ドル円、157円台に買い戻される展開 日米協調介入の急落から買戻し=NY為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル円、157円台に買い戻される展開 日米協調介入の急落から買戻し=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル円は東京時間に一時155円台まで下落する場面が見られたものの、NY時間にかけて157円台に買い戻される展開。日米協調介入の急落から買戻しが入っていたものの、160円から下放れる展開となっている。

 ベッセント財務長官が「必要なら市場介入を躊躇わない」と警告し、片山財務相も協調介入を認めた。日米協調の円安是正で、ドル円のロング勢も後退せざるを得なくなっているようだ。
 
 先週の介入時に、同時に長期ゾーンの米国債利回りの急上昇が確認されていたが、米国債の最大保有国である日本が介入原資確保のために米国債を売却すれば、長期金利に上昇圧力がかかる。そこで日本は、保有する米国債を担保にFRBからドル資金を調達できる外国・国際通貨当局(FIMA)レポファシリティーを活用。これは2020年にコロナ禍で創設されたファシリティーで、米国債市場を混乱させることなく、市場参加者が流動性を確保できるようにすることを目的としている。

 日本は外国としては最大の1兆1000億ドル超の米国債を保有。このためワシントンでは、日本が為替介入の資金を確保するために米国債を売却することへの警戒感が強い。さらに円高進行は、日本の輸出優位に対するトランプ大統領の不満を和らげる効果も見込まれる。

 ただ、なお日米の金利差がある中で、潮の流れが変わったと見る向きは少ない。FRBが以前のように利下げサイクルに転じない限り、ドル円は底堅く推移するとの見方は根強い。FRBの金融政策を占う材料として、週末発表の7月米雇用統計に注目が集まっている。市場予想では、非農業部門雇用者数(NFP)が前月の5万7000人増から8万人増へ加速する一方、失業率は4.2%から4.3%へ上昇する見通し。雇用関連指標の結果次第では、利上げ観測や米国債利回りの動向を通じて相場が大きく振れる可能性もある。

 ユーロドルは1.15ドル台前半に下落。本日の100日線が1.1570ドル付近に来ているが、その水準に到達できずに戻り売りに押されている。リバウンド相場の兆しが出ているものの、目先は1.15ドル台を維持できるか注目。一方、ユーロ円は180円台での推移。日米協調介入で一時179円台半ばまで下落していたが、ドル円とともに下げ渋った。

 ユーロは最近のユーロ圏経済指標の改善や原油安、さらに日米協調介入に伴うドル売りを踏まえると、対ドルでもっと高い水準にあるべきだとの指摘が出ている。米当局が先週、ユーロ円のレートチェックを実施し、実際にユーロ売り・円買いを行った可能性があるとの報道を受け、「米財務省はドル売りと受け取られることを避けるため、ユーロ円市場で介入した可能性がある」とも述べていた。

 ポンドドルは1.34ドル台前半に下落。先週は買い戻しが見られていたものの、1.35ドル台の上値抵抗は強いようで、本日は伸び悩む展開を見せている。200日線と21日線が1.34ドルちょうど付近に来ており、下値メドとして意識される。ポンド円は日米の円売り介入で209円台に下落していたものの、211円台に戻す展開。

 前週は英政府の財政運営に対する警戒感の後退がポンドを支えていた一方、英中銀は先週の金融政策委員会(MPC)で政策金利を据え置き、インフレリスクへの警戒を維持したものの、景気減速への配慮から早期利上げ姿勢までは示しておらず、市場では年内の利上げ期待と慎重姿勢が交錯している。

 当面は英米の金融政策の方向性を見極める展開となりそうだとの指摘も聞かれる。ポンドはドル高圧力が一服すれば下値を支えられる可能性はあるものの、当面は神経質な値動きが続くと見られている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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