<金> NY金12月限は6月24日以降、4200ドルを抵抗線にしての取引が続いていた が、今月5日に急伸して4328.2ドルと6月18日以来の高値をつけた。 1か月に渡って4200ドルを抵抗線として低迷した後、4200ドルを上抜い後、 4300ドル台まで一気に値を伸ばしたが、6日は反落に転じ、終値で4300ドルを 割り込んでいる。 トランプ米大統領がイランへの攻撃停止を自身のソーシャルメディアに投稿したう え、同海峡の一部の管理を行っているオマーンの同意を得たうえで、ホルム海峡の航行 再開に向けた話し合いを進めていると伝えられたことで、中東情勢不安が緩和されたこ とが買い支援要因になった。 ホルムズ海峡の航行再開期待により原油価格が下落しインフレ観測が後退しているこ とで、米連邦準備理事会(FRB)による利上げ観測が和らいだ。この利上げ観測の後 退は、対ユーロや対円でのドル売りの動きを促す要因になっている。 また、ドルの下落はドル建ての外貨準備を擁する中央銀行にとっては資産防衛のため の金買いの動きを促すきっかけになり得ることも金市場の買い支援要因となる。 とはいえ、原油安がインフレ緩和につながれば、インフレ高進場面でも好調を維持し た米国の消費がよりいっそう刺激される可能性もある。 今年4〜6月の米国内生産(GDP)の前期比は事前予想を下回る+1.5%の伸び にとどまっているものの、個人消費は前期の+0.5%から+3.2%に上昇する強気 となっている。 JOLTS求人件数は前月を下回ったことで米雇用情勢に対する懸念が見られている が、7月米雇用統計が強気を維持できているようであれば、底固い雇用が消費を支える ことになると予想される。 一方で世界的な人工知能(AI)の旺盛な需要は今後も米製造業を下支えする要因に なってくると見られるうえ、半導体の高騰が電子機器価格の上昇を促しているうえ、 トランプ政権による関税もインフレ高進を促す要因になっている。 これまで上値を抑制されてきた中で原油価格が下落したことで反動高場面を迎えてい るものの、米国のインフレ高進を促しているのは原油のみではない。米国のインフレ高 進を促す要因が撤廃されているわけではないだけに、今後の上げ余地は限られてきそう だ。 <銀> NY銀9月限は8月5日にかけて急伸し6300セント台まで値を伸ばしたものの、 その後は反落に転じている。 金の動きに追随した形となっているが、6月下旬以降のもちあい圏を上抜くことが 出来ず、金に対して上値の重さを窺わせる動きとなっている。 世界的な人工知能(AI)需要は根強いながら、9071セントを付けた5月13日 までの上伸で産業用としての需要増に織り込み感が強い。 米利上げ観測の後退は銀市場にとっても買い支援要因ながら、騰勢を維持するための 新規の手掛かりに乏しいだけに、6300セントを上値抵抗線にしての往来継続が見込 まれる。 <白金> NY白金10月限は8月4日に急伸し、続く5日にも値位置を伸ばして1800ドル 付近に達したが、1800ドル台に達することなく反落となった。 世界的な産業用としての需要の根強さを見込まれながらも、新規の材料に乏しいこと が上値抑制要因になっている。 6月下旬から8月上旬にかけて1700ドルを抵抗線として低迷した後に大きく値を 伸ばしたことで、5、6日は利食い売りが先行もようとなった。引き続き1800ドル を上値抵抗線にした安もみが想定される。 <パラジウム> パラジウム9月限は1400ドルの上値抵抗の強さを窺わせながらも下値を切り上げ ており、白金に逆行高となっている。 とはいえ、独自の手掛かりに乏しいだけに1400ドルを大きく超えてくるほどの勢 いには欠けると見られる。8月上旬までのもちあい圏を上抜き底固さを感じさせるもの の上値は重く、1400ドル手前での往来継続となるのでは。 MINKABU PRESS
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