【これからの見通し】米国とイランとの覚書合意で市場のムードが一気に好転、反動や調整はどうか 米国とイランが覚書に合意した。19日にスイスにて正式な署名が成される予定だ。市場はこれを歓迎している。原油安、米債利回り低下、株高などの反応が一気に強まっている。 ただ、各市場での目覚ましい動きも、この後の海外市場での持続性については注意が必要だ。覚書の内容については、基本的に停戦合意期間の延長、ホルムズ海峡の開放などである。イスラエルとレバノンの戦闘、イランの核放棄などについては米国とイランとの主張やその道筋が食い違ったままである。ひとまず合意を取り付けたとの印象が残る。 一気に進んだマーケットの値動きに対する反動、発言に変節の多きことで知られるトランプ米大統領のSNSコメントなど不確定な要素は残るだろう。 この後の海外市場で発表される経済指標では、米ニューヨーク連銀製造業景気指数(6月)、米鉱工業生産指数(5月)が注目される。NY連銀指数は13.5と前回の19.6からの低下が予想されている。鉱工業生産も前月比+0.3%と前回の+0.7%からの伸び鈍化が予想されている。ただ、設備稼働率は76.2%と前回の76.1%からわずかに上昇する見込み。 足元では、米国とイランの覚書合意に市場が反応しており、NY原油が一時80ドル付近まで下落している。経済統計の調査時点での悲観的な状況は改善しており、市場の指標に対する反応は過去のものとして限定的となりそうだ。ただ、予想から大きく乖離した場合は、一時的反応は期待できそうだ。 その他の経済市場は、ユーロ圏鉱工業生産指数(4月)、ユーロ圏貿易収支(4月)、カナダ住宅着工件数(5月)、カナダ製造業売上高(4月)、カナダ卸売売上高(4月)、米NAHB住宅市場指数(6月)など。 発言イベント関連では、ナーゲル独連銀総裁、ラガルドECB総裁、チポローネECB理事、ペレイラ・ポルトガル中銀総裁、コッハー・オーストリア中銀総裁などECB当局者の講演やイベント参加が予定されている。G7首脳会議が仏エビアンで17日まで開催されており、中東情勢やウクライナ情勢など政治の話題が豊富に出てきそうだ。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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