ドル円、159円台前半に下落 米・イランが停戦延長と核開発を巡る交渉開始で合意と伝わる=NY為替概況 きょうのNY為替市場、ドル円は159円台前半に値を落とした。序盤は159円台半ばまで上昇。ドル安が優勢となり、ドル円を圧迫。米・イラン両国が60日間の停戦延長と核開発を巡る交渉開始で合意と伝わったことが要因。合意文書にはホルムズ海峡の無制限航行や、イランによる機雷除去が明記される見通しだという。 トランプ大統領の承認待ちだが、3カ月に及ぶ紛争にひとまずメドがつくとの期待が高まっている。しかし、完全に停戦というわけではなく、交渉の流れ次第では緊張状態が復活する可能性はある。ただ、ホルムズ海峡の無制限航行や、イランによる機雷除去が明記される見通しとなっていることは安心感を呼んでいるようだ。 朝方に4月のPCE価格指数が発表され、前回よりは伸びが鈍化し、予想も若干下回っていた。為替市場もドル安の反応が見られたものの、高水準のインフレではある。同指標はFRBが重視しているインフレ指標だが、このところのFRBのタカ派転換姿勢を裏付ける内容ではあった。 ストラテジストは「FRBが利下げバイアスから距離を置き始めている中、ドル全面安を正当化する材料はない。インフラ被害、戦略備蓄再積み増し、構造的リスクプレミアム上昇によって原油価格は高止まりしやすく、ドルの交易条件面での支援効果も緩やかにしか低下しないだろう」と述べていた。 また、一部からは「ドル円は再び160円を試す展開が見られているが、円キャリー取引の妙味から、米金利上昇が続けば162-163円のゾーンへのレベルシフトも見込まれる」との声も出ていた。 ユーロドルは1.16ドル台半ばに買い戻された。東京時間には1.15ドル台に下落していた。一方、ユーロ円は買い戻しが膨らみ、185.60円に上昇している。 本日はECB議事要旨が公表されていたが、アナリストは引き締め寄りの姿勢が確認されたと指摘。議事要旨から、複数の理事が議題に上がっていれば利上げに反対しなかったという。それ以降、タカ派トーンが一段と強まっていることを考慮すると、6月理事会での利上げはほぼ確実だと指摘している。 これは保険的な利上げの可能性が高く、ビハインド・ザ・カーブに陥ることでECBの信頼性に与える打撃よりも、経済への悪影響が小さいという。さらに、インフレスパイラルのリスクは小さく、現在のエネルギー価格ショック後に積極的に引き締めが行われる可能性は低いとも述べた。 ポンドドルも1.34ドル台半ばまで買い戻された。東京時間には一時1.33ドル台まで下落していたが、本日の上昇で再び200日線の水準を回復。一方、ポンド円もNY時間に入って買い戻しが膨らみ、214円台を回復。目先は215円台を回復できるか注目される。 ただ、ポンドに弱気な見方は多い。英国の政治的不確実性が再浮上する中、ポンドの上値は重い。来月実施の英補欠選挙で、スターマー首相の対抗馬と目されているバーナム氏が当選すれば、そのまま労働党の党首選に向けて動きが本格化する可能性が高まる。バーナム氏は党首選のためにグレーター・マンチェスター市長から英補欠選挙に立候補。 全体的にポンドに底堅さはなく、さらなる下値警戒感は根強い。 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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