[今夜の視点]海外原油=続落を想定も、一時停戦の破綻を意識

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 時間外取引でニューヨーク原油7月限は前日比0.52ドル高の88.72ドルで推
移。本日これまでのレンジは88.28〜90.00ドル。
 今晩の海外原油は続落か。米国とイランの合意期待が根強いことが相場を圧迫しそう
だ。トランプ米大統領の発言や報道を見ても、どの議題についてイランと合意に近づい
ているのか不明だが、ニュースのヘッドラインに反応するアルゴリズムの売りが相場を
引き続き圧迫するだろう。
 ただ、米国とイランの一時停戦が終わりに近づいているように見えることは相場を支
えそうだ。イランは戦闘ヘリの墜落について関与を否定しているが、トランプ米大統領
はイランの攻撃があったと断定して自衛攻撃と称する軍事作戦に踏み切った。イラン革
命防衛隊(IRGC)が撃墜したなら声高に発表する可能性が高く、明らかな声明がな
いことからすると、偽旗作戦を疑うべきである。
 イスラエルがイランとの戦争継続を望んでおり、国内外から批判を浴びるトランプ米
大統領がイスラエルとともにイラン攻撃を再開するにはそれなりの理由が必要である。
ヘリ墜落は衝突開始の糸口であり、イランとの合意が近いと語っているトランプ米大統
領が態度を翻して強硬なイランの態度を批判し、不信感を並べ立てればお膳立ては整
う。戦闘終結やホルムズ海峡の解放が間近だったが、独善的なイランが交渉を行き詰ま
らせたため、外交を優先していた米国は仕方なく武力行使を再開するという脚本がすで
に出来上がっているのではないか。イランとの合意が近いという真偽不明な主張は、こ
の脚本を成立させるために必要だ。
<今夜の予定>
◆ トルコ ◆
【経済】16:00 鉱工業生産指数 2026年4月(トルコ統計機構)
◆ アメリカ ◆
【経済】20:00 住宅ローン申請指数(MBA)
【経済】21:30 消費者物価指数 2026年5月(労働省)
【経済】6/11 03:00 財政収支 2026年5月(財務省)
【工業】23:30 週間石油統計(EIA)
◆ カナダ ◆
【経済】22:45 政策金利発表(カナダ銀行)
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