【通貨別まとめと見通し】スイスフラン円:202.60円台最高値圏からのFOMC急落、調整を一気に吸収する驚異の逆ボラティリティで199.80円台へ急反発

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【通貨別まとめと見通し】スイスフラン円:202.60円台最高値圏からのFOMC急落、調整を一気に吸収する驚異の逆ボラティリティで199.80円台へ急反発

先週から今週(6月15日〜6月22日)のまとめ
先週から今週にかけてのスイスフラン円は、安全通貨・高金利クロス円ならではの極めて激しい乱高下を演じつつも、最終的にはクロス円随一の圧倒的なリカバリー力を見せつける展開となった。週前半は日英・日欧金利差に並ぶ広大な日瑞(日本・スイス)金利差メリットを背景に資金流入が加速し、17日(水)の欧州時間には一時202.609円という歴史的な最高値圏(年初来高値)をマークした。

しかし、17日(水)深夜(日本時間18日未明)のFOMC(米連邦公開市場委員会)を通過すると流れは一変。ドルの全面高に伴う主要通貨売りと、過熱していたクロス円ロングの利益確定売りが同時に直撃し、19日(金)の欧州時間には一時199.519円、さらに週明け22日(月)深夜には一時199.374円まで3.2円近くも垂直落下する凄まじいフラッシュクラッシュに見舞われた。

だが、この過酷な下値テストは、結果として「溜まっていた投機的なフランロングの強制清算(膿出し)」として作用。金利差の構造的優位性やスイスフランの底堅さに変更がないことを背景に、週明けから本日23日(火)の東京時間にかけて再びフラン買いが爆発。一気に199.961円まで上値を拡張する猛烈なV字反転(往って来い)を達成し、長期上昇トレンドの底力を改めて証明した。足元(23日火曜日現在)は、199.84〜199.85円台での健全な日柄調整と足場固めの展開へと回帰している。

詳細な値動きの振り返り
■ 年初来高値の更新と大台での揉み合い(6月15日〜17日)
週明け15日(月)に201.073円でスタートした相場は、終日フラン買い・円売りが優勢となり、17日(水)16:00台には一時202.609円まで急騰して年初来高値を更新した。17日(水)の深夜にかけても202.10〜202.30円台の超高値圏を維持し、次なる金融イベントに向けたエネルギーを充填する展開が続いた。

■ FOMCショックによる急転直下と199円台への急落(6月18日〜19日)
18日(木)未明(3:00台)、FOMC結果発表直前までは202.10円台を維持していたが、4:00台に入るとドルの急買い戻しに押される形でクロス円が一斉に崩落。フラン円もストップロスを巻き込みながらわずか数時間で200.602円まで暴落した。欧州時間からNY時間に入ってもロングの投げ売りが続き、一時200.00円の大台をも割り込んで199.933円を記録。翌19日(金)の欧州時間前半(14:00台)にも一時199.519円まで押し戻されたが、週末にかけては200円大台回復を窺う水準(20日早朝終値199.923円)まで下げ渋って引けた。

■ 週明けのトリプルボトム死守と驚異のV字反転(6月22日〜23日現在)
週明け22日(月)は日中200.409円まで買い戻される場面もあったが、流動性の薄い深夜23:00台に一時199.374円まで深く押し戻される過酷な下値テストを強いられた。しかし、先週19日安値(199.519円)、本日23日早朝安値(199.478円)に続き、この199.30〜199.50円の下値支持帯が「トリプルボトム(三重底)」として完璧に機能。23日(火)の早朝から東京時間にかけて猛烈なショートカバーが入り、一時199.961円まで急騰。急落前の心理的節目である200円大台目前まで全戻しする驚異的なV字回復を成し遂げた。本日23日(火)午前現在、直近では199.84〜199.85円台(11:00時点199.849円)へとやや押し戻されているものの、昨日の急反発に対する利益確定をこなしつつ、底固めを行っている。

ファンダメンタルズ分析
スイス側(安定的キャリー需要と安全通貨への回帰):
米FOMCを通過し、国際金融市場のボラティリティが一服したことで、投機筋の関心は再び「欧州通貨内でのスイスフランの底堅さと確固たる金利差妙味」へと向かった。スイスフランが持つ伝統的な避難通貨としてのブランドと金利メリット(インカムゲインの安定性)は、急落局面における最大のクッションとなり、他クロス円を凌駕するスピードでの199.80円台奪還を強く後押しした。

日本側(介入警戒感の緩和と買い支え):
一時202.60円台に突入したことで、政府・日銀による為替介入への警戒感が極限まで高まっていた。しかし、自律調整とFOMCショックによって一時199.30円台まで一気にガス抜きが行われたことで介入の切迫感が和らぎ、海外投機筋が安心して円売り・フラン買いを再構築できる環境が整った。下値では本邦投資家の押し目買い需要も非常に旺盛であることが証明されている。

テクニカル分析
■ トレンド
FOMC後の急落によって、日足・4時間足レベルでの過熱感は完全にリセットされた。19日安値(199.519円)、22日安値(199.374円)、23日安値(199.478円)によって、199.30〜199.50円に強固なトリプルボトム(三重底)が完成。ここを起点とした23日の大陽線が下降トレンドへの移行を完全に拒否しており、中期上昇トレンドの継続が極めて強固であることが確認された。

レジスタンス1: 199.90 - 199.96(23日のV字反転高値であり、心理的大台200.00円の手前。ここを安定的に上抜けると上値追いが再加速)
レジスタンス2: 200.40(22日の戻り高値。ここを味方にできるかが次のステージへのカギ)
レジスタンス3: 202.609(17日に記録した年初来高値。史上最高値圏の難所)

サポート1: 199.70 - 199.80(23日直近のアジア時間揉み合いゾーン。ロールリバーサルにより支持帯へ転換できるかの第1防衛線)
サポート2: 199.50(心理的節目。調整が入った場合の重要な下値目安)
サポート3: 199.374 - 199.519(先週から今週にかけて完璧に下げ止まった、中期的な「最重要支持帯・最終防衛線」)

今後のポイント・見通し
今週後半に向けた最大の焦点は、驚異的な反発力で奪還した「199.80円台」の強気圏を維持し、直近高値の壁である200.00円の大台を明確にブレイクして、再び201円〜202円台の高値圏を試す展開へと移行できるかである。

【メインシナリオ】トリプルボトム機能による強気圏維持と200円大台突破への再挑戦

足元の199.80円近辺での押し目買いを確認しつつ、再び日瑞金利差を背景としたスワップ・キャリー目的のフラン買いが優勢となる展開。トリプルボトム完成という強いテクニカルサインを背景に、200.00円の大台をクリア。勢いをそのままに、週後半から週末にかけて200.40円のレジスタンスを突破し、201.00円台の回復、および年初来高値(202.609円)の再テストへ向かう可能性が高い。

想定レンジ: 199.3000 - 201.0000

根拠: 199.30〜199.50円台での完璧な底固め(三重底)、スイスフランの構造的な強さと長期買い需要の継続、急落を瞬時に吸収した需給の強さ。

【対抗シナリオ】上値の重さに伴う揉み合いと199円台前半へのレンジ回帰

200.00円の大台手前での上値の重さや、再び高値に接近することによる本邦当局の介入警戒感が手足縛りとなり、週末に向けたロングポジションの利益確定売りが交錯する展開。199.70円の直近サポートを割り込んだ場合、再び199円台前半の揉み合いゾーンへと押し戻され、再度下値を固めるための日柄調整期間の延長を余儀なくされる。

想定レンジ: 199.0000 - 200.2000

根拠: 200.00円大台付近での利益確定売り圧力、および為替介入リスクに伴う手仕舞い。

総評
6月15日から22日にかけてのスイスフラン円は、FOMCという超一級の荒波に揉まれ、一時199.30円台まで急降下する過酷な局面を迎えた。しかし、主要クロス円の中でも屈指の安定性とキャリー妙味を背景に、199.30〜199.50円の岩盤支持(トリプルボトム)を形成。そこからの回復スピードは凄まじく、わずか数時間で199.90円台へ急浮上するという、まさに「王道の強気相場」を証明した。

足元は一時的に揉み合っているものの、下値は確実に切り上がっており、テクニカル的にも再び200.00円の大台突破、そして悲願の202円台高値更新に向けたエネルギーを再充填するための極めて良好な足場が完成したと言える。

今週の主な予定
スイス
特になし

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