石油週間展望=反落基調、攻撃の小康状態で上げ一服も緊張関係は続く

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
            [8月17日からの1週間の展望]
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         週間高低(カッコ内は日付)    8 月 10 日〜 8 月 14 日
                始  値    高  値        安  値       帳入値    前週末比
ガソリン  先限   99,000    99,000(10)    99,000(10)   99,000         ±0
灯  油  先限  106,000   106,000(10)   106,000(10)  106,000         ±0
原  油 1月限   68,800    76,000(12)    68,600(10)   74,570      +5,380
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                                       8 月 10 日〜 8 月 14 日
<海外原油> 週間4本値 始 値   高  値     安 値     終 値   前週末比
  NY原油   9 月限    78.42    84.61(11)   77.79(10)  82.40      +4.22
ブレント原油  10 月限    83.70    90.07(12)   83.33(10)  88.52      +4.97
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14日 東京時間の午後3時15分現在 ドル・円 159.25 前週末比 0.95円の円安
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【前週のレビュー】ニューヨーク原油9月限は大きく崩れて、直近安値の77.78ド
ルを大きく下回り、ここまでの安値は8月5日の74.24ドル。しかしその後は急反
発して、7日午後には78ドル台で推移しており、目先はどこまで戻すのか注目される
とした。

【NY原油9月限は再び反落、目先は80ドル台維持が焦点か】
 ニューヨーク原油9月限は11日に84.61ドルの高値を付けた後、上値が重くな
り、本稿執筆時の13日は午前に一時81ドル台を割り込む場面もあった。午後は81
ドル台前半まで戻している。7月23日の高値93.50ドルから8月5日の安値
74.24ドルまでの下げ幅の半値戻し(83.87ドル辺り)達成後に反落基調とな
っているが、このまま下落するのか、押し目底を付けた後に再び反転するのか注目した
い。反転する場面の下値メドは80ドルの節目、前述の下げ幅の23.6%戻しの
78.79ドル辺りとなる。

 材料的には、米国とイランの直接的な軍事行動が小康状態となっていることで、原油
相場もいったん騰勢を失った感じだが、両国間には一触即発の緊張関係が依然として内
在しており、このまま戦争プレミアムが剥げてしまうような展開は予想しにくい。
 原油相場から見て最も重要な要因と言えるホルムズ海峡の現状については、米国とイ
ランが双方にホルムズ海峡を掌握していると主張する事態となっている。
 トランプ米大統領は12日の自身のSNSの投稿で、ホルムズ海峡の「米軍による完
全な掌握」宣言を出したが、イラン側は13日にこれを否定して、イラン軍の報道官は
「いかなる商船やタンカーもイラン軍の許可または監督なしにホルムズ海峡を安全に通
航できない」としている。トランプ米大統領の独自で一方的な宣言はこれが初めてでは
なく、これまでも相場が振り回される一因になってきた。
 より中立的な見方を示すと、調査会社ケプラーによると、直近のホルムズ海峡の商船
通過は12日が5隻、13日が9隻にとどまり、8月ここまでの1日平均も12隻にと
どまっている。米国とイスラエルのイラン攻撃以前の水準は140隻であるから遠く及
ばない水準。

 アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社(ADNOC)は13日、同社
の船舶2隻が同日夜にホルムズ海峡を航行中に攻撃を受けたと発表。UAEはイランに
よる攻撃と非難している。
 一方、米中央軍が11日、オマーン湾をイランに向けて航行していた貨物船を攻撃し
たことが報じられており、双方の指示に従わない船舶は攻撃されるリスクを負うよう
だ。
 加えて複数の大規模な原油流出も報じられており、混乱で収拾がつかなくなってき
た。

 そのようななか、ベッセント米財務長官は13日、「かつてないほどの手段でイラン
に経済制裁を実施して、それはイランの港への出入りを阻止するホルムズ海峡での継続
的封鎖を組み合わせたものなる」と述べた。また、8月17日からの週にさらなる発表
があることを示しており、目先はそれらに相場がどう反応するのかに注目したい。

 紅海の通航問題も引き続き懸念材料。イエメンの武装組織フーシ派は直近で13日に
もサウジアラビアのアラムコのジザン製油所をドローン攻撃したとの声明を出してい
る。最近1週間で2度目の攻撃となる。先月末にサウジ主導で14カ国が参加する「多
国籍海洋防衛連合」の設立が発表されたが、現在のところ具体的な成果は報じられてい
ない。

 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は8月に入って過去最高値を更新した
が、それ近い高値圏でのもみ合いが続いている。
 ドルインデックスは、7月下旬に崩れた後は、割り込んだ100ポイントの節目を上
値抵抗としたもみ合いが続いている。

【東京原油のテクニカル分析】
 東京原油の6番限である1月限はボリンジャーバンドの−2シグマ(6万8090円
辺り)に支持されたもみ合いから反発したが、ここに来て7万5000円の節目やそれ
に近い21日移動平均線でもあるボリンジャーバンドの中心線(7万4540円辺り)
を挟んで上げつかえ感も出て来た。

【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】
 ニューヨーク原油9月限は結果的に75ドルの節目に支えられる形で、85ドル手前
まで上伸したが、13日の下落でボリンジャーバンドの中心線(82.12ドル辺り)
を割り込み、目先は80ドルの節目に維持されるか否かが焦点となっている。
 ブレント原油10月限も似たような値動きだが、上昇も90ドルの節目に近いボリン
ジャーバンドの1シグマ(90.05ドル辺り)が上値抵抗となり、13日の反落場面
では安値でボリンジャーバンドの中心線(86.34ドル辺り)を試した。

<当面の予定>
15日【休日】仏聖母昇天祭

17日【経済】国内総生産 2026年4-6月期1次速報(内閣府)
   【経済】鉱工業生産指数 2026年6月確報(経済産業省)
   【経済】第3次産業活動指数 2026年6月(経済産業省)
   【経済】小売業販売額 2026年6月確報(経済産業省)
   【経済】中国住宅価格指数 2026年7月(国家統計局)
   【経済】中国小売売上高 2026年7月(国家統計局)
   【経済】中国鉱工業生産 2026年7月(国家統計局)
   【経済】英住宅価格指数 2026年8月(ライトムーブ)
   【経済】米製造業景況指数 2026年8月(ニューヨーク連銀)
   【経済】米対米証券投資 2026年6月(財務省)

18日【経済】独景況感指数 2025年8月(ZEW)
   【経済】英雇用統計 2026年7月(国立統計局)
   【経済】米住宅着工・許可件数 2026年7月(商務省)
   【経済】米輸出入物価指数 2026年7月(労働省)
   【経済】米鉱工業生産・設備稼働率 2026年7月(FRB)
   【経済】米中古住宅販売仮契約指数 2026年7月(全米不動産協会)
   【工業】米週間石油統計(API)

19日【経済】機械受注 2026年6月(内閣府)
   【工業】原油・石油製品供給統計週報(石油連盟)
   【工業】石油製品給油所小売価格調査(資源エネルギー庁)
   【経済】ユーロ圏国際収支 2026年6月(ECB)
   【経済】ユーロ圏消費者物価指数 2026年7月確報(EUROSTAT)
   【経済】英消費者物価指数 2026年7月(国立統計局)
   【経済】英小売物価指数 2026年7月(国立統計局)
   【経済】英生産者物価指数 2026年7月(国立統計局)
   【経済】米住宅ローン申請指数(MBA)
   【経済】米FOMC議事録公表 7月28-29日(FRB)
   【工業】米週間石油統計(EIA)

20日【経済】貿易収支 2026年7月速報(財務省)
   【経済】対外及び対内証券売買契約等の状況 8月9日-8月15日(財務省)
   【経済】独生産者物価指数 2026年7月(連邦統計庁)
   【経済】米新規失業保険申請件数(労働省)
   【経済】米製造業景況指数 2026年8月(フィラデルフィア連銀)
   【経済】米景気先行指数 2026年7月(カンファレンスボード)
   【納会】米WTI原油 2026年9月限(NYMEX)

21日【経済】消費者物価指数 2026年7月(総務省)
   【経済】ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2026年8月速報(Markit)
   【経済】ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2026年8月速報(Markit)
   【経済】ユーロ圏購買担当者総合景況指数 2026年8月速報(Markit)
   【経済】英小売売上高 2026年7月(国立統計局)
   【商品】米建玉明細報告(CFTC)
    【工業】全米石油堀削稼動数(米ベーカーフューズ)

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