ゴム週間見通し=調整安場面か、ただし押し目買い意欲は強い

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 【前週までのレビュー】短期的には原油安を背景に調整安場面になるとみた。ただ
し、売り一巡後は、株高や今夏の異常気象リスクを背景に再び地合いを引き締めるとし
た。
【ファンダメンタルズからの裏付け乏しく調整安場面か】
 JPXゴムRSS3号の活発限月11月限は、6月3日に436.8円まで上昇し一
代の高値を更新した。その後は調整場面となっている。米国とイランの戦争終結に向け
た動きは、不透明だが、天然ゴムの上昇にはファンダメタルズから裏付けが乏しく、短
期的には調整場面になるとみる。
 一方で、この夏の「スーパーエルニーニョ」が発生する確率が高まっていることか
ら、下落場面では押し目買い意欲が強まりやすい。節目の400円を大きく割り込むよ
うな調整の可能性は低いとみる。

【中国製造業PMIが低下】
 5月31日に中国国家統計局が発表した5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)
は前月比0.3ポイント低下し、景況感の分かれ目とされるちょうど50となった。2
カ月連続で低下した。内訳を見ると、生産指数が51.2、新規受注指数は49.9と
なり、供給が改善した一方、需要は弱まっている。また新規受注は4月の50.3から
48.6へ大きく低下している。
 この数値を見ると、中国は供給過剰であり、輸出が不調のため、内需を盛り上げる必
要がある。中国は、依然として不動産市況の不況を背景に個人消費が伸び悩んでいる。
4月の中国国内自動車販売は前年同月比21.6%減の140万台となり、7カ月連続
で減少している。これらを総合して考えると、天然ゴム価格の上昇も投機色が強いもの
とみられる。
【上海9月限は調整安場面か】
 上海ゴムの中心限月の9月限は、調整安局面に入る可能性がある。3月20日に1万
5810元まで下落後、同水準で支持されると、反発を開始。イラン情勢の緊張もあ
り、4月10日に1万7325元まで上昇した。17日には1万6480元まで押した
後、米国とイランの停戦協議が進まないことから、5月14日には1万8395元まで
上昇。7日には1万6480元まで押した後、米国とイランの停戦協議が進まないこと
から、5月14日には1万8395元まで上昇。1万8000元台の維持に失敗する
と、22日には1万7220元まで軟化した。その後、再び米国のイランの緊張が高ま
ったことから、6月3日には1万8440元まで水準を引き上げ、一代の高値を更新し
た。だが。節目の1万8500元突破に失敗したことから、利食い売りに押され、4日
に1万7775元まで押し戻された。
 目先のポイントは、1万8000元台回復にある。これに成功すれば、3日に付けた
一代の高値1万8440元を試そう。高値更新となれば、節目の1万8500元や1万
9000元が視野に入る。一方、1万8000元台を回復出来なければ、売り圧力が強
まり、節目の1万7500元や5月22日の安値1万7220元を試しそうだ。
【東京ゴム活発限月の11月限のテクニカル要因】
 ゴムRSS3号の活発限月の11月限は、一代の高値を更新後、売りがやや優勢とな
っている。5月中旬からの値動きを確認すると、上海高を背景に、5月14日には41
3.0円まで上昇、その後、米国とイランの和平交渉の進展から、5月22日には40
4.0円まで下落した。だが、上海ゴムが再び地合いを引き締めると、5月29日には
424.4円まで上昇した。翌週、米国とイランの和平交渉の進捗が遅れていることが
明らかになったうえ、上海ゴムが地合いを引き締めたことから、6月3日には436.
8円まで上昇し、一代の高値を更新した。その後は、買われ過ぎ感などから、428円
台まで軟化してる。
 高値警戒感から調整安場面が継続すれば、5月22日から6月3日までの上昇の3
8.2%押し水準となる424円付近がポイントになる。同水準を割り込むと、同期間
の半値押し水準となる420円台が意識される。同水準も割り込むようなら、節目の4
15円や410円を試そう。一方、再び地合いを引き締めると、一代の高値436.8
円が最初の関門。高値更新となれば、節目の440円や445円を目指すとみる。
【今週の注目ポイント】
 引き続き原油相場に注目したい。米国とイラン戦争終結への協議の不透明感が高まっ
ている。状況が改善すれば、一時的にせよNY原油が下落、ドル円もドル安方向に振れ
ることから、高値圏にあるJPXゴムRSS3は軟化しやすいとみる。
【相場予想レンジ】
 6月8〜12日のJPXゴムRSS3号11月限の中心レンジ予想は400〜440
円前後。テクニカルの支持線が420.4円(5月22日から6月3日までの上昇の半
値押し)、抵抗線は436.8円(一代の高値)。
    ※投資や売買は御自身の判断でお願いします。



このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。