石油週間展望=戻り高値を付けたか否か、引き続き中東情勢次第か

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
            [7月13日からの1週間の展望]
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         週間高低(カッコ内は日付)    7 月 6 日〜 7 月 10 日
                始  値    高  値        安  値       帳入値    前週末比
ガソリン  先限   97,000    97,000( 6)    97,000( 6)   97,000         ±0
灯  油  先限  109,000   109,000( 6)   108,000( 6)  108,000         ±0
原  油 12月限  69,010    75,490( 9)    68,400( 6)   72,390      +3,300
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                                       7 月 6 日〜 7 月10 日
<海外原油> 週間4本値 始 値   高  値     安 値     終 値   前週末比
  NY原油  8 月限    68.68    76.08( 8)   67.82( 6)  71.41     +2.72
ブレント原油  9 月限    71.90    80.59( 8)   71.02( 6)  76.01     +3.89
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10日 東京時間の午後3時15分現在 ドル・円 161.57 前週末比 0.81円の円安
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【前週のレビュー】ニューヨーク原油8月限は70ドルの節目を挟んだもみ合いから再
び底割れとなり、2日には67.04ドルまで直近の安値を更新した。再び底割れした
ため、次の下値目標は、昨年12月16日の55.40ドルから今年5月18日の
100.10ドルまでの上げ幅の78.6%押しに当たる64.97ドル、つまり65
ドルの節目辺りとなるとした。

【NY原油は70ドル台維持が目先の焦点】
 ニューヨーク原油8月限は2日の安値67.04ドルを割り込まずに急反発。8日に
76.08ドルの戻り高値を付けた後、9日には大陰線を付けて、71.42ドルの安
値まで急反落した。本稿執筆時の10日午後は72ドル台前半で推移している。
 8日の下弦に戻り高値を付けたと見れば、14日の新月まで軟調地合いが続く可能性
がある。差し当たりは70ドルの節目維持が焦点となりそうだが、それを割り込んでダ
ブルボトム指向となれば、2日の安値67.04ドルが下値目標となる。

 材料的には、ホルムズ海峡でイランが商船攻撃をしたことをきっかけにして、米国が
連日イランを大規模攻撃する一方、イランも中東の他国にある米軍施設を報復攻撃する
など再び軍事攻撃の応酬となっている。加えて、クウェートやバーレーンがイランを非
難するとともに、独自にイラン攻撃を行ったという報道も出ている。
 原油相場は直近、高値から大きく崩れたものの、これは米国とイランの攻撃の沈静化
による供給懸念の後退というより、米連邦準備制度理事会(FRB)8日に公開した6
月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で、インフレが高止まりする可能性に言及
されたことで、今後の景気減速や原油需要の鈍化につながるという需要面の懸念が圧迫
要因となった印象が強い。したがって、再び米国とイラン間の攻撃が激化して、石油タ
ンカーのホルムズ海峡の通航に影響が出るような事態となれば、いつでも噴き上げる可
能性を秘めている。日本向け関連では、10日の金子国土交通相の発表では、7〜9日
にかけて22隻がホルムズ海峡を通過して、残りは4隻になったという。
 今後もホルムズ海峡のタンカーの通過状況は米国とイランの戦闘状況以上に焦点とな
りそうだ。
 中東情勢に隠れた印象もあるが、ウクライナの度重なる製油所攻撃により、ロシアの
石油製品市場が供給懸念に陥っていることも見逃せない。直近ではノバク副首相がディ
ーゼル製品の輸出の全面禁止、そして同時に石油製品を輸入することも発表した。ロシ
アは世界最大の原油産油国の一つだが、燃料不足が深刻化して、給油所は長蛇の列が出
来ているという。
 加えて、同国の制裁逃れの「影の船団」のタンカーに対するウクライナの攻撃もさら
に激化しており、ウクライナ軍は8日、過去72時間で合計19隻のタンカーを攻撃し
たと発表した。
 もともと2022年以降の対露制裁以降、世界的にはロシア産の供給は一部の国に限
られてきたが、石油製品に関しては純輸入国に転じる可能性さえ出て来ている。

 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は過去最高値圏にあるが、直近は高値
からやや反落している。それでも5万2000ドル台は維持している。
 ドルインデックスは高値圏から軟化。直近は101ポイント台を再び下回った。

【東京原油のテクニカル分析】
 東京原油の6番限である12月限はボリンジャーバンドの−1シグマ(6万9150
円辺り)割れから7万円の節目を抜けると上げ足が加速されて、5営業日連続の陽線を
引いたが、直近は下降中の1シグマ(7万3770円辺り)が上値抵抗となる形で10
日は陰線引けとなった。

【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】
 ニューヨーク原油8月限はボリンジャーバンドの−1シグマ(68.67ドル辺り)
を再び上回った後は70ドル台乗せから上げ足を加速させたが、直近は下降中の21日
移動平均線でもあるボリンジャーバンドの中心線(74.84ドル辺り)に跳ね返され
る形で9日は陰線引けとなった。

 ブレント原油9月限は21日移動平均線(76.86ドル辺り)は突破したものの、
似たような値動き。2日の70.14ドルを安値に70ドル台を割り込むことなく急反
発したが、8日に80.59ドルと、80ドル台を達成後は反落している。

<当面の予定>
13日【経済】米財政収支 2026年6月(財務省)

14日【経済】鉱工業生産指数 2026年5月確報(経済産業省)
   【経済】中国貿易収支 2026年6月(税関総署)
   【休日】仏革命記念日
   【経済】米消費者物価指数 2026年6月(労働省)
   【経済】米対米証券投資 2026年5月(財務省)
   【工業】米週間石油統計(API)

15日【経済】機械受注 2026年5月(内閣府)
   【経済】第3次産業活動指数 2026年5月(経済産業省)
   【経済】小売業販売額 2026年5月確報(経済産業省)
   【工業】原油・石油製品供給統計週報(石油連盟)
   【工業】石油製品給油所小売価格調査(資源エネルギー庁)
   【経済】中国国内総生産 2026年4-6月期(国家統計局)
   【経済】中国住宅価格指数 2026年6月(国家統計局)
   【経済】中国小売売上高 2026年6月(国家統計局)
   【経済】中国鉱工業生産 2026年6月(国家統計局)
   【経済】ユーロ圏鉱工業生産 2026年5月(EUROSTAT)
   【経済】米住宅ローン申請指数(MBA)
   【経済】米生産者物価指数 2026年6月(労働省)
   【経済】米製造業景況指数 2026年7月(ニューヨーク連銀)
   【経済】米地区連銀経済報告・ベージュブック(FRB)
   【工業】米週間石油統計(EIA)

16日【経済】対外及び対内証券売買契約等の状況 7月5日-7月11日(財務省)
   【経済】ユーロ圏貿易収支 2026年5月(EUROSTAT)
   【経済】米貿易収支 2026年5月(国立統計局)
   【経済】米鉱工業生産指数 2026年5月(国立統計局)
   【経済】米製造業生産指数 2026年5月(国立統計局)
   【経済】米小売売上高 2026年6月(商務省)
   【経済】米新規失業保険申請件数(労働省)
   【経済】米製造業景況指数 2026年7月(フィラデルフィア連銀)
   【経済】米企業在庫 2026年5月(商務省)
   【経済】米中古住宅販売仮契約指数 2026年6月(全米不動産協会)

17日【経済】ユーロ圏国際収支 2026年5月(ECB)
   【経済】ユーロ圏消費者物価指数 2026年6月確報(EUROSTAT)
   【経済】米住宅着工・許可件数 2026年6月(商務省)
   【経済】米輸出入物価指数 2026年6月(労働省)
   【経済】米鉱工業生産・設備稼働率 2026年6月(FRB)
   【経済】米消費者信頼感指数 2026年7月速報値(ミシガン大)
   【商品】米建玉明細報告(CFTC)
    【工業】全米石油堀削稼動数(米ベーカーフューズ)

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