588万株 +0.7万株 7億6940万株 -185万株 05月11日 587万株 -2469万株 7億7125万株 -4293万株 05月08日 3056万株 -990万株 8億1419万株 -726万株 05月07日 4046万株 -601万株 8億2145万株 +778万株 05月01日 4647万株 -57万株 8億1366万株 -320万株 04月30日 4705万株 +90万株 8億1687万株 -1億0772万株 04月28日 4615万株 -77万株 9億2459万株 +2295万株 04月27日 4693万株 +318万株 9億0164万株 -4541万株 株探ニュース
有望株(銘柄)の発掘・選択をサポートするサイトです。株価 ニュース 決算 テーマや企業情報などが満載。 株価変動要因となる情報や株式の売買タイミングに役立つ情報、迅速な投資判断ができる仕組みを提供します。